2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »

2008年8月

2008年8月30日 (土)

080830 来週の主な予定

*国内は5日の4-6月期法人企業統計に注目。海外は2日のISM製造業景況感、3日のベージュブック、4日のECB理事会、そして5日の雇用統計に注目。

/1(月)

・8月の新車販売台数(自販連)

・7月中間決算=積ハウス

・(米)レーバー・デーで全市場が休場

/2(火)

・5―7月期決算=伊藤園

(米)8月のISM製造業景況感指数

/3(水)

(米)地区連銀経済報告(ベージュブック)

・(米)8月の新車販売台数

・(英)中央銀行金融政策委員会(4日まで)

/4(木)

・7月中間決算=SUMCO

・(米)8月の主要小売り各社の既存店売上高

・(米)8月のADP全米雇用リポート

・(米)8月のISM非製造業景況感指数

(欧)ECB理事会

/5(金)

4-6月期の法人企業統計

(米)8月の雇用統計

◇080830 米国株概況◇

*米国株急反落-連休前に利益確定の売り。デルの急落も痛手。

NYダウ   11543.96(前日比▲171.22)

ナスダック  2367.52(前日比▲44.12)

昨日の米国株式市場は、NYダウ、ナスダックともに大幅に反落した。週足ベースではNYダウが▲0.73%、ナスダックは▲1.95%の下落となった。

前日引け後に発表された決算が嫌気されてパソコン大手デルの株価が急落したことをきっかけに、ハイテク株全般が売り優勢の軟調な動きとなり、市場全体も三連休を前にして利益確定やポジション調整の売りが拡がる格好となった。また、一部の経済指標も相場の重石となった。7月の個人消費支出は前月比+0.2%の増加となったが、前月の伸び率+0.6%より増加幅が縮小し、戻し減税効果が薄れつつある結果となったことで、個人消費の先行きを懸念するムードが拡がった。

こうした売り材料はあったとはいえ、実はこれほど大きく売り込まれる材料であったかといえば、そうでもないような印象を受ける。原油相場も朝方はハリケーンの接近を材料に上昇する場面はあったが、結局は安く取引を終えているし、為替、債券ともに大きな動意は見せていない。やはり“前日の反動安”、“三連休を前にしたポジション調整”が最も大きな売り材料であったのではないだろうか。

シカゴ日経平均先物は反落した。米国株が三連休を前に利益確定の売りに下落したことで、小口の売りに押される展開となり13000円の大台を割り込んだ。この日の高値は13075円、安値は12865円。結局、12910円(前日比▲95円、大証終値比▲150円)で取引を終えた。

080830商品市況

     商品相場は、原油相場の動きに釣られ、朝高の後、値を消す展開。 

CBOT(シカゴ穀物市場)の主要3穀物は朝方に上昇したものの、引けにかけては三連休を前にしたポジション調整の売りが優勢となった。全般に方向感のない動きで、主体性なく原油相場の動きに左右された格好。各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=13.2400ドル(前日比変わらず)、コーン12月物1ブッシェル=5.8500ドル(前日比▲2.75セント)、小麦12月物1ブッシェル=8.0125ドル(▲9.75セント)。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物は4日ぶりに反落した。中心限月である12月物は前日比▲2.0ドル安い1トロイオンス=835.2ドルで取引終了。こちらも原油相場に釣られる格好で、原油相場の上昇とともに買い進まれて、原油相場の下落とともに値を消す展開。三連休を前にして、全く主体性のない相場となってしまった。高値は844.2ドル、安値は834.0ドル。他の主要貴金属はまちまちな動きで、銅は続落、銀、プラチナ、パラジウムは小幅に上昇している。ロンドンのアルミは6日続落、ニッケルも続落。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は小幅に続落した。WTI10月物は前日比▲0.13ドル安の1バレル=115.46ドルで取引終了。三連休を前に手掛かり不足のなか、他の商品相場から注目の的となったその動きであるが、実は原油相場にとっても材料は熱帯性低気圧からハリケーンに勢力を拡大した「グスタフ」だけ。グスタフの進路状況に一喜一憂する展開で、朝高の後は、結局値を消す展開。あの2005年「カトリーナ」襲来以降、メキシコ湾岸の洪水対策は強化されてきており、被害を最小限に抑えることができるのではないか見る向きもあった。基本的には上値の重い相場つきである。

2008年8月29日 (金)

◇ 080829 引け後概況 ◇

日経平均  13072.87円 (前日比+304.62円)

TOPIX    1254.71    (前日比+35.18ポイント)

東証一部出来高     1779.25 百万株(概算)

東証一部売買代金   2,029,885 百万円(概算)

値上がり銘柄数  1522 (88.4%)

値下がり銘柄数   140 (8.1%)

変わらず          55 (3.2%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1323.11 (+3.09%)

中型株     1260.13 (+2.53%)

小型株     1645.59 (+2.59%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 その他製品、鉄鋼、保険、証券、不動産

値下がり業種上位5社 なし

*米国株高を好感して大幅高、8月18日以来となる引値13000円台を回復。

29日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに大幅高。昨日の米国株高が強い刺激となって寄り付きから買い先行の動きとなり、日経平均株価は13000円大台を回復して取引を終えた。一時は13000円を意識した戻り売りに押されてもたつく場面があったのだが、いったん13000円を突破すると、その後は13000円を割り込むことなく、高値圏での取引が続いた。値上がり銘柄数は1500を超え、ほぼ全面高の様相。売買代金も久しぶりに2兆円を超えることとなった。

本日の上昇が、25日移動平均線を突破したことで、もう一段上のボックスへ移行する動きへと発展するのか、あるいは、あくまで月末要因の手助けによる上昇で、むしろ25日移動平均線に到達したことで目先達成感が出て、再び戻り売りを浴びることとなるのか、来週の動きが注目される。

来週のタイムスケジュールを確認すると、月曜日がレーバーデーで米国市場が休場、経済指標では、国内が5日に法人企業統計、一方海外はISM製造業・非製造業景況感指数、ベージュブック、ECB理事会、雇用統計と、相変わらず相場に影響を与えそうな経済指標が目白押しである。来週も海外要因に左右されそうな雰囲気である。

◇ 080829 前場概況 ◇

日経平均  13047.62円 (前日比+279.37円)

TOPIX    1247.49    (前日比+27.96ポイント)

東証一部出来高     775.08 百万株(概算)

東証一部売買代金   871,220 百万円(概算)

値上がり銘柄数   1458 (85.0%)

値下がり銘柄数    173 (10.0%)

変わらず           82 (4.7%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1315.09 (+2.47%)

中型株     1254.43 (+2.07%)

小型株     1632.67 (+1.79%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 保険、鉄鋼、銀行、証券、ゴム

値下がり業種上位5社 なし

*米国株高を反映して大幅高、日経平均株価は13000円台回復。

29日、東京株式市場の前場では日経平均株価、TOPIXともに大幅高となっている。昨日の米国株高、そして寄り前に発表された鉱工業生産指数が事前予想を上回ったことで、寄り付きから買い優勢の展開となり、日経平均株価は9日ぶりにザラ場13000円台を回復した。高寄り後は、13000円を意識した戻り売りに押されてもたついていたのだが、10:30過ぎにその13000円を突破すると、前場引けにかけて一段高となり、ほぼ高値引けの状況。ただ、商いはさして膨らんでおらず、戻り売りをこなしての上昇とは言い難く、短期筋を中心に一旦買い戻しの動きが出た感じである。本日のところは、月末要因としてドレス買いなども期待されることから、大崩れはなさそう。

規模別株価指数では、INDEX買いにも支えられて大型株優位の展開。個別では昨日業績下方修正を発表した富士フィルムが逆行安となっている。また、依然として一部新興不動産株への売りが続いている。

080829GDP、日本株コメント

朝方配信した米国株概況で小林の見方が書いてあるが、早朝のすり合わせで私と小林で少し意見が異なったのが、7-9月期のGDPの見方と、それが発表されたときの市場反応予想である。昨日上方修正された4-6月期のGDPであるが、小林は速報値の+1.9%という数字をまずは“悪くない数字だ”と感じたのに市場の反応が冷ややかで相場が下落したことがややトラウマになっている。そのため、4-6月期のGDP+3.5%達成後の7-9月期GDP発表における市場反応を危惧しているのだ。

私は8月中旬に米国経済について数回触れた。8/15(金)の「NARサプライズ」において、メリルリンチのファンドマネージャー調査を紹介した部分を再掲する。

「米国の景気について私は1-3月期、4-6月期と金融を除いた企業収益に対して一貫して「それほど悪くない」という姿勢を採り続けてきた。そして、それが今回の調査でファンドマネージャーの意識のなかにうまれつつあることを感じるまずは、企業収益見通しで最も伸びが期待される地域で米国が2位となった。1位は無論新興国なのであるが、米国への期待が復活している。このことは通貨見通しでも見てとれる。ドルが過小評価されているとの回答が半数を超え、今後12ヶ月での通貨上昇・下落予想も63対10と差し引きで+53と大きなものとなっている。(先週述べた米国30年国債の入札結果はドルに対する信認行為である)因みに、この差し引き数字を6月から遡って列記すると、+36、+39、+31、+33。今回の8月調査で急増したことが分かる。原油下落とカラ売り規制による株価の安定はこのような意識変化をもたらすのである。現在、市場の米国景気の底割れ懸念は根強いものがある。連日のニュース報道もそうである。しかし、景気に株価が先行してきた歴史には、このようなファンドマネージャーの意識変化が世論に先行して生じてきたという背景があることも認識しておくべきだと思う。

企業収益予想といえばトムソン・ロイター社が有名であるが、同社の見込みはここのところ短期間で数字が大きく変化するので厄介なのであるが、それが金融セクターの見込みが大きく変化するからであると斟酌して数字を見ていくと、方向性としてはズレがなく予想してきたことが分かる。そしてその数字が第3四半期については5四半期ぶりに主要企業で増益に転じるとの見通しを示している。同社の見込みは7/1のクオーター入り日に既にプラス(前期比+13%弱)であった。金融機関の評価損拡大による最終利益の落ち込み見通しによって、どんどんその幅は小さくはなってきているが、先週末の時点でも+6%の見込みとなっている。ニュース等から感じてしまう米国の景気底割れ懸念を鵜呑みにするのは危険な時間帯に入ってきた。

また、翌週8/18(月)には

「一つ誤解しないで頂きたいのは、これから米国景気が急回復をするということを述べているのではないということである。先週末に発表されたニューヨーク連銀景況指数も事前予想に反しプラスのサプライズ、また鉱工業生産・設備稼働率も予想を上回る良い数字であったが、あくまでも現段階で述べたいのは、1-3月期、4-6月期の企業収益がそれほど悪くなかったということと、7月以降のマクロ指標に明るさが出てきたということ、また、実物である住宅に「価格」と「需要」という関係が戻りつつあるということであり、結論として世論の「底割れ懸念」を鵜呑みにしてはいけない時間帯に入ってきたということである。

全体を見回して、雇用と金融機関に対する不安、また、その金融機関が結果的にもたらす信用収縮(マネーフローの縮小)が消費に与える影響を考えれば急激な景気の回復は有り得ないこと。これはこの先の毎月発表される自動車販売がおそらく証明する。毎月のように触れてきたが、米国ビッグ3の動向やピックアップトラックの売り上げなど見るまでもなく、この代替エネルギー熱のなか、日本車の売れ行きにおいて安いホンダのフィット、シビックが順調で、高いトヨタのプリウスが厳しいという今の状況に変化が見られない限り米国の景気回復を体感することはない。」

住宅については今週8/27米国市場コメントの7月の新築住宅販売件数、6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数について述べているのでご参照頂きたいが、それ以前にやはり、8/15(金)の「NARサプライズ」において触れておいた。

「不安に傾いていた市場心理を好転させたのがNAR(全米不動産協会)レポート。その中身であるが、4-6月期の中古住宅販売は前期比▲0.8%となったが、増加した州が13と全米の四分の一近くにのぼったというもの。しかも、中古住宅販売価格の中央値が前期比で+5%と大きく上昇している。プラスに転じるのは5四半期ぶりのこと。ここで思い出して欲しいのが、先週の「080808米国市場コメント~グリンスパン発言から1週間~」での一節。[しかし、この動きに一旦歯止めをかけたのが、昨日の発表で皆がもっとも恐れていた6月の中古住宅販売(仮契約販売指数)。予想の▲1.0%が+5.3%はかなりのサプライズであった。これは昨夏の第一次サブプライムショック後にことの大きさを認識せずに市場が戻っていた昨年10月以来の数字。ゴールドマンはさっそく「中古市場が落ち着きを取り戻しつつある可能性を示している」とのレポート。。。]ケース・シラー住宅価格指数の前年同月比はまだ2桁のマイナスが続いているが、同指数の対毎月下落率は落ち着いている。少しずつであるが、実物である住宅に「価格」と「需要」の関係が戻りつつあることを感じる。」

私は特にこの7-9月期のGDPについても、また、それが発表された後の市場反応についても現在のところあまり危惧を抱いていない。今回は輸出がドル安効果によって牽引したとされるが、対ユーロとの関係ではそうかもしれないが、対円や他通貨との4-6月期の関係を考えると疑問符を打ちたい。きちんと数量ベースの堅調さも評価されてよい。

 日本株。現在何もシナリオに変化なし。ここ3日間の225先物ラージ日中の3社合計(NE、CS、UBS)シェア、ショート:57%、50%、54%、ロング:53%、52%、45%。これはあくまでもザラ場ラージの数字であり、ミニ先やイブニングミニ先でのNEのシェアはもっとすさまじい。

 事実だけを書く。8/22現在NE225期近ポジション、ラージ▲3402枚、ミニ(ラージ換算)▲7859枚。ミニがラージより多い。。。

裁定取引。やはり減少の一途を辿るとの見方には「?」。弊社推計で今週月曜日の買い残増加金額+1100億円超、注目した火曜日減少金額▲400億円以下。先週の月、火ほどの動きではない。8/18~8/26の累計で結局金額が増加しているが、その基準となる8/15の日経平均終値13019円であったのに対して8/26の終値が12778円と低位にあることを考えれば、8/15の頃に多くの人が述べていた「裁定買い残が減少することによって指数が下落する」というシナリオが当たっていたとは思えない。私が以前述べたのは「裁定買い残が増加傾向にあるときでも1週間くらいの減少を挟む。そして、その際に日経平均で400円程度下落する」ということである。それが8/7~8/15までの期間であったのだ。その時指摘した季節性を再度書くと5月~7月初旬は減少するが、8月~10月は減少圧力がなく、やや増加傾向を辿るということである。ただし誤解しないで欲しいのは、それ故に現在の重い信用ゾーンが突破されるとか指数が大きく上昇するという現物環境には無いということである。それは17連勝中に証明してしまった。

しかし、動意が薄い。裁定のビッグプレイヤー野村證券。その225先物ラージの商いが昨日、一昨日、ゼロである。。。

080829 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 1920万/買い 2620万株 差し引き700万株の買い越し。

金額ベースでも40億円程度の買い越しとなっている模様。

◇080829 米国株概況◇

*米国株大幅続伸-4-6月期GDP改定値の大幅上方修正を受けて全面高。

NYダウ   11715.18(前日比+212.67)

ナスダック  2411.64(前日比+29.18)

昨日の米国株式市場は、NYダウ、ナスダックともに大幅続伸となった。

寄り前に発表された4-6月期GDP改定値が、昨日の相場の方向性を決定づける格好となった。年率換算ベースで前期比+3.3%と速報値の+1.9%から1.4ポイントの大幅な上方修正、事前予想であった+2.9%をも上回る内容に、株式市場にはポジティブ・サプライズとなって作用した。思い起こせば7月末に4-6月期速報値が発表された際の株式市場の反応は、“売り”であった。この時は昨年10-12月のGDPがマイナス成長へと下方修正された影響もあったと思われるのだが、10-12月期▲0.2%→1-3月期+0.9%→4-6月期+1.9%と時系列で見る限り、そんなに悲観的な内容でないとのコメントをブログで書いた記憶がある。むしろ、市場参加者の間では減税効果が剥落するであろう7-9月期の数字を憂慮した先読みが働いたのではないか?とも考えていた。もともと、GDPが発表される時には、その数字は過去の経済活動の通信簿と考えている。時系列で見ることは大切なことだが、一期の数字だけを取り上げて囃し立てることはどうなのだろうか?やはり今後の7-9月期のGDPがどうなるかが重要であり、また時系列を追って見ていくことが必要である。今回の4-6月期改定値上方修正の主な要因は、ドル安を背景とした輸出の伸びと輸入の落ち込みから生じた外需の押し上げ効果である。この部分を除いて考えると、個人消費(戻し減税効果はあったが)や住宅投資といった内需は厳しい状況が続いている。4-6月期と比較して7-9月期におけるプラス要因は原油価格の下落のみ、マイナス要因は戻し減税効果の剥落による個人消費の下落、住宅市場の低迷、ドル高、欧州及び新興国経済の減速による輸出の伸び鈍化と、明らかにマイナス要因のほうが多い感じがする。今回の上方修正によって、逆に7-9月期の落ち込みがより鮮明となってしまう可能性がある。仮にそうなった場合、マーケットはその時一体どういう反応をするのであろうか?誤解しないで頂きたいのが、決して米国景気が危ないといっているのではなく、昨日のマーケットはあまりに過剰反応となったのではないかということを言いたいだけである。むしろ7-9月期GDPが反動減となろうとも、数字自体は米国景気の底堅さを映し出す可能性が高いと考えている。その時には7月末のように過剰に売り込まないように願いたい。(以上、小林の見解です)

