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2008年9月17日 (水)

080917「48時間」「24時間」

 営業日数日でここまで市場のコンセンサスとは変わるものなのであろうか。といっても株価動向の話ではない、金融政策のことである。先週末にリーマンについて書いた際に「利下げ」のことを述べたが、先週水曜日に日経クイックに書いた際の私の文章には「誰も言っていないが・・・」と前置きが必要で、クイックの人が後からLIBOR(ロンドン)の先物の数字を送ってくれて「微妙に可能性が出てきていますよ」と慰めてくれたほどであった。

 それが、昨夜のFOMC開催直前の市場調査では75%以上の米国エコノミスト、ストラテジストが「利下げ」を見込んでいたという。私の考えは先週来書いてきたように「金利変更なし。据え置き」であったが、昨日、全員一致で「据え置き」を決定した後の米国市場では、それらのエコノミストによるFRBバッシング・コメントが吹き荒れた。米国の金融市場で現在「48時間」というキーワードが流行っている。リーマンを巡る当局主体の話し合いが行われた時間のことを指すこの言葉をして、「FRBは48時間が招いた大きな混乱から何も学んでいない」という主張が主である。

 この主張は明らかにおかしい。金利政策は何も金融機関救済のために行われるものではない。金融政策は基本的に金利という水準の変更を差す場合が多いが、量的な部分も含めて政策であり、FRBは6%にまで瞬間跳ね上がったFFレートを受けて2日間で1400億ドルもの資金供給を行っており、量的な政策によって刹那的な金融不安のショックを防いでいる。

 そして、今夜7兆円を超えるAIGの資金決済を迎える。今度は「24時間」である。今朝、日本市場の寄り前にNYタイムス紙(電子版)の「FRBがAIGに対して850億ドルのブリッジローンを行い、80%程度の株式をワラント形式で取得する予定」と報じ、CNBCがその前に報道していたローン金額と同額であったことから信憑性が高いと市場では言われている。また、何の根拠か「投入なし」という根強い意見を主張する向きもあるが、こればかりは分からないし、判断やコメントを入れることもできない。丁半バクチを薦める訳にはいかない。

 どちらにせよ、これで、リーマンとAIGという喫緊の課題に答えが出され、GSに加えてモルガン・スタンレーも1日早めて決算を発表したこともあり、次のステージに市場は向かう。

 次の注目点はリーマンの話し合いの後半部分で持ち上がった、次の金融不安に対処するために金融機関が7兆円を超える資金を拠出しあうというスキームに対して今後当局がどのような態度に出るかではないかと、これまた勝手に思っている。今回、個別案件であるリーマンに対しての公的資金の投入を当局は行わなかったが、このファンドに対する資金供給の可能性は充分にある。現在の7兆円という金額は今夜のAIGの資金繰りを引き合いに出すまでもなく、やはり小さい印象を受けてしまう。

 そして、もうひとつの注目点はリーマンのCDSである。昨日も書いたが、CDS市場は全体で7兆円とも一説では9兆円とも言われている。サブプライム関連全体の損失を100兆円まで意識し始めた市場にとってその金額が大きいか小さいかは見方が分かれるところであろうが、1金融機関の決算においてリーマン絡みのCDS評価損の数字が悪影響を及ぼし、市場に伝播する可能性は捨てきれない。

 尚、話は逸れるが先月「2つのクライマックス」で述べたもうひとつのクライマックス、中国の利下げが昨日ひっそりと行われた。やはり軸足は「景気」に置かれた。

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