マーケット概況に話を戻すと、GSE2社の株価は大幅続伸となっている。ファニーメイの経営幹部の刷新とアナリストによるポジティブなレポートが好感されている。また、モノライン大手のMBIAが再保証契約の合意などを材料に急騰、同業のアムバックも連れ高となった。信用不安を抱える金融株の代表格となっている銘柄群の大幅上昇を受けて、他の金融株も買い進まれることとなった。

最後に決算ニュースをひとつ。時間外に発表されたパソコン大手デルの5-7月期決算は、1株当たり利益が市場予想を大きく下回り、時間外で急落している。売上高は伸びているのだが、コスト増を吸収できなかった(売上高粗利益率の悪化)。

シカゴ日経平均先物は続伸した。米国株高を背景に、買い優勢の展開が続いた。この日の高値は13015円、安値は12745円。結局、ほぼ高値に近い13005円(前日比+105円、大証終値比+235円)で取引を終えた。

080829商品市況

     「グスタフ」接近。カウントダウン始まる。

しかし、上陸前に早くも利喰い。

 CBOT(シカゴ穀物市場)の主要3穀物は下げた。材料とされたのは米中西部産地での降雨予想とされているが、私はそれよりも買戻しが一巡して全体的に再度下落基調を辿るなかでの動きと見ている。見苦しくて恐縮であるが、しつこく連日のヒストリカルを載せているのはそれをご自身で判断して頂きたいからである。先週商品市況は木曜日までであれば週次でCRB指数が記録的な上昇率となるところであった。しかし、それが単なる買い戻しの動きであったのか、それとも「みんなで再度やりまっせ」の動きなのか(私は、それはないと思っているが)は、来週火曜日以降のボリュームが戻った相場を迎えないと判断できないが、私は前者を支持する。小麦は5日続落。

ここ12日間の値動き(古い順)。

大豆:+70.00セント(ストップ高)、▲10.00セント、▲55.00セント、+70セント(ストップ高)、▲13.00セント、+24.00セント、+48.00セント、▲21.00セント、+20.00セント、▲2.50セント、+3.50セント、▲24.00セント

コーン:+30.00セント(ストップ高)、+18.75セント、▲27.75セント、+23.25セント、+11.75セント、+10.50セント、+22.50セント、▲11.00セント、▲6.50セント、▲6.00セント、+2.00セント、▲8.25セント

小麦:+60.00セント(ストップ高)、+14.25セント、▲40.25セント、+35.50セント、▲14.50セント、+29.50セント、+22.50セント、▲31.75セント(9月限)、▲25.75セント(12月限)、▲10.25セント、▲28.75セント、▲14.75セント

各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=13.2400ドル(前日比▲24.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.8775ドル(前日比▲8.25セント)、小麦12月物1ブッシェル=8.1100ドル(▲14.75セント)。コメも2日続落。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物は3日続伸。中心限月である12月物は前日比+3.2ドル高い1トロイオンス=837.2ドルで取引終了。「グスタフさまさま」の上昇。高値849.7ドル、安値830.5ドル。値幅も大きい。高値は約2週間前の水準で一部のトレーダーが買い推奨しているとの話も聞こえているが、聞かないほうがよいと思われる。昨日は“グスタフ・ネタ”が始まってから初めてではあるが、それまでと同様に為替の動きと瞬間的に逆相関を強め、売られる場面があった。このネタが終われば再度逆相関は高まると見ている。あいかわらず全体ではまちまちな動きで、銀は反発、銅は反落、プラチナ、パラジウムは2日連騰、ロンドンのアルミは5日続落、一昨日4日ぶりに反発したニッケルは大幅安。再度書く。貴金属全体としての強さは感じられない

 

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は4営業日ぶりに反落。WTI10月物は前日比▲2.56ドル安の1バレル=115.59ドルで取引終了。一時120ドルを越えて上昇し120.50ドルまで買われる場面もあったが、これが高値でその後は被害が出た場合は備蓄が放出されるであろうとの観測が広がり利喰いに圧された。安値114.08ドル、値幅6.42ドル。とにかく、あと3~4日で「グスタフ」がメキシコ湾岸に来る

2008年8月28日 (木)

080828告知

一昨日の「080826日本株コメント」の中で表として掲載いたしました「電子部品のランキングシート」につきまして、多くの反響を頂いております。このような表のニーズについて、個人投資家の皆様がどうお考えになられているか、ご意見を賜れればと存じます。

080828日経新聞1面「為替協調体制について」

またまたおもしろい意見が来ました。

「三鷹の××です。いつもご苦労様です。

ここもとは戻れば売りという井上さんのコメントに従って戻った場面で先物を売り12700円前後で買い戻すというスタンスで200円から300円の幅を何度も取ることが出来ています。 さて質問です。今日の日経一面記事についてはどうお考えでしょうか?

当然誰かが何らかの意図を持ってリークした記事には間違いないんでしょうが、何で今日の日経??といろいろ勘繰ってしまいます。わたしは、近々再び三極が協調して為替に介入しないといけない場面が到来することを示唆してる、たとえば米国住宅公社に対して日債銀や長銀方式での国有化が実施されるとか、GMの破綻といったような事象が発生することを示唆してるのではないか?と「素直」に裏読みするのですが、井上さんはどうお考えでしょうか?ブログの端くれでも結構ですのでよかったらご意見聞かせていただければ幸甚です。」

 意図的なリークとは全然思いもつかなかったので“素直な裏読み”(これから使わせて頂きます)という言葉に笑ってしまった。まず、協調体制についてであるが、ずっとお読み下さっている方は何度も触れたのでご存知だと思うが、3月中旬以降の相場で転機となった事由のうち大きかったのが、異例の「ドル防衛宣言」という観測気球を打ち上げてから6/25のFOMCで利上げができずに米国市場が大引けの1時間で株式が売られて、債券が買われたときまでの期間であったと考えている。

 6/6に私はこう書いた。

「これを受けて為替市場でドル/円は一時2月末の水準である106.44円まで円が売られる場面もあった。注目すべきはトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の発言。並べると「物価安定へのリスクが一段と強まり、ECBは警戒を更に高めている」「タイミング良く断固たる行動をとる準備がある」「来月に利上げする可能性を排除しない。この日の利上げを望むメンバーが複数いた」。これまで読んで下さった方には耳タコであろうが、私はほとんどの債券ストラテジストがECBの利下げを予想するなか、「次の一手」が利上げであることを述べてきた。先月のECB理事会の翌日も“どこにもハトは居なかった”と述べたが、その日が確実に近づいていることを感じる。(もっとも、二日前のバーナンキ議長の講演が“スペイン”で行われ、ドル高維持を強く言ってくれたこともありトリシェも金利の引き上げに言及しやすかったのではとも考えているが。。。)」

その後、米国要人の度重なるドル高(ドル防衛宣言)が行われたが、6/10に続いてこう書いた。

「ポールソン米財務長官がCNBCとのインタビューで「他国の政府と為替について協議するのは有益「為替介入の選択肢を決して排除しない。いかなる政策の選択肢をもである」「トリシェ総裁のドルに対する発言は留意している」「バーナンキFRB議長とは常に連絡をとっている」と述べているが、これは非常にインプリケーションを含んだ発言と受け取れる。先週の“バーナンキFRB議長による、異例の「ドル防衛宣言」(in Spain)”を支持し、他国と連携をとって介入を実施してでもドル高政策をとるというものである。

この時点で連携の強さについては充分に認識していたことがお分かり頂けると思うが、ここで述べたいのはタイミングと誤算である。まず、タイミングであるが、6/6(金)失業率と原油高でダウは今年最大の下げ幅、▲394.64ドルを記録している。また、翌週から証券会社の決算が始まることもあって株式市場が下落するリスクにピリピリしている時であった。このタイミングで欧州だけが利上げをすれば金利差からドル安を招き、原油価格がさらに上昇する危険性があり、ドル高支持、そして協調利上げによって金利差を拡大させない狙いであったことは確かである。しかし、ここで米国の経済指標(特に製造業に関する指標)で次々と景気悪化を示唆するものが現れて、結局6/25のFOMCで利上げは見送られたのである。この日のことは鮮明に覚えている。翌日書いた文章。

「昨日のハイライトはFOMCの声明文。~中略~結果はやはり「引き上げ無し」であったが、“ドル防衛”の観測気球を上げた後の“欧米同時期利上げシナリオ”が先週来の経済指標によって変更を余儀なくさせられ、また、インフレ懸念を抱きながらも強くインフレファイト(利上げ)を滲ませると株価がクラッシュしてしまう懸念があることから、FED自身がかなり市場を刺激しないように配慮したものであったという印象を受ける。~中略~しかし、昨日の声明、及びその後の1時間足らずの相場が二つの大きなインプリケーションを与えた。重要なことを述べる。一つは「債券」に“安全な時間”が与えられたということ(この“安全な時間”とは買って安心な時間という意味であるが、勝手に私が作った言葉なので、あまりよそでは使わないほうがいいです)である。先週末と昨日、金利先物がどのレベルまで利上げを織り込んでいるかを述べたが、現在、50%程度まで再上昇していた次回(8月)の利上げ織り込み数値はこれから徐々に下落していくものと考える。また、二つ目は先週来、債券に買いが入る局面が度々あることを述べたが、昨夜、株式と債券の逆相関が高まっていることをはっきりと認識したことである。債券には声明後株式市場と反対に買い戻しの嵐が吹き荒れた。現在、4月以降その傾向はあったが、円キャリートレード(円での借り入れ、他通貨での運用)の流れが加速しており、それがドル/円のドルの下支えにもなっている。これによって、「商品」「株式」間のキャッチボールに完全に「債券」が加わる、しかも一つ目の理由によってかなり中心的な受け手となる可能性さえあるということである。」

三鷹さんが「素直な裏読み」で“何か不安なことがあるのではないか”と思われるのは、このように、前回、協調体制の観測気球が打ち上げられたのが不安定な時期であったからだと思う。

私は、今回の記事は特に裏読みはしなくてはいいのではないかと思っている。実際に30年入札でドルの信認が再度高まっていることは証明できているからである。しかし、この記事によって“グスタフ”に乗じて「ドル売り、原油買い」のポジションを作ろうとした者は少しビビッたであろう。それ(原油価格再上昇)に対する牽制かもしれない。しかし、7月であったか日経新聞が欧米の金融姿勢に不協和音が出ているのではないかという記事が出た際に、私はここでかなり強く噛み付いた文章を書いた覚えがある。同じ日経新聞なだけに不思議な感じがする。

◇ 080828 引け後概況 ◇

日経平均  12768.25円 (前日比+15.29円)

TOPIX    1219.53    (前日比▲4.16ポイント)

東証一部出来高     1387.95 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,457,786 百万円(概算)

値上がり銘柄数   613 (35.7%)

値下がり銘柄数   972 (56.6%)

変わらず         124 (7.2%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1283.45 (▲0.52%)

中型株     1229.00 (+0.06%)

小型株     1604.02 (▲0.41%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 その他金融、石油、食品、サービス、鉱業

値下がり業種上位5社 不動産、機械、その他製品、海運、電機

*方向感に乏しく、売買も低調で模様眺め機運強まる。

28日の東京株式市場では、日経平均株価は小反発、TOPIXは小幅な続落となった。昨日の米国株高を反映して、日経平均株価は寄り付き近辺に100円ほど高くなる場面があったが、結局そこが本日の高値。買い一巡後は徐々に小口に売りに押され始め、前日比プラスとマイナスの間を小幅に行ったり来たりする連続だった。海外勢は休暇モード、自己売買部門も月末接近に伴い売買を手控え気味と、市場参加者が一段と減少している中、膠着感は強まる一方である。また、ここにきて先物の売買高が停滞気味でエネルギーを失っていることも、ボラティリティー低下の要因。尚、東京エレク、ファーストリテ、TDKなど値嵩株の一角が高くなったことで、日経平均株価はプラスで引けている。

値下がり業種の上位には、機械や海運といった新興国の好景気をこれまで享受していた景気敏感株が顔を並べていることに加えて(ロシア、中国といった新興国を代表する国の景気先行き不透明感強まる、特にロシアにはグルジア問題で地政学リスクも内包)、新興不動産株への売りが続き、こちらは値下がり業種のトップとなった。一方、三菱UFJがアコムを子会社化するとの報道受けて消費者金融株が動意づいたことで、その他金融が値上がり率トップの業種となった。また、リコーによる米社買収、シャープの鳥インフルエンザ関連ニュースなど個別の材料が出た銘柄へは物色意欲が窺えた。

◇ 080828 前場概況 ◇

日経平均  12760.00円 (前日比+7.04円)

TOPIX    1220.41    (前日比▲3.28ポイント)

東証一部出来高     681.74 百万株(概算)

東証一部売買代金   709,327 百万円(概算)

値上がり銘柄数    492 (28.8%)

値下がり銘柄数   1052 (61.7%)

変わらず          153 (8.9%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1286.45 (▲0.29%)

中型株     1226.34 (▲0.16%)

小型株     1601.73 (▲0.55%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 その他金融、石油、鉱業、食品、陸運

値下がり業種上位5社 機械、海運、不動産、電機、パルプ

*朝高の後、小口の売りに押されて軟調な展開。

28日、東京株式市場の前場では日経平均株価はほぼ横ばい、TOPIXは小幅に続落している。昨日の米国株高を反映して買いが先行し、日経平均株価は一時100円ほど高くなる場面があったが、買い一巡後は徐々に小口に売りに押され始め、値を消す展開となった。売り叩くような動きには発展していないのだが、牛の涎のようにダラダラと下落する展開で膠着感が強まっている。自己売買部門も月末接近に伴い売買を手控えており、市場参加者は一段と減少しているようで、出来高もなく、相変わらずの閑散相場となっている。東京時間で動意付くための残された材料としては、上海株などのアジア株動向くらいか。

三菱UFJがアコムを子会社化するとの報道受けて消費者金融株が動意づいているほか、リコーによる米社買収、シャープの鳥インフルエンザ関連ニュースなど個別の材料株に飛びつく以外、仕方がない状況。一方、新興不動産株への売りは続いている。

080828 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 2110万/買い 2510万株 差し引き400万株の買い越し。

金額ベースでは20億円程度の売り越しとなっている模様。

080828商品市況

     「グスタフ」が「カトリーナ」並みとの報道で原油高い。

     しかし貴金属はマチマチ

 CBOT(シカゴ穀物市場)の主要3穀物はまちまち。コーンと大豆は小さく反発したが小麦は相変わらず弱く4日続落。材料は依然としてオーストラリアの降雨予報であるが、「穀物が弱含む場面で小麦の下げがきつくなるが、裁定の手口とは思えない。」ここ11日間の値動き(古い順)。

大豆:+70.00セント(ストップ高)、▲10.00セント、▲55.00セント、+70セント(ストップ高)、▲13.00セント、+24.00セント、+48.00セント、▲21.00セント、+20.00セント、▲2.50セント、+3.50セント

コーン:+30.00セント(ストップ高)、+18.75セント、▲27.75セント、+23.25セント、+11.75セント、+10.50セント、+22.50セント、▲11.00セント、▲6.50セント、▲6.00セント、+2.00セント

小麦:+60.00セント(ストップ高)、+14.25セント、▲40.25セント、+35.50セント、▲14.50セント、+29.50セント、+22.50セント、▲31.75セント(9月限)、▲25.75セント(12月限)、▲10.25セント、▲28.75セント

各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=13.4800ドル(前日比+3.50セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.9600ドル(前日比+2.00セント)、小麦12月物1ブッシェル=8.2575ドル(▲28.75セント)。コメは小幅安。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物は続伸。12月物は前日比+5.9ドル高い1トロイオンス=834.0ドルで引けた。高値841.4ドル、安値826.0ドル、値幅15.4ドル。原油高が連日後押し。ただし、銀は反落、銅は反発、プラチナは4日ぶりに反発、パラジウムは小幅高、ロンドンのアルミは4日続落、ニッケルは4日ぶりに高いとまちまちな動きで貴金属全体としての強さは感じられなかった。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は3日続伸。WTI期近の10月物は前日比+1.88ドル高い1バレル=118.15ドルで引けた。高値は119.63ドルと120ドルを窺う場面もあった。安値115.64ドル。「グスタフ」の勢力が拡大すると「カトリーナ」並みになる可能性があるとの観測から日中激しく上昇する局面もあったが、昨日も書いたが、このネタは暫く続くが、その後の値動きが方向性を見極めるために重要。現在の貴金属の動きを見るとハリケーン一過後は再度下落トレンドに戻る可能性が高いと考えられる。尚、昨夜は週間の原油在庫が市場予想に反して減少したことも買い材料。

080828「株価格付け変更」

東京個別(4745) 三菱UFJが「4」から「3」へ格上げ

有沢製(5208) ドイツが1030円から1130円へ引き上げ

◇080828 米国株概況◇

*米国株堅調な動き-予想を上回る耐久財受注増を好感。金融株もしっかり。

NYダウ   11502.51(前日比+89.64)

ナスダック  2382.46(前日比+20.49)

昨日の米国株式市場は、NYダウが続伸、ナスダックは3日ぶりに反発した。

寄り付き前に発表された7月の耐久財受注額の増加が好感され、買い先行で取引がスタートした。7月の耐久財受注額は、前月比+1.3%増となり、前月と伸び率は変わらなかったのだが、事前の市場予想が横ばいであったことから、ポシティブサプライズとなった。製造業の設備投資動向を示す指標だけに、意外に製造業の景況は底堅いとして、相場全体に買い安心感を誘った。

また、昨日に続いてGSE2社の株価が大幅高となったことが、金融株高を演出した。両社は金利差収益を上げられる環境にあり、政府による救済は時期尚早であるとのレポートが一部アナリストから出たことやフレディマックが今週実施した20億ドルの増資を評価する動きが強まった。ただ、依然として公的資金注入は避けられないとする見方が多く、予断を許さない状況に変わりはない。

一方、原油は小幅であるが3日続伸。昨日はエクソンモービルやシェブロンなど石油株が上昇したことで、指数に対してはプラス寄与に働いたが、今後さらに一段高するようだと懸念材料として再び取り上げられそうだ。

昨日の株式市場は終日堅調な展開であったが、レーバーデーを控え出来高は今年最低水準を記録している(東京市場と状況は全く同じ)。市場参加者が極端に少ない中での上昇であり、若干割り引いた見方が必要。

シカゴ日経平均先物は続伸した。米国株が堅調に推移したことを反映して、終日確りした展開が続いた。この日の高値は12920円、安値は12740円。結局、12900円(前日比+75円、大証終値比+120円)で取引を終えた。

2008年8月27日 (水)

◇ 080827 引け後概況 ◇

日経平均  12752.96円 (前日比▲25.75円)

TOPIX    1223.69    (前日比▲5.66ポイント)

東証一部出来高     1304.52 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,344,172 百万円(概算)

値上がり銘柄数   478 (27.9%)

値下がり銘柄数  1110 (64.9%)

変わらず         121 (7.0%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1290.14 (▲0.56%)

中型株     1228.26 (▲0.20%)

小型株     1610.60 (▲0.65%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 パルプ、医薬品、ガス、鉱業、食品

値下がり業種上位5社 輸送用機器、不動産、機械、その他金融、ガラス

*小幅に続落、まさに動意薄の一言に尽きる。

27日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに小幅な続落となった。米国株がまちまちと動きとなるなど、外部環境にさしたる変化も見られなかったことから、東京市場も手がかり材料難の中、前日終値近辺での小動きが終日続いた。出来高の減少傾向もさることながら、材料に対する反応も日に日に鈍くなっている感じ。原油高などに対しても商社株の反応はいまいち、為替が108円台に一時突入していたが、あわてて輸出関連株を売るでもなし、まさに今のマーケットは不感症となってしまっている。そして、実需筋ばかりでなく、先物を中心とした短期筋までもが見送り姿勢となってしまった。前場引けにかけて切り返しの動きを見せた先物であったが、後場に入って上海株が下落に転じたとあっては、上へも仕掛けづらい展開となってしまい、後場の値幅は僅か60円にとどまることとなった。唯一敏感に反応していたのは、昨日の創建ホームが民事再生法の申請を行なうなど、新興マンション会社の相次ぐ倒産により信用リスクが意識されて、不動産セクターの下落が目立ったことくらい。結局、実質9月相場入りした本日も、模様眺め機運の強い相場展開に何の変化も起こらなかった。

レーバーズデー終了後に外国人投資家が復帰することを期待する向きもあるが、景気や金融株に対する先行き不透明感に加えて、グルジア問題から欧米VSロシアの対立が激化しつつあるなど地政学リスクも高まってきていることを考慮すると、株式市場への早期参戦は期待薄と見たほうが良いのではないだろうか。

080827米国市場コメント

 経済指標のラッシュであった。

7月の新築住宅販売件数:51万5000戸と数字が発表されて、事前の予想よりほんの少し悪いかなという印象であったが、なぜか前月比プラスであったので、よく見ると前月数字が53万戸→50万3000戸に下方修正されていた。(今朝のモーニングサテライトで一瞬であったのでよく聞き取れなかったのですが、1桁大きく言ってませんでした?言ってなければいいのですが。。。)結局5月~7月は50万戸を割らずに底バイというか、一応の底入れをしていると見る。月末在庫41万6000戸。私は好印象を持つ。半年で15%程度在庫が減少したという事実を認識すべき。7月の減少率は45年ぶりの大きな数字とのこと。実需に価格がつき流動性が出てきていることの好影響。

6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数:全米主要10都市、主要20都市ともに前年同月比下落率が過去最高、それぞれ▲17.0%、▲15.9%。しかし、両数字ともに前月より▲0.1%下落しただけ。前月比では下落率が縮小。来月あたり(7月数字)底バイからほんの少し明るい数字が出る可能性があると考えているのは恐らく今は私だけ。4-6月期の住宅価格指数をOFHEO(米連邦住宅公社監督局)が発表しているが、過去最悪であった1-3月期から少し浮上している。(しかし、この数字、いつも思うが米国にしては発表が遅すぎる。)

 8月の消費者信頼感指数:事前予想の53.0に対して実数字56.9、好印象。先月も書いた期待値が先月の42.7→52.8は非常に明るいが、再三指摘しているように同数字のもうひとつの目玉である雇用はさらに悪化。所謂雇用ID(「職が見つけやすい」-「職が見つけにくい」)は▲16.6→▲18.9へと厳しい数字となった。

 8月のドイツIfo:景況感指数は7月より更に悪化。97.5→94.8また6ヶ月見込み指数も89.9→87.0へと悪化。Ifoについては度々紹介したが、とても注目すべき指標。というよりも欧州でひとつだけと言えばこの指標。欧州短観と考えてよい。ECBの利下げに向けた時間軸は確実に短くなっている

 これと好対照であったのが昨日午後に発表された8/5FOMC議事録。抜粋。「一部メンバーは来年もインフレ率が下がらないことを懸念している。」「参加者は概ね次のアクションは利上げとみている」(ECBとの齟齬、半年ぶりのドル高/ユーロ安水準へ為替が反応した)「金融機関にとって資本増強は一段と困難になってきた」「住宅ローン金利上昇は住宅危機を一段と悪化させる」「数名は金融市場リスクが後退したと判断している」このインフレに関する部分は市場にとってネガティブであるが、思えば8/22にバーナンキ議長は「原油相場の急落を受け物価が落ち着く」と発言(ダウは約200ドル上昇)しており、8/5~8/22の時間的なズレと考えれば説明はつく。先週も書いたが、物価について大きく流れが変わった際に、過去の数字に惑わされないことが大切。その前の物価指標で売られたものの、前述のように8/22のバーナンキ発言で市場が大きく上昇したのはその好例。買戻しがすごかった。昨日も議事録が発表されて暫くすると株式市場は上昇し始め結局プラス圏で引けた。

 しかし、現在の米国市場が金融株の動きが中心でボラタイルな動きとなっていることを指摘しているが、実際に日本株と同じく現物株の動意が非常に小さい。NYSEの出来高をみてみる。①戻り高値(5/19)から底をつけたカラ売り規制前日(7/15)までの39日間の平均出来高は14.0億株。②規制発表からカラ売り規制解除(8/12)までの20日間の平均出来高は14.1億株。③8/13以降昨日までの10日間の平均出来高9.9億株、ここ3日間は9億株以下。③の期間で出来高が三分の二にまで落ち込んでしまったことが分かる。②の期間をデイリーで見てみると規制が入っておよそ1週間で大きく買い戻されて出来高が高位で推移し、その後は夏休み期間入りしたことが分かる。しかし、ここまで出来高が減少し、それが長期化している状況は過去に比べても少し異様、夏休みだけで説明することに違和感を持つ。来週月曜日レーバーデー明けに参加者が戻るとされているが、出来高の推移を見守る必要がある。

◇ 080827 前場概況 ◇

日経平均  12764.01円 (前日比▲14.70円)

TOPIX    1225.81    (前日比▲3.54ポイント)

東証一部出来高     621.09 百万株(概算)

東証一部売買代金   602,975 百万円(概算)

値上がり銘柄数    455 (27.0%)

値下がり銘柄数   1090 (64.7%)

変わらず          139 (8.2%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1293.63 (▲0.29%)

中型株     1228.24 (▲0.20%)

小型株     1611.41 (▲0.60%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 パルプ、鉱業、医薬品、ガス、石油

値下がり業種上位5社 輸送用機器、機械、倉庫、不動産、その他金融

*手掛かり材料難のなか、様子見ムード強く小動き。

27日、東京株式市場の前場では日経平均株価、TOPIXともに小幅に続落している。米国株がまちまちと動きとなるなど、外部環境にさしたる変化も見られなかったことから、東京市場も手がかり材料難の中、前日比終値近辺での小動きが続いた。日経平均株価はCME終値を100円ほど下回る水準での取引が続き、どちらかと言うと小口の売りに押されている格好(指数が小幅安のわりに値下がり銘柄数が1100近くにのぼっている)で、取引開始前に描いていたイメージよりもやや弱いと印象を受ける。ただ、先物市場は比較的大人しい動きとなっているが、昨日安値を割り込まずに前場引けにかけて切り返してきてくるあたり、寄り後まもなく付けた高値12790円を超えてくると若干買い戻しの動きが拡がる可能性は残している。

昨日の創建ホームが民事再生法の申請を行なうなど、新興マンション会社の相次ぐ倒産により信用リスクが意識されて、不動産セクターの下落が目立つ。また、トヨタ、ホンダ、日産自といった大手自動車メーカーの下落が響いて輸送用機器が下落率トップの業種となっている。

補足:「080826日本株コメント」

昨日掲載した「080826日本株コメント」に添付された表の見方がよく判らないとのご指摘がございました。遅くなりましたが、表の見方の説明を以下の通り掲載させていただきますので、ご参照ください。大変申し訳ございませんでした。

列の左側から順に、

225・・・日経225採用銘柄を表しています。

PER・・・PER実数値

PBR・・・PBR実数値

利回り・・・配当利回り実数値

以下、偏差値データについてのご説明。

各偏差値データは学力テストの偏差値と同様の考え方をしております。

つまり50が市場平均を表しており、数字が大きいほどその度合いも大きいことを意味しております。

変動性偏差値・・・数字が大きいほどボラティリティーが高い。

順バリ度偏差値・・・数字が大きいほど直近のパフォーマンスが良い。

割安度偏差値・・・数字が大きいほど割安感が強い。

需給偏差値・・・数字が大きいほど売買代金25日平均に対するNET信用売り超金額の割合が大きい。

25日乖離率・・・株価25日平均に対する乖離率

1Mリターン・・・直近1ヶ月リターン実数値、

3Mリターン・・・直近3ヶ月リターン実数値

以上でございます。

尚、銘柄の順番は25日乖離率のプラス幅が大きい順に並んでおります。

銘柄選定の際の、スクリーニング・ツールとしてお使いいただければと存じます。

080827 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 1860万/買い 1410万株 差し引き450万株の売り越し。

金額ベースでも70億円程度の売り越しとなっている模様。

080827「株価格付け変更」

カワチ薬品(2664) GSが「買い」から「中立」へ格下げ

デンソー(6902) モルガンが「オーバーW」から「イコールW」へ格下げ

日水(1332) メリルが「買い」から「中立」へ格下げ

スクエニ(9684) メリルが4000円から4200円へ引き上げ

大塚商会(4768) ドイツが新規「バイ」

オービック(4684) ドイツが新規「バイ」

マツダ(7261) モルガンが560円から720円へ引き上げ

日野自動車(7205) モルガンが600円から515円へ引き下げ

カプコン(9697) マッコーリーが4200円から4400円へ引き上げ

◇080827 米国株概況◇

*米国株まちまちの動き―住宅関連指標などの発表にも判断が割れ、方向感出ず。

NYダウ   11412.87(前日比+26.62)

ナスダック  2361.97(前日比▲3.62)

昨日の米国株式市場は、NYダウは小反発、ナスダックは小幅に続落となった。住宅関連指標などが相次いで発表されたが、投資家の判断が分かれて方向性は出なかった。

一昨日の中古住宅販売件数に続いて、昨日も住宅関連指標が相次いで発表された。7月の新築住宅販売件数は前月比+2.4%(前年同月比▲35.3%)と3ヵ月ぶりの増加となったが市場予想には届かず、6月の分の数字も下方修正された。ただ、在庫は減少しており、販売は上回ったものの、在庫が増加した中古住宅販売件数とは反対の結果となっており、投資家サイドとしては判断に迷うところ。一方、6月のケース・シラー住宅価格指数は、前年同月比▲17.0%と過去最大の落ち込みを記録したが、前月比ベースでは4ヵ月連続で減少幅が縮小しており一定評価しいい内容となっている。また、連邦住宅公社監督局が発表した4-6月期の住宅価格指数は前期比▲1.4%となったが、こちらも1-3月期の▲1.7%より若干であるが縮小している内容。こうした指標のモメンタム(勢い)を見る際、住宅価格の上昇・下落あるいは販売件数の増加・減少における下落圧力の緩和という点からは、前月比ベースで判断する方が良い。下落基調から底バイに変化してきており、一定の評価をしても良いのではないだろうか。ちなみに住宅株は、指標発表後に買われる場面があったが、その後は次第に売りが優勢となるなど、必ずしもポジティブには受け止めなかったようだが・・・。

そして、金融株の動向に影響を与えそうなニュースが幾つかあった。連邦預金保険公社(FDIC)は、問題を抱える銀行の数が第二・四半期末で117行となり、第一・四半期末の90行から増加したと発表した。先週末に地銀が1行破綻したとのニュースがあった直後だけにネガティブなニュースとして受け止められた。一方、シティーのアナリストによるポジティブ?なレポートもあった。GSE2社は年末までに損失を吸収して、最低基準を上回る自己資本を維持できる可能性が高いとの見通しを発表した。同社の現状を考えると少し楽観的過ぎる見通しではないかとの思いから“?マーク”を付けたのだが、市場はこの見通しを好感することとなり、両社の株価は大きく上昇した。

最後に、8月のFOMCの議事録要旨が昨日公表された。内容はインフレ警戒的な見方が目立ち、金融政策における次の一手は利上げという見方で概ね一致していたというもの。ただ、バーナンキFRB議長が先週末の講演会で、ドル相場の安定と原油価格の下落が年後半以降のインフレ鈍化に繋がると発言していたこともあって、相場に与えた影響は限定的であった。

と、昨日は諸々のニュースはあったのだが、相場の方向性を決定付けるまでは至らずに、前日終値近辺での保ち合いとなった。金融株が確りしていた分、NYダウはプラスで引けた格好となった。

シカゴ日経平均先物は反発した。米国株はさしたる方向感もなく揉み合いの相場展開であったが、終日確りな動きを見せた。この日の高値は12875円、安値は12725円。結局、12825円(前日比+140円、大証終値比+45円)で取引を終えた。

080827商品市況

     「ブストス」もコワかったが、「グスタフ」も怖い。

女性の名前なのに。

 CBOT(シカゴ穀物市場)の主要3穀物は軒並み下げた。原油上昇と為替市場の動き(ドルが対ユーロで再度半年ぶりの高値水準)に一喜一憂する展開で穀物市場としての方向感はなかった印象を受ける。小麦の下落がここもと目立つがこれは先週末から(こちらも乾燥していた)オーストラリアに降雨予想が出ているため。

まだまだ載せる。ここ10日間の値動き(古い順)。

大豆:+70.00セント(ストップ高)、▲10.00セント、▲55.00セント、+70セント(ストップ高)、▲13.00セント、+24.00セント、+48.00セント、▲21.00セント、+20.00セント、▲2.50セント

コーン:+30.00セント(ストップ高)、+18.75セント、▲27.75セント、+23.25セント、+11.75セント、+10.50セント、+22.50セント、▲11.00セント、▲6.50セント、▲6.00セント

小麦:+60.00セント(ストップ高)、+14.25セント、▲40.25セント、+35.50セント、▲14.50セント、+29.50セント、+22.50セント、▲31.75セント(9月限)、▲25.75セント(12月限)、▲10.25セント。

各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=13.4450ドル(前日比▲2.50セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.9400ドル(前日比▲6.00セント)、小麦12月物1ブッシェル=8.5450ドル(▲10.25セント)。コメは小幅高。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物は小幅に反発。取引の中心12月物は前日比+2.4ドル高い1トロイオンス=828.1ドルで取引終了。為替に振られて弱含んだものの、原油相場にほぼ同調した動きで午後は強かった。高値は836.0ドル、安値812.0ドル。値幅25ドル。銀は3日ぶりに反発したが、プラチナは3日続落。銅も反落した。パラジウムは期近が小幅安、期先が小幅高となった。ロンドンのアルミ、ニッケルは3日続落。まちまちの動きで全体的に強さは感じられない。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は続伸。WTI10月物は前日比+1.16ドル高の1バレル=116.27ドルで引けた。高値117.89ドル、安値112.36ドル。荒い値動きだが、ドル高よりもハリケーンが材料としてまさった。「ドリー」「フェイ」とメキシコ湾岸の石油精製施設直撃を免れてきたが、今回のハリケーン「グスタフ」はメキシコ湾岸に近づく確度が前2つのハリケーンより高いという見方が支配的。このネタ暫く続くであろうが、以前ハリケーン・ネタで騒ぐときはこのようなものではなかった印象。ここ5日間の値動き(古い順、中心限月)。+0.45ドル、+5.62ドル、▲6.59ドル、+0.52ドル、+1.16ドル。商品市場におけるオイル・ハリケーンは既に規模が小さくなっていると見ているが、OPEC総会も控えて日中の動きもやや神経質な展開となっている。

2008年8月26日 (火)

◇ 080826 引け後概況 ◇

日経平均  12778.71円 (前日比▲99.95円)

TOPIX    1229.35    (前日比▲9.90ポイント)

東証一部出来高     1342.81 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,376,937 百万円(概算)

値上がり銘柄数   528 (30.7%)

値下がり銘柄数  1055 (61.3%)

変わらず         135 (7.8%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1297.40 (▲0.91%)

中型株     1230.68 (▲0.68%)

小型株     1621.14 (▲0.40%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 パルプ、ガラス、輸送用機器、ゴム、空運

値下がり業種上位5社 その他金融、小売、証券、銀行、情報通信

*先物の売り一巡後、下げ渋る動きとなるが見送り姿勢に変化なし。

26日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに反落となった。前日の急騰劇から一転、昨日の米国株が金融株安に見舞われ急反落となると、東京市場でも寄付きから先物中心に売りが先行した。後場に入ると、週末に発表が予定されている景気対策では具体的な事業規模などの数字を示すとの財務大臣の発言が伝わったことや、為替がやや円安に振れたことで輸出関連株の一角が買い戻されるなど下げ幅を縮小することとなったが、基本的な見送りムードには全く変化なし。レーバーズ・デーを控え、日に日に海外勢の売買注文も細り始め、現物市場は“超”閑散商状のまさに開店休業状態であった。こうした現物株が不在の中、先物主導によって、レンジ内で激しく上げ下げを繰り返すボラタイルな相場展開はしばらく続きそうだ。何といってもオーバーナイト・リスクが、いま最も大きなリスクファクターとなっている。

金融セクターは米金融株安を反映して値下がり業種の上位に顔を並べるなど、昨日の動きとは全く正反対の展開。一方、後場に入ってホンダやデンソーなどが上昇した影響から輸送用機器セクターはプラスへと転じた。

080826日本株コメント

 先週月曜日、火曜日のコピーのような相場である。何も状況が変わっていないなか閉塞感だけが漂っている。米国のボラティリティーは相変わらず高い。しかし、よく考えて見れば7月のNYダウの終値は11378ドル、昨夜の引けが11386ドル。結局方向性を出せずに数日単位で上に往ったり下に往ったりしただけなのである。「シカゴCMEがダウに比べて少し弱含む場面があり気掛かり」と書いたが、同期間のCME日経平均の動きは13335円→12685円で▲650円と日経平均がダウに比べて弱含んだことがはっきりと分かる。

 これが、米国にはカラ売りの買い戻しがあったものの、日本株のカラ売りポジションがかつてのように大きくない状態が続いており買い戻し圧力が無かったことの差であり、完全に3月中旬からの戻り相場の逆の状態である。このことについては、7月中旬にSECの19銘柄カラ売り規制を発表してからの2日間の相場の動き(欧米株急上昇、日本株横バイ)で説明した。それでも、日本株が翌週急上昇したときに先物の買い戻し圧力のことを指摘したことを覚えていらっしゃる方も多いかと思う。「おっと、先物に」というタイトルのときである。そして、それが、ずっと、継続しているのである。現物に対する外国人の買いたい、売りたいという動意は全然感じられない。

 “先物ぶんまわし相場”。先週の売買においても目立った時はNEとCSの動きを中心に伝えたが、金額ベースで1000億円超の傾きを2日みせたNEの225先物の週間トータルの金額の傾きは実は弊社試算で20億円程度(限月を移行させるスプレッド取引を含まない)。「えーっつ?!」と思われる方も多いかと思う。CSにしても200億円を大きく下回る金額となっている。これに、なんか枚数が売り、買いともに大きくて傾きがよく分からないが、終わってみればそれなりの傾きとなっているUBSが加わって指数が動き、裁定がそれを追いかける相場が続き、結果的に日経平均は▲350円以上下げたのである。昨日も裁定はきちんと買い残を作っている。これも先週の月曜日と同じであるが、先週の火曜日はその20%以上増の解消売りが出た。同じことを繰り返せば確かに裁定の解消傾向がまだ続いていることとなるが、以前も書いたが判断するには早計な時期である。弊社が計測している裁定に関わる現物株の平均単価が高止まりしている。指数寄与の高い銘柄中心の裁定が続いており、それが指数のボラティリティーを高めている。また、昨日のような場合は皆裁定買いに傾くが、弊社が計測している主要裁定業者グループの動きで跛行色が見られるときが先週も見られた。方向性は確定していない。

 現在分かっていること。

[日本株]・13500円より上に信用が重いゾーンがあるということ、・先物、裁定主導であるが、両者とも確固たる方向性を持っているとは思えないこと(下げた分上げることも、上げた分下げることもいつだって可能な状態。何も意志はない)、・現物に対する外国人のイントが売り、買いともに無いこと、・急落しない限り個人の現金は出動しないこと、・信託(年金)は大きなリバランスが終わっており、アロケーション(国内債、外国債、株式)とおりの動きしかしないこと。

[米国市場]・商品市況の再上昇の可能性が小さいこと(すごろくは戻らない)、・金融株次第であり、大きな浮上は“カラ売り需給”に刀を抜くしか手はないこと。

コメントを紹介します。昨日頂いたものです。

「以前日経株チャンラジオ放送にて、現物市場でエルピーダを買うのであれば、村田を売ったらというようなことを話されておられましたので、それをヒントに最近225主要銘柄の組み合わせを考え、終値と各銘柄の開きをグラフ化し、開き(指数)が大きくなった時、売買をするように(裁定)しております。

例えば、7/23のサッポロ買い・アサヒ売り、8/7 住友鉱買い・三菱マテリアル売りという具合に金額を合わせて行っております。割高を売り、割安を買うようにしております。大きく利益がでるわけではありませんが、損をする確率が以前より少ないように思えます。組み合わせが一番重要ですが、過去のグラフも作成し開き具合も検討しながら行っております。折角グラフを作成しても裁定に不向きな場合もありますし難儀しておりますが、これは使えるという銘柄に出会った時は疲れもとれます。最大6か月以内に反対に開きが大きくなる銘柄を探し出すようにしております。日米とも株価の落ち着きがなく夜も気になって眠れない日がありましたので・・・自分では、安眠レシオ(ANMIN RESIO)となずけております。又裂きにあわないような組み合わせを作りたいと思っております。このようなやり方での問題点等がありましたらご教示いただければ幸いです。

本日のラジオにて井上様が話されていた裁定買い残の話、良く理解できるようになりました。

8/22のブログ「すごろく」の中に、「先物やOPは投機色が強くて、ちょっと気が引ける」・・・とありましたが、先物によって現物株が左右される現実があるわけですから私は避けては通れないと考えるようになりました。ただ現実的には、例えばプット・コールという言葉は理解出来てもそれをどのように運用すれば良いのかわかりません。井上様のブログとラジオを聞いてわかるようになりたいと思っております。

「私は、先物もOPも使わず現物株だけで勝負するということにとても恐怖を感じる・・・」という言葉にとても衝撃を感じました。

今後ともよろしくお願いいたします。」

まさしくずっとこのブログを通して伝えたかったことです。「安眠レシオ」いいネーミングですね。弊社の電子部品の表(本日前場引け情況)を載せます。(「需給」は信用残が左右します。偏差値が大きい銘柄には売り超に傾いている銘柄が多いことにご留意ください。)本当はこの全業種の表を開示したいのですが、コンプライアンス(著作権)の関係で出せません。ごめんなさい。絶対に役立つ表なのに残念です。(さらに詳しいのもあります。)

 あと、先週の「すごろく」で税制のことを指摘することを忘れましたが、そのコメントも頂きました。全くもってそのとおりです。現物との通算が待たれますが、もうじきだと思います。この問題点については臼田さんも強く言われていました。

080826

◇ 080826 前場概況 ◇

日経平均  12709.52円 (前日比▲169.14円)

TOPIX    1218.04    (前日比▲21.21ポイント)

東証一部出来高     636.41 百万株(概算)

東証一部売買代金   617,969 百万円(概算)

値上がり銘柄数    187 (11.0%)

値下がり銘柄数   1393 (82.2%)

変わらず          113 (6.6%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1283.76 (▲1.95%)

中型株     1223.10 (▲1.30%)

小型株     1605.26 (▲1.37%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 パルプ、ガラス

値下がり業種上位5社 その他金融、小売、不動産、銀行、証券

*米国株安を受けて、商い薄のなか急反落。

26日、東京株式市場の前場では日経平均株価、TOPIXともに急反落している。一昨日は救いの神となった米国株であったが、昨日は一転して金融株安に見舞われ急反落、こうなると外部要因を手掛かり材料とした先物主導の相場展開が続いている東京市場にとって、米国株安はそのまま先物売りに直結する格好となり、昨日の上昇分を殆ど帳消しにする相場展開となってしまった。レンジ内での取引とはいえ、日替わりでめまぐるしく上げ下げを繰り返す相場展開に、現物市場はなおさら様子見姿勢を強めて押し目買いもさして入らず、売買高は相変わらず超閑散商状。

大型株指数は先物安の動きに引きずられて、規模別株指数の中で値下がり率トップ、金融セクターも米金融株安を反映して値下がり業種の上位に顔を並べるなど、昨日の動きとは全く正反対の展開となっている。

080826 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 1360万/買い 1690万株 差し引き330万株の買い越し。

金額ベースでも20億円程度の買い越しとなっている模様。

080826「株価格付け変更」

アステラス(4503) メリルが6200円から6400円へ引き上げ

三井造船(7003) メリルが「中立」から「アンダーP」へ格下げ

TBS(9401) メリルが1600円から1400円へ引き下げ

テレビ東京(9411) メリルが1800円から1700円へ引き下げ

CSK(9737) モルガンが1980円から1710円へ引き下げ

ホシデン(6804) 三菱UFJが「2」から「3」へ格下げ

久光製薬(4530) 三菱UFJが「3」から「2」へ格上げ

◇080826 米国株概況◇

*米国株急反落―金融株に売りが入り、前週末の上昇をすべて吐き出す。

NYダウ   11386.25(前週末比▲241.81)

ナスダック  2365.59(前週末比▲49.12)

昨日の米国株式市場は、NYダウ、ナスダックともに急反落となった。ネガティブな金融ネタが多数噴出し、相場の足を引っ張ることとなった。

もともと昨日のマーケットで事前に注目されていたのは、住宅関連指標であった。その7月の中古住宅販売件数であるが、年率換算ベース500万戸の前月比+3.1%と市場予想を上回る結果であった。先月のちょうど同じ頃、6月の数字が発表された際には、市場予想を下回ったことで株式市場は大きく下落したという経緯があっただけに、今回はホッと胸を撫で下ろしたところであったが、在庫件数が前月比+3.9%となり、在庫増に陥っている点に今回は市場が着目し、結局マーケットにはネガティブな材料として働くこととなってしまった。

昨日のマーケットを混乱させたのは、何といっても金融ネタ。先週末、金融株は相場急上昇の牽引役となったのであるが、昨日は一転して悪役となってしまった。

まずは、リーマンブラザーズに関する話。政府系の韓国産業銀行による買収話が再び暗礁に乗り上げてしまった。リーマンが買収価格として純資産価値の1.5倍を要求していることで、話がこじれているようだが、わずか数日の間に買収話が二転三転し、市場参加者はそのたびに振り回されて全く迷惑な話。来月発表予定の6-8月期決算でも多額の赤字計上が予想されている中、損失穴埋めの資産売却や資本増強など、何よりも“迅速な対応“が求められているのだが・・・。

保険大手AIGがダウ構成銘柄で下落率首位となった。アナリストによる業績見通しの引き下げと格付け会社フィッチによる財務格付け引き下げのニュースが重なり下落した。また、JPモルガンは、保有するフレディマックとファニーメイの優先株の多額の評価損について発表、これを受けて同社株は下落している。そのフレディマックであるが、昨日行なわれた短期債の入札において、応札倍率が前回よりも上回ったことが好感されて、大きく株価は上昇している。そしてファニーメイも連れ高。ここらへんの動きも節操のないところで、金融株の動向に株式市場が振り回される日々が続きそうだ。

こうした中、新たに嫌なニュースも出ている。IMFは来週開催される会合で世界経済見通しを下方修正すると発表、2008年成長率を4.1%→3.9%、2009年成長率を3.9%→3.7%とそれぞれ引き下げる見通し。2008年下期に世界経済は一段と減速し、2009年後半まで続く見通しを示しており、このニュース発表を受けて、欧州株、米国株ともにネガティブに反応した。

シカゴ日経平均先物は反落した。米国株の急落を反映して売りが先行し、終日軟調な展開となった。この日の高値は12920円、安値は12650円。結局、ほぼ安値に近い12685円(前週末比▲235円、大証終値比▲185円)で取引を終えた。

080826商品市況

     まちまち。原油は反発と呼べないくらいの小さな上げ。

金は相変わらずドル高にだけは反応。

 CBOT(シカゴ穀物市場)の主要3穀物で大豆は反発、コーン、小麦は続落した。大豆の上昇は予想されている中西部の降雨量が今回の乾燥状態を全然緩和できるレベルではないとの思惑が広がったもの。金曜日の穀物の下げは全体的にやや大きかったが、小麦は昨日も大きく下げた。方向感が確定できないため、まだまだ載せる。ここ9日間の値動き(古い順)。

大豆:+70.00セント(ストップ高)、▲10.00セント、▲55.00セント、+70セント(ストップ高)、▲13.00セント、+24.00セント、+48.00セント、▲21.00セント、+20.00セント

コーン:+30.00セント(ストップ高)、+18.75セント、▲27.75セント、+23.25セント、+11.75セント、+10.50セント、+22.50セント、▲11.00セント、▲6.50セント

小麦:+60.00セント(ストップ高)、+14.25セント、▲40.25セント、+35.50セント、▲14.50セント、+29.50セント、+22.50セント(9月限)、▲31.75セント(9月限)、▲25.75セント(12月限)。

各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=13.47ドル(前日比+20.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=6.0000ドル(前日比▲6.50セント)、小麦12月物1ブッシェル=8.6475ドル(▲25.75セント)。コメは小幅高。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物は続落。取引の中心12月物は前週末比▲7.8ドル安の1トロイオンス=825.7ドルで取引を終えた。中古住宅販売件数が前月から+3.1%増加し、年率換算で500万戸ペースに戻したことが為替市場でサプライズと受け取られ、ドルが対ユーロで上昇し始めると、もういけない。逆相関相場の始まり。日中の動きで見ると株には相変わらず連動性が薄い。高値831.9ドル、安値821.1ドル。なんとおとなしい。銀、パラジウム、プラチナが続落。木曜日に大きく上昇した銅だけは小幅高。ロンドンのアルミ、ニッケルも続落。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は、そう呼んでいいのか分からないくらいの“小反発”。金曜日の下げ幅は実に17年ぶりであったことから朝方反発したものの、どちらかというと閑散。「OPEC総会までの市場心理が測りきれない。皆がもう一度やる気であれば、金曜の下げはなかったであろう」との声に頷ける。高値116.06ドル、安値113.68ドル。

2008年8月25日 (月)

◇ 080825 引け後概況 ◇

日経平均  12878.66円 (前日比+212.62円)

TOPIX    1239.25    (前日比+22.83ポイント)

東証一部出来高     1311.22 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,384,050 百万円(概算)

値上がり銘柄数  1406 (81.7%)

値下がり銘柄数   230 (13.3%)

変わらず          81 (4.7%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1309.27 (+2.12%)

中型株     1239.16 (+1.45%)

小型株     1627.61 (+1.56%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 ゴム、銀行、輸送用機器、海運、証券

値下がり業種上位5社 鉱業、卸売

*恵みの雨ならぬ、恵みの外部要因によって5日ぶりに反発。

 

  25日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに大幅に上昇、5日ぶりの反発となった。米国株高、原油安、そして円安傾向など外部環境の好転(先週末までの重苦しいムードを一変させることとなった、まさに恵みの雨ならぬ、恵みの外部要因)を手掛かり材料に、寄付きから買い先行の動きとなり、日経平均株価は一時300円近く上昇し、その後も高値圏での取引が続いた。7月の安値を割り込み安値圏にあったこともあり、値幅を伴った自律反発へと繋がった。

ただ、先物主導による上昇の色彩が強く、現物株の出来高は依然として低水準にとどまっているなど、現物市場への波及効果は限定的。輸出関連株や大手銀行株など主力大型株の上昇が目立ち、規模別株価指数では大型株指数の上昇率が際立っているのが、こうした特徴も裏を返せば、先物上昇の影響が大きいものと思われる(指数寄与が大きい主力銘柄は自ずと連れ高)。

あくまで短期筋を中心とした先物市場での買い戻しに拠るところが大きく、日経平均13000円では一旦の戻り売りも想定されるため、ここからが正念場となる。本日は確かに大幅高ではあるが、まだレンジ内での取引に過ぎない。

◇ 080825 前場概況 ◇

日経平均  12899.02円 (前日比+232.98円)

TOPIX    1240.19    (前日比+23.77ポイント)

東証一部出来高     665.01 百万株(概算)

東証一部売買代金   673,143 百万円(概算)

値上がり銘柄数   1405 (81.9%)

値下がり銘柄数    218 (12.7%)

変わらず           89 (5.1%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1310.68 (+2.23%)

中型株     1239.68 (+1.49%)

小型株     1626.62 (+1.49%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 ゴム、輸送用機器、証券、銀行、その他製品

値下がり業種上位5社 鉱業、卸売

*外部環境の好転を背景に、急反発。

25日、東京株式市場の前場では日経平均株価、TOPIXとも大幅に反発している。先週末の米国株高、原油安、そして円安傾向など外部環境の好転を手掛かり材料に、寄付きから買い先行の動きとなり、日経平均株価は一時300円近く上昇し、その後も高値圏での取引が続いている。輸出関連株や大手銀行株など主力大型株の上昇が目立ち、規模別株価指数では大型株指数の上昇率が際立っているのが特徴的。ただ、現物株の出来高は低水準にとどまっており、先物主導による上昇の色彩が強く、日経平均13000円では一旦の戻り売りも想定されるため、ここからが正念場。あくまで短期筋を中心とした買い戻しに拠るところが大きく、国内機関投家など実需筋の一部では、その継続性に対して懐疑的な見方をする向きもある。

080825「株価格付け変更」

シチズン(7762) メリルが「アンダーP」から「買い」へ格上げ

日本通運(9062) モルガンが「イコール」から「オーバーW」へ格上げ

ドコモ(9437) モルガンが18.5万円から18.8万円へ引き上げ

王子製紙(3861) UBSが580円から610円へ引き上げ

レンゴー(3941) UBSが880円から1000円へ引き上げ

ブラザー工(6448) メリルが「中立」から「アンダーP」へ格下げ

味の素(2802) モルガンが「オーバーW」から「イコールW」へ格下げ

福山通運(9075) モルガンが420円から340円へ引き下げ

旭硝子(5201) 三菱UFJが「3」から「2」へ格上げ

080825 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 1250万/買い 2050万株 差し引き800万株の買い越し。

金額ベースでも130億円程度の買い越しとなっている模様。

お知らせ

08年8月22日の米国市場の概況および商品市況につきましては、8月23日付「080823米国株概況」及び「080823商品市況」にて配信しておりますのでご参照ください。

2008年8月23日 (土)

080823 来週の主な予定

*国内は29日に経済指標の発表が集中、注目は消費者物価指数(CPI)。海外は25、26日の米国の住宅関連指標と28日の4-6月期GDP改定値、及び29日のユーロ圏消費者物価に注目。

/25(月)

(米)7月の中古住宅販売件数

/26(火)

・(米)FOMC議事要旨公表(8月5日開催分)

(米)6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数

(米)7月の新築住宅販売件数

・(米)8月の消費者信頼感指数

・(独)8月のIfo企業景況感指数

/27(水)

・(米)7月の耐久財受注額

/28(木)

(米)4―6月期の実質GDP改定値

・(米)海外5―7月期決算=デルなど

/29(金)

7月の全国消費者物価指数(CPI)

・8月の都区部消費者物価指数

・7月の完全失業率・有効求人倍率

・7月の鉱工業生産指数速報

・7月の住宅着工件数

ユーロ圏の消費者物価

・ユーロ圏の失業率

・(米)7月の個人消費支出

・(米)8月のシカゴ購買部協会景気指数

・(米)8月の消費者態度指数(ミシガン大学調べ)

・(米)債券市場は短縮取引(レーバー・デー前日のため)

◇080823 米国株概況◇

*米国株急伸―金融株の上昇が相場を牽引。原油急落も相場を後押し。

NYダウ   11628.06(前日比+197.85)

ナスダック  2414.71(前日比+34.33)

昨日の米国株式市場では、NYダウ、ナスダックともに急伸した。週足ベースではNYダウが▲0.27%と小幅な下落、ナスダックは▲1.54%と6週間ぶりの下落となった。

昨日は、寄り付きから買い優勢の展開となり、そのまま引けまで高値を維持して取引を終えた。相場急伸のきっかけを作ったのが、リーマン・ブラザーズ買収の話題。“一度は振られた娘のもとへ、婿入り?”のニュースが飛び込んできた。一昨日、リーマンに対する出資を見送ったと報じられた韓国産業銀行が、一転してリーマンを有力な買収候補先の一つとして検討しているとの話が浮上した。このニュースを受けて、同社株は一時+15%超まで上昇した。金融不安の話題の際には常に矢面に立たされてきた同社であるが、この話がもし実現すれば、金融株の頭痛の種の一つに決着がつくとして市場は好感し、他の金融株も連れ高することとなった。

このリーマンに関するニュースが昨日急伸したきっかけとするならば、その後の高値を演出したのは、講演会でのバーナンキFRB議長の発言である。その内容は「最近のドル相場安定と原油など商品相場の下落は、今年後半以降のインフレ鈍化に繋がるだろう」というものであった。市場ではこの発言を“当面の金利据え置き”を示唆したものと受け止め、この日の金融株の買いに拍車をかける格好となり、相場の上げ幅を拡げることとなった。

そして、原油相場の急反落も相場を押し上げる要因として働いた。一昨日の上昇分をそのまま吐き出す格好で下落した原油相場動向を素直に好感し、航空株、自動車株などが大きく上昇した。

最後に、いまや金融ネタの中心となったGSE2社の動向であるが、昨日は格付け会社ムーディーズが両社の優先株の格付けを「A1」から「Baa3」に一気に引き下げた。政府による直接支援の可能性が高く、その場合には株式価値が下がる公算が大きいと説明しているが、それでも最低級とはいえ投資適格級内にとどめた措置。発表直後の両社の株価は急落したが、ファニーメイの方はその後戻った。

シカゴ日経平均先物は急反発した。米国株が急伸したことを好感して、大きく上昇。そのまま高値圏の水準を維持して取引を終えた。この日の高値は12930円、安値は12685円。結局、12920円(前日比+135円、大証終値比+250円)で取引を終えた。

080823商品市況

     ドル高、米国株高を背景に、商品全面安の展開

 CBOT(シカゴ穀物市場)で主要3穀物は軒並み反落した。ドル高や原油安が影響し、昨日の急騰したことによる反動安が出た。穀物相場特有の天候絡みのニュースで、産地の降雨予報が嫌気された面もある。各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=13.27ドル(前日比▲21.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=6.0650ドル(前日比▲11.00セント)、小麦9月物1ブッシェル=8.9050ドル(▲31.75セント)。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で、取引の中心12月物は前日比▲5.5ドル安の1トロイオンス=833.5ドルで取引を終えた。高値は843.6ドル、安値826.1ドル。ドル相場との逆相関の動きから、売りが先行することとなった。また、原油安に連れ安した面もある。金相場は8/15に800ドル割れを示現してから戻りを試している過程にあるが、昨日は利益確定の売りに押された。銀、銅、白金、パラジウム、プラチナなど主要貴金属も軒並み反落した。ロンドンのアルミ、ニッケルも弱かった。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は4日ぶりに反落した。WTI10月物は前日比▲6.59ドル安の1バレル=114,29ドルで引けた。高値121.86ドル、安値114.18。ドル高・米国株高、そしてグルジアからのロシア軍の撤退など、材料視されるすべてのものが原油相場にとって逆風となって働いた。下げ幅は一昨日の急騰分を上回るものとなり、完全に“往って来い”の状況で、単に利益確定の売りという表現では収まらない幅の下落となった。

2008年8月22日 (金)

◇ 080822 引け後概況 ◇

日経平均  12666.04円 (前日比▲86.17円)

TOPIX    1216.42    (前日比▲8.11ポイント)

東証一部出来高     1473.22 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,503,589 百万円(概算)

値上がり銘柄数   669 (38.9%)

値下がり銘柄数   922 (53.7%)

変わらず         120 (6.9%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1282.06 (▲0.68%)

中型株     1221.48 (▲0.66%)

小型株     1602.68 (▲0.57%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 鉱業、卸売、医薬品、保険、情報

値下がり業種上位5社 鉄鋼、銀行、海運、ゴム、証券

*先物市場での売り圧力が根強く、続落。

22日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに4日続落となった。米国株がエネルギー関連株の上昇を除けば、さしたる方向感も出なかったことに加えて、原油高、円高・ドル安など外部環境に微妙な変化が出始めたこともあって、東京株式市場は先物市場主導の売りに圧され、終日軟調な展開となった。日経平均株価は7月のザラ場安値を更新し、ロスカットの売りなどで下げが加速するかと思えたが、安値に到達したという一旦の達成感からか、先物に買戻しが入って下げ渋る動きを見せた。しかし、買戻し一巡後は、再び安値圏まで押し戻され、そのまま膠着状態に陥った。先物の後場の値幅は60円にとどまるなど、週末要因も手伝って、先物市場までもが動意を失う展開だった。

この3日間は買い手不在の中、ジリジリと小幅な下落が連続し、決して全面安商状ではないのだが、何かをきっかけにして、どこかで値幅を伴った下落がくるのではないかという恐怖心もあってか、市場センチメントとしては何か重苦しいものを感じた。

来週のタイムスケジュールは、国内では週末に経済指標の発表が集中しているが、注目されるのは消費者物価指数、一方海外は重要経済指標が多い。米国では住宅関連指標が3つほど一気に発表され、欧州でもユーロ圏消費者物価指数などが注目される(トリシェECB理事長あたりが何か発言しマーケットに影響を与えるかも・・・)。

080822「すごろく」と先物利用の勧め

 まずは、裁定取引について。18日(日経平均が先物主導で上昇し、指数が+146円であった今週月曜日)の先物コメントを入れた際に「裁定買いが入った模様」と述べたが、(毎日裁定を追っている人は既にお分かりのことで恐縮だが)やはり4500万株あまり裁定買い残が増加した。これは17連勝後の減少傾向のなかとても大きな数字に映るが、翌日19日(先物主導で指数▲300円の下落)には一転して4200万株の解消売りが出されている。この両日が如何に先物の荒い動きに振り回され、結果的に裁定の機会を与えたかが分かるが、この裁定の動きは、基本的にモルガン、ドイツ、野村、三菱UFJの4社の先物動向と一致する。この両日を見ても225先物の傾きが同じである。ここに、両日ともCSが裁定を売りに傾けたり、みずほが動いたりとか、また、これらの現物の相手方が225の立会い外で行われたり、TOPIXや一部OPで行われたりということもあるが、それらまでは追っていられないのが個人投資家の実情であると思う。これらは全てノイズ(システム運用などでファクターの動きで説明できない部分の総称を指して言うものであって、雑音という意味ではない)だと考え、この4社の225ラージのザラ場の数字を見ていれば基本的にその履歴は追える。

 さて、「すごろく」であるが、昨日書いたように個人投資家や機関投資家のリスクをとる部分のお金は、結局「すごろく」なのだと思う。振り出しは日本株であったかもしれない。ITバブルや2005年の小型株相場を経て流出した資金は、その後、「中国」「インド」「ベトナム」「トルコ」とどんどん駒を進めていき、「南アフリカ」にまで行ってしまった。すごろくは道が分かれている。途中で「REIT」や「商品」に駒を進めた向きもあったであろう。そのすごろくでとても太い道筋を作った商品がある。「FX証拠金取引」である。

 1ヶ月ほど前のことであるが、マネーパートナーズ社社長の奥山泰全氏とNPO法人日本デイトレーダー協会理事長の砂田洋平氏と久しぶりに一献傾ける機会があった。機知に富んだ両氏の話はとてもおもしろかったが、奥山氏の話からFX証拠金取引の浸透具合のスピードに大きく衝撃を受けた。奥山氏はご存知の方もいらっしゃると思うが、かつてトレーダーズ証券を株先の業者として育て上げた人と言っても過言ではない。それでは、もう一度、株先をやる気はありますか、との私の問いに同氏の答えはあまり前向きなものではなかった。逆に「なぜ、ここまでFX取引が浸透し、拡大していると思いますか?」との問いに私が答えたのはふたつ。「日本の金利が低いから。為替は指数で、且つ、金利がつく指数だから」というものであった。砂田氏が別れ際に言った「日本(株)には、もうリアルマネーが来ないのでしょうかね?」という言葉が印象的であった。

 投資のスタイルは自由である。長期投資で現物だけを手掛ける手法を否定はしない。しかし、金利が低く、結果株式に対する期待収益率も低い日本株運用において、先物とオプションを使わない安定的な運用を私は考えられない。指数(先物)の利用については勧めてからもう7~8年の月日が過ぎる。先物における個人のシェアが拡大しつつあり、また、ミニTOPIXの創設によってTOPIX先物でも少し動意が見られるなど確実に先物が個人の投資スタイルのなかに根付きつつあることを感じるが、いつか個人投資家のシェアが韓国の指数先物のように大きくなって欲しいと願っている。この「先物の利用(活用)」については、やはり3週間ほど前に、カブドットコム証券の臼田琢美常務と同社の多くの著書で知られる藤本誠之氏とミーティングを持った際に両氏も同じ意見であった。

 「先物やOPは投機色が強くて、ちょっと気が引ける」という人は多いが、私は先物もOPも使わずに現物株だけで勝負するということに、とても恐怖を感じる。現物を保有しているのに先物をヘッジで用いない方がよほど投機色の強い運用である。無論、前に記した商品は全て投機である。子供が海外に留学しているのでその送金ヘッジのためというような理由が無い限り、FXも投機である。「投機」というと皆、大きな投機資金のことを思い浮かべてしまうが、小さな資金でも実需が伴わない限り“投機は投機”である。「運用は全て投機だ」で片付けてしまえば楽であるが、日本株の個人が保有している残高、信用買い残を考えると、先物の利用状況の小ささは異常である。このことが結局、株式運用を投機色の強いものにしてしまったのではないか、塩漬けの株を作ってしまったのではないかという疑問が湧く。

◇ 080822 前場概況 ◇

日経平均  12666.71円 (前日比▲85.5円)

TOPIX    1216.39    (前日比▲8.14ポイント)

東証一部出来高     753.36 百万株(概算)

東証一部売買代金   708,876 百万円(概算)

値上がり銘柄数   620 (36.3%)

値下がり銘柄数   937 (54.8%)

変わらず         147 (8.6%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1281.86 (▲0.70%)

中型株     1221.28 (▲0.67%)

小型株     1605.48 (▲0.40%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 鉱業、卸売、その他製品、情報、医薬品

値下がり業種上位5社 ゴム、海運、石油、証券、水産

*小幅に続落し安値圏での推移が続く。

22日、東京株式市場の前場では日経平均株価、TOPIXともに続落している。小幅ながらも下落が続いている背景には、原油高、円高・ドル安など外部環境に微妙な変化が出始めたことが挙げられる。国内要因からは買い材料が見当たらない中で、見送りムードが一層強まることとなった。 日経平均株価は7月ザラ場安値を更新し、ロスカットの売りなどで下げが加速するかと思えたが、前場の動きを見る限り、むしろ安値に到達したという達成感から、一旦先物買戻しが入って下げ渋る動きとなっている。とはいえ、依然として安値圏での取引が続いており、現物株が薄商いの中、先物市場の売買如何によってどっちにも振れてもおかしくない状況。

本日もメガバンクの下落が続いて市場全体のセンチメントを暗くしている一方、原油急騰を受けて、鉱業や商社の一角は確りした動き。また、新興不動産株にも買戻しの動きが見られる。

080822 日本株ストラテジー(OP手仕舞い)

 何も相場感に変化はない。米国の商品市況は再度(小さなではあると思うが)戻りを試す流れに入っており、また米国の金融株を巡る状況については昨日述べたとおりである。そのため、あくまでも利喰いということだけであるが、週末を控え、土、日のタイムデイケイも考慮して先日ここに載せた9月限12500円プットの買いは私であればここで一旦利喰う。(9:23)

080822商品市況

     米・ロ関係緊張で全て高い。このままだと

CRB指数の週間上昇率が記録的なものに・・・。

 CBOT(シカゴ穀物市場)で主要3穀物は続伸した。一昨日、昨日と載せた「一部のファンドの動意」でコーンは4連騰、この間の上昇幅は+68セントとストップ高2日分よりも大きい。相変わらず“乾燥予想”も買い材料。小麦の上昇幅も大きい。しつこく載せる。ここ7日間の値動き(古い順)、大豆:+70.00セント(ストップ高)、▲10.00セント、▲55.00セント、+70セント(ストップ高)、▲13.00セント、+24.00セント、+48.00セント、コーン:+30.00セント(ストップ高)、+18.75セント、▲27.75セント、+23.25セント、+11.75セント、+10.50セント、+22.50セント、小麦:+60.00セント(ストップ高)、+14.25セント、▲40.25セント、+35.50セント、▲14.50セント、+29.50セント、+22.50セント(9月限)。各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=13.48ドル(前日比+48.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=6.1750ドル(前日比+22.50セント)、小麦9月物1ブッシェル=8.9725ドル(+22.50セント)。コメも3日続伸。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物相場は大幅に反発。ここ4日で3勝1敗、期間上昇幅は+46.9ドル。昨日の12月物終値は前日比+22.7ドル高の1トロイオンス=839.0ドル。高値845.0ドル、安値816.6ドル、値幅約30ドル。米・ロ関係の急悪化によってロシアの原油供給減(実績あり)の可能性が指摘され、原油相場が急騰した流れに乗った。ドルの下落も追い風。他の貴金属も大幅に上昇、銅の上昇幅はここ半年で1番大きい。銀、銅、パラジウムが反発、プラチナは2日続伸、ロンドンのアルミ、ニッケルも大きく上昇(ニッケルは3日続伸)した。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は大幅に上昇、3連騰となった。WTI10月物は前日比+5.62ドル高の1バレル=121.18ドルで引けた。高値122.04ドル、安値115.40ドル。材料は上段のとおり。高値は約3週間ぶりの水準。(一昨日、原油在庫で下げた後の)「ガソリン在庫を材料とした買戻しはディーラーの投機熱が少し市場に戻りつつあることを感じさせた」との声。

080822「株価格付け変更」

特殊陶(5334) GSが「強い売り」から「売り」へ格上げ

アサツーDK(9747) モルガンが2900円から2560円へ引き下げ

TBS(9401) モルガンが2030円から1610円へ引き下げ

テレビ朝日(9409) モルガンが13.6万円から13.4万円へ引き下げ

商船三井(9104) みずほが「1」から「2」へ格下げ

川崎汽船(9107) みずほが「1」から「2」へ格下げ

アドテスト(6857) CSが1420円から1300円へ引き下げ

住友商事(8053) マッコーリーが新規「アウトP」

アルバック(6728) HSBCが「ニュートラル」から「オーバーW」へ格上げ

NTT(9432) 日興シティが「1M」から「2M」へ格下げ

三井住友FG(8316) HSBCが「オーバーW」から「アンダーW」へ格下げ

りそなHD(8308) HSBCが「オーバーW」から「ニュートラル」へ格下げ

三菱UFJ(8306) HSBCが900円から700円へ引き下げ

080822 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 1890万/買い 1280万株 差し引き610万株の売り越し。

金額ベースでも120億円程度の売り越しとなっている模様。

◇080822 米国株概況◇

*米国株まちまちの動き―エネルギー関連株の上昇が下支え。

NYダウ      11430.21(前日比+12.78)

ナスダック      2380.38(前日比▲8.70)

昨日の米国株式市場は、NYダウは続伸、ナスダックは小幅に反落した。

リーマンの増資失敗のニュースやシティによる大手証券の業績見通し下方修正などを受けて、寄り付きは金融株を中心に売り先行の展開となった。また、原油価格が急伸したことも重石となって働いた。ただ、この日の株式市場は、金融株安、原油高に対して過剰に売りで反応するような動きは見られず、引けにかけては買い戻されることとなった。

原油価格の上昇に伴いエネルギー関連株が大きく反発したことにより、金融株安を相殺する格好でNYダウを下支えし、“見かけ上”ダウが高くなったことが、幾分投資家心理を和らげた部分がある(原油高は悪材料であることは確かなのだが・・・)。金融株については、カラ売り規制解除直後から、アナリストによる業績見通し引き下げが相次いでおり、既に業績面からの悪材料はある程度織り込み済みとなっていたと考えられる。その金融株であるが、一昨日のGSE2社に代わって、昨日はリーマン株が市場の注目を集めた。朝方は増資失敗のニュースを受けて急落することとなったが、その後、現在の株安は買収(TOB)のターゲットになるとして、一部アナリストが投資判断を引き上げたことをきっかけに、買戻しの動きが拡がった。また、公的資金導入に関しての話に特に進展はなかったのだが、GSE2社も午前中の安値から大きく切り返したことも、金融株全般に下げ渋る動きへと繋がった。現在のGSE2社は、株価の変動そのものが売買の材料として捉えられる仕手株のような銘柄である。公的資金導入の方向付け(方法)が見えてくるまでは、昨日の上昇はポジティブには評価できない。

シカゴ日経平均先物は反落した。米国株安とともに売り先行でのスタートとなったが、米国株が上昇へと転じると徐々に下げ幅を縮小させた。しかし戻りは鈍い印象。この日の高値は12875円、安値は12660円。結局、12785円(前日比▲75円、大証終値比+35円)で取引を終えた。

2008年8月21日 (木)

◇ 080821 引け後概況 ◇

日経平均  12752.21円 (前日比▲99.48円)

TOPIX    1224.53    (前日比▲8.84ポイント)

東証一部出来高     1575.54 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,643,079 百万円(概算)

値上がり銘柄数   486 (28.3%)

値下がり銘柄数  1106 (64.5%)

変わらず         118 (6.8%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1290.87 (▲0.81%)

中型株     1229.54 (▲0.53%)

小型株     1611.85 (▲0.63%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 鉱業、卸売、石油、鉄鋼、海運

値下がり業種上位5社 その他金融、その他製品、証券、保険、小売

*先物市場での売り圧力が根強く、続落。

21日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに続落となった。寄り付きこそ、昨日の米国株高を反映して小確りでスタートしたものの、現物株が引き続き薄商いの中、その後は先物の売りに圧されて値を下げる展開となった(決して現物株を売り急いでいる節はなく、あくまでも先物の売り)。複数紙がリーマン・ブラザーズの50億ドルの増資失敗を報じたことで今晩の米国株動向を懸念する動きや、上海株をはじめ他のアジア株も総じて軟調な推移となったことも弱材料として働いて、反発のきっかけを掴めないまま、安値圏での取引が続いた。日経平均株価は昨日の安値を下回り、着実に7月安値(12671円)に接近してきている。7月安値を割り込んだ場合、CTAなどの主にトレンドフォロー型の戦略をとっている投資家の売り載せや押し目買いを入れていた向きのロスカット売りなどを巻き込んで短期的に波乱となる可能性もある。いずれにせよ、先物主導の相場展開はしばらく続きそうだ。

現物株では、米国株同様に、鉱業、卸売、石油などの資源関連株が上昇する一方、米金融株動向が懸念されて金融株は総じて安い。

◇ 080821 前場概況 ◇

日経平均  12807.13円 (前日比▲44.56円)

TOPIX    1229.49    (前日比▲3.88ポイント)

東証一部出来高     748.31 百万株(概算)

東証一部売買代金   755,344 百万円(概算)

値上がり銘柄数   458 (27.1%)

値下がり銘柄数  1083 (64.0%)

変わらず         149 (8.8%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1297.21 (▲0.32%)

中型株     1233.31 (▲0.23%)

小型株     1613.00 (▲0.56%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 鉄鋼、鉱業、卸売、海運、石油

値下がり業種上位5社 その他金融、保険、その他製品、証券、情報

*寄り高の後、先物売りで軟調な展開。

21日、東京株式市場の前場では日経平均株価、TOPIXともに小幅に続落している。米国株高といった支援材料はあったのだが(もっとも、米国株もさしたる方向感があった訳ではないが)、現物株が薄商いの中、先物の売りに圧されて値を下げている。複数紙がリーマン・ブラザーズの50億ドルの増資失敗を報じたことを材料視する動きもあって、金融株中心に軟調な展開となった。一時、先物売りが加速した場面では、日経平均、TOPIXともに昨日の安値を下回るなど、ジリジリと下値を切り下げてきている。前場引けにかけては、ショートカバーが入って値をやや戻しているが、上値での戻り売りのスタンスが強い。ザラ場中の国内要因は乏しく、後場はアジア株動向に左右される展開も想定される。

米国株同様に、鉱業、卸売、石油などの資源関連株が上昇する一方、金融株は総じて安い。

080821二つのクライマックス

 二つのクライマックスが近い。ひとつは米国GSE2社への公的資金投入、そしてもう一つは中国の金融緩和である。早合点しないで欲しい。だから株が上昇するということを述べたいわけではない。

 GSE2社への公的資本投入は避けられない。“その日”が近づいていることは確かである。根拠は証券会社や金融機関のレポートではなく、雑誌、新聞、他のメディアがこぞってこのことを連日報道しているということ。先週末のバロンズ誌を皮切りに今週に入りNYタイムズ紙、WSJ紙がこぞって「いつか?幾らか?」を論じている。米国の施策は金融機関のレポートではなくその他のメジャーな報道(世論の高まり)を受けて行われるきらいがある。これらの報道を受けて現在の米国市場が“催促相場”となっていることは確かである。

 ファニーメイの“その名のとおり”マッドCEOがこの公的資金の投入を拒否(否定)しているが、その姿はバブル崩壊後、保身と責任追及を恐れていた邦銀幹部の姿にダブる。「資金導入を市場は織り込んでいる」と言っても、それは債券の世界の話である。リーマンのレポートが出た直後からGSE2社の債券がデフォルトをおこすことはないと私は主張してきたが、そのスプレッドは現在完全に落ち着いている(無論、弁済が劣後する債券等は含まない)。つまり、デット(借り入れの部分)については公的資金の投入を織り込んでいる。

 問題はエクイティー(資本、株式)の部分である。既存の株主価値がどうなるのか(といっても今朝書いているように時価総額は今年に入り既に90%毀損しているが。。。)ということである。もっと、有体に言えば、「上場が維持されるのか、されないのか」の1点である。

 日本のバブル崩壊後を思い出してみよう。金融不安が最終的に加速したのは、“半分政策銀行”と思われていた、日債銀、長銀が破綻し、異例中の異例である「上場即時廃止、整理ポスト行きもなし」という措置が取られたときであった。1ヶ月後に提示された、信用取引の決済株価は無論、ゼロ円。この超法規措置によって金融不安はクライマックスを迎えたのである。カラ売りをしていたヘッジファンドは大喜びで、「次はどこか?」と信用不安のある銀行をカラ売りしまくったのである。これが劇的に潮流が変わったのが、2003年5月のりそな銀行に対して公的資金が投入された(自己資本を国内業務に必要な基準である4%に回復させるため)ものの、債務超過ではないという理由で上場が維持されたときであった。ゴールデンウイークに「公的資金投入」が決定されたこともあり、休み明けに出社すると外国人のヘッジファンドからたくさんの「やった!」というメールが届いており、苦虫を潰しながら読んだことは忘れられない。あの時に当時の担当大臣であった竹中平蔵氏が日銀総裁と喧嘩してでも上場を守ったことが、その後のヘッジファンドの買戻しを招き、日本市場は大底をうった形となったのである。

 現在のGSE2社の立場がちょうど当時の日債銀、長銀に該当する。もし、上場廃止となれば、「半分政府系の金融機関でさえ上場廃止となったのであるから、他の民間銀行の破綻は加速する」という見方に流れは傾いてしまう可能性が高い。

 このようにGSE2社に対する施策において鍵となるのは、金額ではなく、上場が維持されるのかどうかであるということだということを意識してこれからの推移を見守る必要がある。そして、時期であるが、昨日は「GSE幹部と当局がミーティングを近日中に持つ見込み」というニュースが流れたが、一方で夏休みが明けてレーバーデー(9/1)を過ぎた頃ではないかという見方も浮上している。遅い。それまでに“催促相場”が小さなクラッシュをもたらす可能性も排除できないというよりも起きる可能性が高いと考える。そして、立ち返るが鍵は「上場維持か否か」である。“催促相場が催促しているものは何か?”それは決してGSE2社に対する公的資金の投入ではない。需給に対してSECが再度、刀を抜くことなのである。つまりは「カラ売り」に対する規制である。それまで催促は続く。竹中氏が毅然として「債務超過に陥ってなければ上場は維持する」と言い放ったことは「カラ売り」という需給に対して刀を抜く姿勢を日本が見せたことであったのだ。

 日債銀、長銀というと私は草笛光子が出ていたテレビのCM「にっさいぎんの、ワリシン。お求めは山一證券で!」を思い出してしまう。(古い。ものすごく古い。恐縮。)この2社とも既に無いが、当時個人の金融債に対する投資熱は非常に高かった。1年物のワリ債(割引債券)は無記名(今にしてみると脱税促進のようで恐ろしい)であったこともあり、証券会社にとっては安定的に売れる商品であった。また、5年利付き金融債(以下利金)も人気が高かった。この5年利金、80年代に入りバブルが崩壊して金利が低下するまでの期間をならしてみると、平均的なクーポンがほぼ5%前後であった。

 つまり、現在は考えられないが、「5年、5%」という金利が一般的であり、これが日本の個人資産を形成する礎の金利であったのだと考えられる。この「5年、5%」という金利水準がそのままあてはまるのが、現在の中国である。中国政府がインフレ率をこれ以下に抑え込みたいのはこの実質金利にも配慮したものであるといえる。しかし、その中国政府のスタンスが明らかにここのところ、インフレよりも「景気減速回避」に軸足を置きつつある。なんらかの金利政策は必ずや取られるであろう。近々に、である。昨日、上海株はその期待から大きく買われた。施策実行後は上昇する局面もあろうかと思う。しかし、例え指数が20%上昇したとしても、その後はまた下落基調に回帰すると思われる。

 今年の3月中旬以降の戻り相場のなか、寄せられたコメント(質問)で、実は一番多かったのが「中国株も戻っており、買いたいと思うがどうですか?」という内容であったが、私が送った答えは全て「アジア株に対する見方については春先に述べた下落基調継続を変更する気はありません。」であった。そして、現在も不変である。ヘッジファンドの資金の流れは「商品」「債券」「株式」間のキャッチボールであることを述べてきた。それでは、個人資金や機関投資家のアセット(資産)うちリスクを取る一部の資金についてはどうか?私は、「戻ることもできる“すごろく”」だと考えている。そして、そのすごろくで戻った者はいない。これについては明日述べる。

 日経新聞系の報道会社に日経QUICKがある。ここが配信するデリバティブズ・コメントという有料サービスに寄稿し始めて、早いものでもう10年の月日が経つ。先週の寄稿のタイトルは「中国、金クラッシュ!」である。五輪の話ではない。「ク」がついている。大証で中国株ETFが、そしてここでも紹介したように東証で外資ファンドの金ETFが上場して、両商品ともほどなく天井をつけている。祭りのあとの掃除ばかり日本の投資家はさせられているような気がする。

080821 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 1260万/買い 1580万株 差し引き320万株の買い越し。

金額ベースでも50億円程度の買い越しとなっている模様。

080821「株価格付け変更」

三菱ケミ(4188) モルガンが550円から500円へ引き下げ

東京建物(8804) ドイツが「ホールド」から「バイ」へ格上げ

ヤフー(4689) 日興シティが「2H」から「1H」へ格上げ

昭和電工(4004) UBSが「セル」から「ニュートラル」へ格上げ

ショーワ(7274) みずほが「5」から「4」へ格上げ

東洋ゴム(5105) マッコーリーが新規「アンダーP」

東芝(6502) GSが「強い買い」から「買い」へ格下げ

SRAHD(3817) 大和が「1」から「2」へ格下げ

GMO(9449) 大和が「3」から「2」へ格上げ

日立電線(5812) みずほが「2」から「3」へ格下げ

◇080821 米国株概況◇

*米国株反発―資源関連株に買い。ただ、GSE2社への懸念が足かせに。

NYダウ      11417.43(前日比+68.88)

ナスダック      2389.08(前日比+4.72)

昨日の米国株式市場は、NYダウは3日ぶりに、ナスダックは4日ぶりに反発した。

さしたる経済指標の発表もない中で、昨日の株式市場では、フレディマックとファニーメイのGSE2社の話題で持ちきりとなった。WSJ紙の「フレディマック幹部が財務長官と会談する」との観測記事をきっかけに、市場参加者の間で2社に対する公的資金投入による救済が近いのではという憶測が駆け巡った(後に、フレディ幹部は財務長官との会談を否定)。公的資金の投入は、株式価値が大きく損なわれる可能性を意味しており、両社の株価は▲20%超の下落に見舞われ、年初からの下落率は90%を超えるまでに至った。昨日の終値はフレディが3.25ドル、ファニーが4.40ドルであったが、もし公的支援=株式価値ゼロならば、カラ売りはまだまだ仕掛けられる水準にあり、今後も波乱要因となりえる。ただ、市場が懸念している点は他にもある。Government Sponsored Enterprises の名の通り、政府がスポンサーの大企業の株価でさえゼロになる可能性があるなら、他の一般金融機関は大手とはいえ大丈夫なのだろうかと投資家の不安心理を煽る可能性がある。さて、GSE両社の急落を受けて、昨日の大手金融機関の株価はどうであったのかというと、総じて高かった。両社への公的資金の注入は、住宅・モーゲージ市場の下支えと安定化に繋がるとの見方が背景にあるようだが、今後もGSE2社の動向は間違いなく、金融株全般に大きな影響をもたらすものと思われ注意が必要だ。

久しぶりにエネルギー関連株が物色された。ゴールドマンが出した「原油相場は年末までに149ドル」というレポートを材料に、原油相場が5週間ぶりに続伸したほか、一部アナリストが資源関連セクターを推奨するレポートを出したことも好感された。また、ハイテク株ではヒューレット・パッカードが急伸、NYダウ構成銘柄の値上がり首位となった。弱気な見通しを出していたアナリストが多かった中で、一昨日の決算はその予想を覆す好決算となり、ポジティブサプライズとなった。

シカゴ日経平均先物は反発した。米国株が堅調に推移していたこともあって確りした動きとなったが、上値を追うような動きには発展せず、大証水準を維持した格好。この日の高値は12920円、安値は12750円。結局、12860円(前日比+105円、大証終値比変わらず)で取引を終えた。

080821商品市況

     さよなら9月限。

原油在庫で売られ、ガソリン在庫で買われる。

 CBOT(シカゴ穀物市場)で主要3穀物は上昇した。中西部の乾燥が続くとの見通しで受粉が終わったコーン(と大豆)の収穫量、品質が落ち込むのではないかという先々週からの材料が昨日は大きく蒸し返されたが、原油相場が下げから切り返すと買いの動きが加速した。3日前にストップ高が一転して一昨日は利喰われた大豆の上昇幅は+24.00セントと一昨日の下げ幅の倍の上昇となった。「売り一方であった投機的な資金が買いから入る場面も見られるようになった」との声は昨日のコメント「コーンに一部のファンドで久しぶりに動意が見える」に呼応する。下落一方であった穀物が、ここのところの株式相場の動向と逆相関になりつつあることは確か。それでも長期の下落トレンドは不変と見方は変えない。ここ6日間の値動き(古い順)、大豆:+70.00セント(ストップ高)、▲10.00セント、▲55.00セント、+70セント(ストップ高)、▲13.00セント、+24.00セント、コーン:+30.00セント(ストップ高)、+18.75セント、▲27.75セント、+23.25セント、+11.75セント、+10.50セント、小麦:+60.00セント(ストップ高)、+14.25セント、▲40.25セント、+35.50セント、▲14.50セント、+29.50セント。各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=13.00ドル(前日比+24.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.9500ドル(前日比+10.50セント)、小麦9月物1ブッシェル=8.7475ドル(+29.50セント)。コメも続伸。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物相場は小幅ながら3日ぶりに反落。12月物は前日比▲0.5ドル安の1トロイオンス=816.3ドルで取引を終了した。高値824.5ドル、安値805.2ドル(一昨日の高値822.9ドル、安値787.5ドル)。原油相場の戻りで前日比マイナスの幅を縮めたが、午前中の下げを埋め切れなかった。銀は3日ぶりに下落、銅も反落したがプラチナは反発。パラジウムは2日続落と他の貴金属はまちまちな動き。ロンドンのアルミは下げ、ニッケルは2日続伸となった。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は結果的に小幅続伸。WTI9月物(最終売買日)は、前日比+0.45ドル高の1バレル=114.98ドルで取引を終えた。注目された週間在庫統計であるが、原油在庫が940万バレル増と市場予想よりも大幅な増加となったため午前中に原油相場は急落し一時112.61ドルまで売られた。しかし、昨日書いたように注目されたもう一方の数字であるガソリン在庫が、(一昨日囃したてた)業者の予想とおりに大幅に減少していたことから猛反発し上昇に転じた。GSが今年末の原油価格を149ドル近辺と高値圏に据え置いたレポートを発表したことも買い材料。思えば夏前からの最後の加速度的な上昇は同社のレポートがきっかけ。なぜこのタイミングで再度レポートを出したのか?もう1回“実需の皮を被った投機筋の出席をとる夢”をみそうだ。高値117.03ドル、安値112.61ドル、さよなら9月限。8月限は嫌な思い出として、君のことは良い思い出として、忘れない。

2008年8月20日 (水)

◇ 080820 引け後概況 ◇

日経平均  12851.69円 (前日比▲13.36円)

TOPIX    1233.37    (前日比▲2.17ポイント)

東証一部出来高     1633.18 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,724,302 百万円(概算)

値上がり銘柄数   975 (56.8%)

値下がり銘柄数   612 (35.6%)

変わらず         126 (7.3%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1301.43 (▲0.48%)

中型株     1236.10 (+0.24%)

小型株     1622.12 (+0.74%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 水産、鉱業、その他製品、不動産、食品

値下がり業種上位5社 海運、ゴム、輸送用機器、電機、ガス、証券

*朝安の後、切り返す動きとなったが上値は限定的。

20日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに小幅に続落した。

ネガティブな経済指標の結果や金融株安の影響から、昨日の米国株が大幅続落となったことが嫌気されて、東京市場も寄り付きは先物主導で売り優勢の展開となった。地合いとしては、さして昨日と変わらぬ状況で、現物市場での積極的な売買は見送られている中、先物市場での売り買いによって目先の相場の方向性が決定されている感じだが、本日のところは寄り値近辺が安値となり、一段と下値を売り叩くような動きにまでは発展しなかった。ただその一方で、上値追いには依然として慎重な姿勢が見られる。上海株の急上昇を受けて、後場寄りには先物に買い戻しの動きが出たのが、上げ幅は限定的なものにとどまり、相場全体の地合いを大きく変えるまでには至らなかった。結局引けにかけては、オーバーナイトのリスクを嫌って、先物市場に手仕舞い売りが入り(上海株急伸を受けて、短期筋が後場に買ったポジションと思われるが)、ダレる格好で取引を終えることとなった。

海外商品市況の反発を受けて、商社や鉱業など資源関連株の一角には値ごろ感からの買いが入って上昇、新興不動産株にも買戻しの動きから大きく値を飛ばす銘柄が目立った。一方、バルチック指数の下落を受けて海運株が安く、米金融株安の影響から売られた銀行株も総じて戻りは鈍かった。また、規模別株価指数では、大型株指数のみ下落している。

080820信用残コメント

 現物不在の相場が続いているが、今朝の日経新聞で信用取引残が低水準で推移していることが載っていた。昨日私は主体別動向を載せ、個人投資家の動向について信用、現金それぞれについて述べたが、「買い余力が小さい」とした信用動向について日経平均が週末値で戻り高値をとった6/6と先週末の比較を行ってみる。

( 弊社は東証が発表している3市場残を東証1部銘柄、日経平均採用225銘柄の別で計測し、また、個別銘柄について[(信用買い残-信用売り残)*週末株価]で算出される「NET信用金額」を算出していることは長くお読み頂いている方はご存知のことと思う。)

 信用の買いが日経平均(以下225)採用銘柄で行われてきた推移については、この信用動向で折に触れて述べてきたが、この買いが行われたゾーンについても指摘してきた。冒頭で述べた6/6の225は14489円、そして先週末が13019円、およそ1500円の指数の下落であるが、東証発表の信用買い残は1兆9560億円→2兆320億円と760億円程度増加している一方で、弊社が計測している東証1部銘柄買い残(以下東証1部)は1兆7010億円→1兆5640億円と1400億円弱減少している。225についても1兆260億円→1兆60億円と200億円程度の減少である。しかし、東証1部の減少金額が225に比べて大きいため、「225/東証1部」の比率は60.3%→64.3%と大きく上昇している。また、その推移であるが、東証1部の買い残のピークは6/27(指数13544円)であるのに対して、225はその前週6/20(指数13942円)となっている。つまり、14489円から14000円に下落する過程で225は信用買い残を既に増加させてしまったのである。(このことについては当ブログ及びラジオでは数度触れた)6/6~6/20の、指数が14000円オーバーの期間の東証1部の買い金額の増加額はおよそ2000億円であるが、そのうち225は1500億円以上を占める。

 このゾーンのしこりが裁定買い残増加による指数の上昇によってほぐれることが今回の希望であったのだが、ここで述べてきたように13500円~14000円のゾーンのしこりをほんの一部ほぐしてくれたものの、結果的に期待外れに終わってしまい、述べたように裁定買い残17連勝で日経平均は200円程度しか上昇せず、且つ信用評価損率が悪化するということになってしまったのである。この理由には2つのことが考えられる。・春先の上昇は銀行株の上昇に象徴されるように、それまでの外国人のカラ売りの買い戻しが裁定取引とともに牽引したが、今回はカラ売りが溜まっていなかった。・この17連勝中に電機・自動車の主力企業の4-6月期決算が発表され、指数寄与度が高く、信用買い残も大きいこれらの銘柄の株価が不冴えな推移となった、である。

 日経新聞は「相場の下支え役となりやすい個人が積極的な売買を手控えていることが値動きの荒さの一因」としている。私は個人の「現金」が急落時に相場の下支えをする場面には何度も出くわした(ライブドア・ショックしかり、上海ショックしかり、サブプラ・ショックしかり)が、信用買いは相場の下支えというよりは、その残が上値を抑える役目を果たしてきたように思う。現段階で、この信用買いが活発に行われる可能性は極めて低い。その前に整理が必要なときである。実際に指数が200円上昇した8/8の週に225の買い金額は460億円も減少している。指数上昇時にはまだまだ整理売りが続く。

 さて、その整理売りがどこまですすめば信用買い残が重石とならなくなるかであるが、それは6/6、8/15比較における信用買いの比較から推測する。この225の金額については、1兆260億円→1兆60億円と200億円程度減少していることは前段で述べたが、実は、買い株数は10億6000万株→11億7760億株と増加しているのである。つまり、金額ベースの減少は株価の下落によるもので実際の買い株数は増加しているのである。この増加株数1億1860万株に現在の225買い残平均単価(弊社試算)である854円を掛けると丁度1000億円という金額になる。これが225信用買い金額における、“重石とならなくなるために必要な減少金額”であろうと推測する。

 ここに表を載せる。これは6/6と8/15のNET信用金額上位50社ランキングである。この合計の増加額は940億円と上記の金額に近い。これが“重石”である。(因みにNET信用金額が10億円は6/6時点で73位、8/15時点で72位と位置は変わっていない。上位50位の総額が増加したのである。またこの表が225銘柄だけであり、任天堂等は含まれていない。)この間の個別銘柄の動きとしては、金融のNET信用金額増加が目立つ。また、商社、電機、海運、自動車なども相変わらず金額が大きい。そして素材。指数寄与が高いこれらの銘柄が結果的に相場を重くしている。また、本来救われる裁定買い残増加の恩恵を今回受けられなかった銘柄も目立つ。

 因みに、225の信用買い金額は前述のように8/15現在で1兆60億円と丁度1兆円であるが、昨日のNE、CSの2社の先物売買合計における225先物の傾きは▲1500億円(弊社試算)の売り超となっている。信用買い残の7分の1以上の傾きが1日で出てしまっているのである。大きさがお分かり頂けると思う。因みにTOPIX先物を合わせると2社で丁度▲2000億円(弊社試算)の売り越し。日経新聞要約の後半部分「個人が積極的な売買を手控えていることが値動きの荒さの一因」は鶏とタマゴ。値動きの荒さが積極的な売買を手控えさせている一面も大きい。080820_0815_0606net50

◇ 080820 前場概況 ◇

日経平均  12828.54円 (前日比▲36.51円)

TOPIX    1229.23    (前日比▲6.31ポイント)

東証一部出来高     773.31 百万株(概算)

東証一部売買代金   784,614 百万円(概算)

値上がり銘柄数   626 (36.7%)

値下がり銘柄数   913 (53.5%)

変わらず         164 (9.6%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1297.49 (▲0.79%)

中型株     1232.72 (▲0.03%)

小型株     1609.27 (▲0.06%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 その他製品、鉱業、不動産、水産、パルプ

値下がり業種上位5社 海運、ゴム、輸送用機器、その他金融、銀行

*米国株安を嫌気して小幅に続落。朝安後、下げ渋る動き。

20日、東京株式市場の前場では日経平均株価、TOPIXともに続落している。ネガティブな経済指標の発表や金融株への売りが続いたことで、昨日の米国株が大幅続落となったことを嫌気して、東京市場も売り優勢の寄り付きとなった。地合いとしては、さして昨日と変わらぬ状況で、現物市場での積極的な売買は見送られている中、先物市場の動向に相場の方向性を握られている感じ。本日も、売り先行で安寄りした後、一旦買い戻されて、再度売り直されるといった具合に、先物主導でボラタイルな動きは相変わらず続いているが、前場を終えた段階で日経平均株価は寄り付きが安値の状況となっており、ひとまず一段と下値を売り叩くような動きには発展していない(7月安値である12671円辺りが、目先の下値目処として意識される水準と見る向きが多いが・・・)。

海外商品市況の反発を受けて、商社や鉱業など資源関連株の一角に値ごろ感からの買いが入っている一方、バルチック指数の下落を受けて海運株が安い。

080820商品市況

     大豆は利喰われる。金続伸。

 CBOT(シカゴ穀物市場)主要3穀物の動きは、一昨日にストップ高となった大豆は利喰いが入り反落。小麦もその動きにつられたもののコーンは2日続伸となった。ここ5日間の値動き(古い順)、大豆:+70.00セント(ストップ高)、▲10.00セント、▲55.00セント、+70セント(ストップ高)、▲13.00セント、コーン:+30.00セント(ストップ高)、+18.75セント、▲27.75セント、+23.25セント、+11.75セント、小麦:+60.00セント(ストップ高)、+14.25セント、▲40.25セント、+35.50セント、▲14.50セント。「コーンに一部のファンドで久しぶりに動意が見える」との声。昨日当コメントに書いた「ファンドのポジション整理と短期筋のショートカバーなどが入り乱れてとにかく激しい動き」は昨日については一服。各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=12.76ドル(前日比▲13.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.8450ドル(前日比+11.75セント)、小麦9月物1ブッシェル=8.4525ドル(▲14.50セント)。コメは上昇。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物相場は続伸、取引の中心である12月物は前日比+11.1ドル高い1トロイオンス=816.8ドルで取引を終えた。一昨日3日ぶりの反発が10ドルを超える大きなものであったことからまずは利喰いが先行したものの、ザラ場はやはり為替を意識した動きで、ドルが対ユーロで軟調となる場面で買いが入り、その後は一昨日と同じような展開となった。高値822.9ドル、安値787.5ドル。値幅再度拡大、高値は一昨日のそれよりも高く、安値は低い。銀は2日続伸、銅も高かったが、一昨日3日ぶりに反発したパラジウム、プラチナは下落した。ロンドンのアルミ、ニッケルは反発。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は4日ぶりに反発。WTI9月物は前日比+1.66ドル高い1バレル=114.53ドルで取引を終えた。高値116.65ドル、安値111.64ドル。週間石油在庫統計の発表前で一部の業者がガソリン在庫の減少見込みを手掛かりに買いを進めたが追随する動きは限定的。「以前とはちょうちんのつき方がかなり違う」

080820 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 2720万/買い 1780万株 差し引き940万株の売り越し。

金額ベースでも150億円程度の売り越しとなっている模様。

080820「株価格付け変更」

荏原(6361) 日興シティが260円から250円へ引き下げ

コニカミノルタ(4902) ドイツが2600円から2800円へ引き上げ

三越伊勢丹(3099) 日興シティが新規「1M」

高島屋(8233) 日興シティが新規「1M」

◇080820 米国株概況◇

*米国株大幅続落―金融株の下落続く。経済指標もネガティブに作用。

NYダウ      11348.55(前日比▲130.84)

ナスダック      2384.36(前日比▲32.62)

昨日の米国株式市場は、NYダウ、ナスダックともに大幅続落となった。

注目された2つの経済指標は、どちらも市場予想に比べてネガティブに乖離する内容であったことから、相場を下押しする要因として働いた。7月の卸売物価指数(PPI)は、総合指数が前月比+1.2%上昇(市場予想+0.5%)、エネルギー・食品を除くコア指数が同+0.7%(市場予想+0.2%)となった。ともに市場予想を大きく上回る数字となったことで、インフレ圧力の高まりを懸念する動きが拡がった。一方、7月の住宅着工件数は前月比▲11%減と17年ぶりの低水準に落ち込んだ。建設規制変更前の駆け込み需要が6月に膨らんだ影響の反動もあるが、住宅市場の先行きを示す許可件数も▲17.7%と落ち込んでおり、住宅建設の底入れにはまだ程遠い内容だった。この日の経済指標は「景気減速下でのインフレの脅威」という株式市場が最も嫌う材料を提示したことで、投資家の不安心理を煽る格好となってしまった。

アナリストによる業績見通しの下方修正が相次いだことで、金融株への売りが続いた。多額の追加評価損発生の可能性がある指摘されたリーマン・ブラザーズの株価は▲13%下落、また保険大手AIGも損失計上の影響から追加増資の必要性に迫られるとして株価は▲6%下落、NYダウ構成銘柄中下落率トップとなった。

昨日は小売関連銘柄にも業績悪のニュースが流れた。ホームセンター大手ホーム・デポとディスカウントストア大手ターゲットの5-7月期決算はともに減益決算となり、本来あっていいはずの戻り減税効果が見られなかったことで、失望売りを誘うこととなった。

結局昨日は、インフレ不安、景気不安、金融不安と、株式市場にとって不安だらけな材料ばかり噴出したことで、NYダウは寄付きから1時間余りで▲100ドル超の下落となり、そのまま戻りらしい戻りなく、終日軟調な展開となった。

シカゴ日経平均先物は大幅に反落した。米国株が大幅続落となったことを受けて、終日軟調な展開。この日の高値は12850円、安値は12685円。結局、12755円(前日比▲240円、大証終値比▲95円)で取引を終えた。

2008年8月19日 (火)

◇ 080819 引け後概況 ◇

日経平均  12865.05円 (前日比▲300.40円)

TOPIX    1235.54    (前日比▲28.21ポイント)

東証一部出来高     1568.13 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,701,219 百万円(概算)

値上がり銘柄数   171 (9.9%)

値下がり銘柄数  1497 (87.1%)

変わらず          47 (2.7%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1307.76 (▲2.45%)

中型株     1233.10 (▲1.83%)

小型株     1610.18 (▲1.96%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 なし

値下がり業種上位5社 ゴム、その他製品、鉄鋼、その他金融、保険

*先物主導で急反落。

19日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに急反落となった。昨日の米国株が金融不安の再燃から下落したことや1年8ヶ月ぶりの安値をつけた中国株の動向などが嫌気されて、寄付きから先物主導で売りが先行、日経平均株価は一時400円近い下落に見舞われ、7月につけた直近の安値(12671円)が視野に入ってきた。昨日の急騰劇を演出したのが先物市場であるなら、本日の急落もまた先物市場によるところが大きい。その先物も決して継続性のあるような方向性は出ないのだが、一方向にしかも短期的にポジションを傾ける動きによって、現物株は先物に引きずられる格好でボラティリティーだけは高くなり、ただ商いのほうは一向に盛り上がらず、結局単に振り回されるだけの展開となってしまっている。想定レンジのボックス内での動きとはいえ、先物主導による日中のボラタイルな動きには驚かされる。しかし、そうした先物も後場に入ると今度は一転、前場のボラタイルな動きはすっかり鳴りを潜め、先物市場の値幅は60円、出来高は前場の半分程度に急減、後場は現物株の薄商いだけが目立つ閑散相場となってしまった。上海株が小反発していることから、引けにかけては下げ渋る動きとなったが、今晩の米国では重要経済指標の発表を控えていることから、最後まで様子見ムードが強かった。

080819「上からだけ取る」日本株ストラテジー

(数字、金額は全て弊社試算。正確さを保証するものではありません。)

方向感がないというのは本当にこのような相場を指すのだと痛感する。昨日も先物だけの相場。寄り後の買戻し圧力にただただ唖然とするばかりであった。NE、CS2社で225、TOPIX合計金額換算約1700億円の買い。1000億円を超える傾きはさすがに大きく指数を動かすが、それが8/6から昨日までの営業日数9日間で5日も出ている。それでは2社の傾きのどちらの影響度が高いかといえば無論NE。そして以前にも述べたが、2社の傾きが同じ方向となったとき、指数のベクトルは大きく伸びる。

昨日のNEの225の傾きは買い越しで1000億円(!)を越える。これは同期間で最も大きかったが、CSの傾きも400億円。ザラ場(立会い外を含めない)ラージの主要業者の商い(NE、CS、モルガン、パリバ、GS、メリル、ドイツ、UBS、リーマン、野村、大和、三菱等)を測っているが、これらカッコ内12社の昨日の買い枚数合計は70000枚弱。うちNEが39%、CSが7%、2社合計のシェアは46%にも上る。分母から傾きを見せなかったUBSの商いを除くと2社のシェアは58%にまで上昇する。

 ここまでの大きな買いの傾きがあると、モルガン、野村、ドイツの裁定ビッグプレーヤーの先物はさすがに売りに傾いている。ザラ場ラージで野村▲260億円、ドイツ▲400億円、モルガン▲26億円。「先物主導で指数上昇→現物の裁定買い増加」の流れが出たものと推察される。

 それが一転して今日の相場。これも先物主導の動きであるが、なぜこれほどまでに先物主導の動きとなるかといえば、やはり現物の動意、投資意欲が乏しいからという理由に帰結してしまう。8月のメリルリンチ社・ファンドマネージャー調査における日本株に対する買い意欲の減退は先週述べたが、「3月中旬以降跛行色が薄れた」と以前ここで紹介した、外国人の現物と先物の傾きの跛行色が7月に入り再度高まっている。「現物売り、先物買い」傾向である。7/7~8/8の期間合計は現物▲6815億円の売り越しに対して先物はおよそ1兆円の買い越しを計測している。特にこの傾向が一気に拡大したのが先々週(8/4~8/8)のこと。現物が▲1000億円の売り越しに対して先物が+5610億円もの買い越しとなっている。先物主導の展開となり、私が先物と裁定のことばかり言い始めた時期である。

 他の主体別動向。信託(年金)、買いの柱となる可能性無し。以前、6月の最終週に現物を買い越した際の報道に対して大きく相場を買い上げる主体とはならないことを述べたが、完全に国内債、外債とのリバランスのみの動きにこの先も終始する展開が続くと思われる。3月末以降、それまで落ち込んでいた株式ポーションの引き上げ→5月以降債券の(それまでの急落による)アロケーションの落ち込みを埋めるべく債券買い、株式売りのリバランスを経て、現在は6月末以降債券に与えられた“安全な時間”によって債券価格が緩やかに上昇しており、そのため、債券の時価総額が上昇した分、株式のポーションも増やしている場面も見られるが大きな買い手とはならない。買い手となるのは、指数が下落した場合である。

 そして、個人。昨日のラジオでも述べたが、裁定買い残が17連勝(7/14~8/6)したものの、指数の上昇が13000円→13250円と小幅であったことと、主力株中心に作った信用買いが4-6月期決算を受けて下落する銘柄が多かったことによって、この期間で信用の評価損率は14%台から16%台に悪化してしまっているのである。いよいよ、何度も述べたゾーンの重さがこれから意識されてしまう。信用の買い余力は小さい。また、個人の現金(現物)は指数の急落がない限り大きな買いの傾きは示さないであろう。あくまでも買い支え主体

 このような状態のボックス相場でのストラテジーとして、皆、「安値で買い、吹き値で売る」を言うが、果たして得策なのであろうか?現在は「安値で買う」ことは忘れてよいのではないかと思う。「下で買いたい主体」と「上で売りたい主体」で明らかに後者が多い以上、「上で売る」ことだけを考えればよい地合いなのだと判断する。両方取ろうとするから往復ビンタもあるわけで、ボックスの動きのなか、現在は片道(上から下への動き)だけを取れば充分ではないかと思う。先物には買いも売りもあるが、現物に売りしかない以上、それでよい。昨日のような場面に売り(またはプットを買い)、利喰いを入れて次の上昇局面で再度売る、を繰り返すしかないのだと思う。ただし、上値は次第に限定的になる展開が予想される。ボックスのイメージとしては昨日の「12800円~13500円」を、250円程度レンジを切り下げる必要があると思われる。115ドル×110円=12650円を一時的に割り込む可能性も意識しなくてはならない。時期としては来週央までとする。あと、ひとつ気になる点。先々週の金曜日以降、シカゴのCMEがダウに比べて元気がない

◇ 080819 前場概況 ◇

日経平均  12816.43円 (前日比▲349.02円)

TOPIX    1232.56    (前日比▲31.19ポイント)

東証一部出来高     781.57 百万株(概算)

東証一部売買代金   842,160 百万円(概算)

値上がり銘柄数   110 (6.4%)

値下がり銘柄数  1562 (91.2%)

変わらず          37 (2.1%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1304.85 (▲2.67%)

中型株     1229.61 (▲2.11%)

小型株     1606.56 (▲2.18%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 なし

値下がり業種上位5社 保険、ゴム、金属、倉庫、その他金融

*米国株安を嫌気して急反落。先物主導でボラタイルな動き続く。

19日、東京株式市場の前場では日経平均株価、TOPIXともに急反落している。昨日の米国株の急落や一向に下げ止まらない中国株の動向が嫌気されて、寄付きから売りが先行し、日経平均株価は400円近い下落に見舞われ、7月につけた直近の安値(12671円)が視野に入ってきた。昨日の急騰劇は一体何だったの?という感じだが、一部先物業者に偏在したポジションなどの買戻しによるところが大きく、昨日の引け概況でコメントした通り、その継続性には?マークであった(米国株安があったとはいえ、まさか一日でこれほど急変するとは思わなかったが・・・)。結果、買戻し主体の先物主導による上昇のしっぺ返しは、倍返しの下落となって表れることとなった。想定レンジのボックス内での動きとはいえ、先物主導による日中のボラタイルな動きには驚かされる。

値下がり銘柄数は1500銘柄超(東証一部全体の91%)にのぼり、業種指数もすべて前日比マイナスと、まさに全面安商状。米国株での金融株安を反映して、東証でも金融株が値下がり上位に顔を連ねている。また、109円台に突入するなど円安一服で輸出関連株の下げも目立つ。

080819 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 2280万/買い 1240万株 差し引き1040万株の大幅売り越し。

金額ベースでも50億円程度の売り越しとなっている模様。

080819「株価格付け変更」

日立物流(9086) みずほが「2」から「3」へ格下げ

豊田織機(6201) みずほが「4」から「5」へ格下げ

日通(9062) みずほが「3」から「2」へ格上げ

東海理化(6995) みずほが「2」から「3」へ格下げ

アイシン(7259) みずほが「2」から「3」へ格下げ

豊田織機(6201) 大和が「2」から「3」へ格下げ

東北電力(9506) 三菱UFJが「3」から「2」へ格上げ

AOC(5017) 三菱UFJが「2」から「3」へ格下げ

三井化学(4183) GSが「売り」から「中立」へ格上げ

小糸製(7276) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

新日鉱(5016) CSが「アウトP」から「ニュートラル」へ格下げ

電産コパル(7756) CSが1630円から1680円へ引き上げ

スクエニ(9684) 日興シティが4000円から4500円へ引き上げ

ヤオコー(8279) マッコーリーが3400円から4100円へ引き上げ

080819商品市況

     さしたる材料ないものの大豆ストップ高。激しい。

 CBOT(シカゴ穀物市場)で主要3穀物は軒並み急反発した。ここ4日間の動きを追ってみる。大豆:+70.00セント(ストップ高)、▲10.00セント、▲55.00セント、+70セント(ストップ高)、コーン:+30.00セント(ストップ高)、+18.75セント、▲27.75セント、+23.25セント、小麦:+60.00セント(ストップ高)、+14.25セント、▲40.25セント、+35.50セント。先週来の乾燥予想がこの日は買い材料視されたが、先週木曜日以降、これ以外に材料らしい材料はないが、先週指摘したテクニカル面からの買いを推奨する業者が昨日も買いを煽っていたとの声。ファンドのポジション整理と短期筋のショートカバーなどが入り乱れてとにかく激しい動き。各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=12.89ドル(前日比+70.00セント、ストップ高)、コーン12月物1ブッシェル=5.7275ドル(前日比+23.25セント)、小麦9月物1ブッシェル=8.5975ドル(+35.50セント)。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で、金先物相場は3日ぶりに反発、取引の中心である12月物は前週末比+13.6ドル高い1トロイオンス=805.7ドルで取引を終えた。こちらもここ3週間のドルとの逆相関相場の継続。この間、ドル高にはネガティブに反応するものの、ドル安局面での戻りの鈍さが目立っていた金であるが、昨夜は穀物高にも刺激されて買い優勢となる局面があった。高値は809.9ドル、安値は795.1ドル。値幅は小さい、というよりも下落基調に転じる前の通常値幅。銀、白金、パラジウム、プラチナも3日ぶりの反発となったが、先週末に小反発した銅は期近が上げ、それ以外は下落した。ロンドンのアルミ、ニッケルは下げた。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物は3日続落。WTI9月物は前週末比▲0.90ドル安の1バレル=112.87ドルで引けた。高値115.35ドル、安値112.87ドル。「じわじわと1バレル=110ドル割れに向かっている」との声。熱帯性暴風雨“フェイ”の被害は大きく、カリブ海沿岸で既に12名の死者を出しているが、メキシコ湾の石油精製施設の直撃は免れる見通し。金と違って穀物や為替に反応することもなかった。

◇ 080819 米国株概況 ◇

*米国株大幅下落―GSE2社に対する懸念から、金融株売られる

NYダウ      11479.39(前日比▲180.51)

ナスダック      2416.98(前日比▲35.54)

週明けの米国株式市場は、NYダウ、ナスダックともに大幅下落となる波乱の幕開けとなった。

急落のきっかけとなったのが、米投資情報誌バロンズに掲載されたGSE2社(ファニーメイ、フレディマック)に対する公的資金注入の観測記事。その内容は、「両社は資本増強の必要性に迫られているが、もはや自助努力によって増資できる環境にはなく、政府による救済を受ける可能性が高い」というもの。つまり、先月議会を通過した「住宅支援関連法案」に盛り込まれた政府の権限を行使して公的資金の注入を行ない、両社の経営破たんを回避するということであるが、これはすなわち両社の既存株主が保有する株式=無価値化(株価ゼロ)へと繋がる可能性を秘めている。政府は、資本増強を両社に求めていることは公に認めたものの、与えられた権限の行使については今のところ計画にないと表明したが、投資家はこのニュースに敏感に反応し、両社の株価は▲20%以上急落して、これまでの安値を切ることとなった。住宅市場と金融市場の最大のパイプ役である両社に対する悪材料は、金融株と住宅株全般に悪影響を及ぼした。

今週は重要経済指標が多く発表される予定にあるが、昨日は全米住宅建設業者協会(NAHB)より8月の住宅市場指数が発表された。これは一戸建て住宅販売動向の目安となるものであるが、数値は前月より1ポイント改善した。ただ、明日発表の7月の住宅着工件数を見極めよう(重要視)とする動きもあり、株式市場への影響は軽微であった。

金融・住宅株以外で大きな下落を見せたのがGM株。従業員向け特別割引を一般ユーザーにも適用するという販売促進策が嫌気されて▲7%下落して、NYダウ採用銘柄の下落率トップとなった。また、パソコン大手ヒューレット・パッカードは、明日発表予定の決算で今期業績見通しを引き下げるのでないかとの懸念から売られるなど、ハイテク株も全般に利益確定の売りに押されることとなった。

シカゴ日経平均先物は小幅に続伸した。大証での好地合いを引き継ぐ格好で始まったが、米国株安に引きずられて、上げ幅を大きく縮小させた。この日の高値は13185円、安値は12930円。結局、12995円(前週末比+35円、大証終値比▲175円)で取引を終えた。

2008年8月18日 (月)

◇ 080818 引け後概況 ◇

日経平均  13165.45円 (前日比+146.04円)

TOPIX    1263.75    (前日比+16.44ポイント)

東証一部出来高     1687.36 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,868,154 百万円(概算)

値上がり銘柄数   1308 (76.1%)

値下がり銘柄数    343 (19.9%)

変わらず          66 (3.8%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1340.64 (+1.43%)

中型株     1256.11 (+1.09%)

小型株     1642.36 (+1.30%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 鉄鋼、情報、石油、不動産、銀行

値下がり業種上位5社 その他製品、海運、ガス

*先物主導で買戻しの動きが拡がり続伸。後場はやや伸び悩む。

18日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに続伸した。CME清算値にサヤ寄せする格好で反落して始まった東京株式市場であったが、先物市場に断続的な大口の買い注文が入ったことをきっかけに、その後は大きく反転上昇することとなった。日経平均株価は13000円を突破すると上げ足を一気に速めて、一時前週末比250円以上高くなる場面があった。後場に入ると、日本株以外の他の主要アジア株が総じて安く推移していたこともあって(上海、ハンセンは特に弱かった)、さすがに一段高とまではいかなかったものの、それでも終日堅調な展開が続いた。

本日の主力株の上昇については、先物市場の上昇に伴って(恐らく買い戻し主体と思われる)、現物市場にインデックス買いが入ったことで、寄り付きは安かった指数寄与の高い主力株も反転上昇することとなったと、先物市場の上昇が引き起こした事象としてある程度説明がつくものと思われる。一方、既に寄り付き段階から買い物を集めている銘柄も目立った。信用リスクの高まりから大きく売り込まれていた新興不動産株や四半期決算発表における業績悪から売られた銘柄群などがそれらに該当するが、こうした直近大きく売り込まれた銘柄を中心に、寄付きからファンド筋と思われる買戻しの動きが、別途入っていた節がある。ザラ場中は、短期リバウンド狙いの買いもこれに便乗していたと思われるが、買戻し中心であるならば、その継続性については?マーク。本日前場の値動きの軽さには驚かされたが、上昇したとはいえ、まだ想定している保ち合い相場のボックスの範囲内での動きである。

080818米国市場_日本株コメント

 先週末の当欄で米国景気について触れたが、一つ誤解しないで頂きたいのは、これから米国景気が急回復をするということを述べているのではないということである。先週末に発表されたニューヨーク連銀景況指数も事前予想に反しプラスのサプライズ、また鉱工業生産・設備稼働率も予想を上回る良い数字であったが、あくまでも現段階で述べたいのは、1-3月期、4-6月期の企業収益がそれほど悪くなかったということと、7月以降のマクロ指標に明るさが出てきたということ、また、実物である住宅に「価格」と「需要」という関係が戻りつつあるということであり、結論として世論の「底割れ懸念」を鵜呑みにしてはいけない時間帯に入ってきたということである。

全体を見回して、雇用と金融機関に対する不安、また、その金融機関が結果的にもたらす信用収縮(マネーフローの縮小)が消費に与える影響を考えれば急激な景気の回復は有り得ないこと。これはこの先の毎月発表される自動車販売がおそらく証明する。毎月のように触れてきたが、米国ビッグ3の動向やピックアップトラックの売り上げなど見るまでもなく、この代替エネルギー熱のなか、日本車の売れ行きにおいて安いホンダのフィット、シビックが順調で、高いトヨタのプリウスが厳しいという今の状況に変化が見られない限り米国の景気回復を体感することはないであろう。

カラ売り規制が解除されてまだ数日。今後の動向について判断を入れる段階ではない(入れるのは危険である)ことを述べたが、今回のカラ売り規制についてS3マッティングという会社が出したレポートが米国で話題になっている。これは19銘柄の規制期間の動向をレポートしたもので、「株価には大きな影響を与えず、規制に効果はなかった」と結論づけている。同社のレポートによると19銘柄のカラ売りは同期間に約63%減少したが、GSE2社はこの間20%以上株価が下落しており、S&P500の上昇率5%を勘案すれば効果がなかったことが分かるとしている。また、バンカメの株価は40%も上昇しているが、逆にカラ売りは規制前よりも増加しており、カラ売り規制による影響ではないとしている。

この19銘柄だけにフォーカスしたレポートについて、私は非常に違和感を覚える。今回のカラ売り規制(借り株を手当てする前のカラ売りの禁止)というものが、実際にどのような心理的な影響をロング・ショート系のファンドマネージャーや投機筋マネー、ドンパチを繰り返した金融機関のディーラーに与えたかは実際にカラ売りを行っているファンド関係者にしか分からないことであろうと思う。実際に一番大きく反応したのが、本来は関係が薄いはずの商品市況である。これは投機筋への規制を恐れたポジションの手仕舞いが(商品)ファンド基準価格の下落を招き、それを見たファンド購入者の解約が相次いでおり、止まらない状況となっている。この動きは完全にトレンドを形成したと見るが、全ては心理的な影響が招いたことである。

 規制期間中にS&Pの業種別動向で金融株が30%もの上昇を示し、解除後の2日間で8%も下落したのは、このような心理的な影響の部分が大きく、効果はきちんと示現したと私は考える。また、この心理的な影響がどこからきたかであるが、7/24のストラテジー“ちょっと悲しい先進国”で、私が述べた[日本市場は“カラ売り先進国”で米国市場は“発展途上国”である。]という部分と繋がっている。

それは(ここではあまり字数を割いての説明は避けるが)、例えば、売る際の借り株の確認の仕方、また、リコール時(ファンドはプライムブローカーである証券会社から株を借りて売っているが、そのプライムブローカーがもともと借り入れている大元の貸し先が「返してください」とプライムブローカーに申し入れ、プライムブローカーもファンドに対して「返してください」という行為)の対応の差など市場カルチャーギャップである。

このリコールについていえば、日本市場においては成り行きでストップ高まで買いに行ってでも(それまで売られていた銘柄が急に朝1番からの妙な買い板で、それにディーラーがのって連日ストップ高をするのもこのリコールによる場合がある)返す一方で、米国では「返せないけどペナルティーで幾ら払えばいいの?」というやりとりが恒常的に行われているのである。日本市場に比べて、米国市場はこのような株式の決済機能についてかなりズボラである。(欧州市場はもっとズボラ)ズボラゆえに信用残高も(発表日を確定せずに)月2回しか発表できないのである。(それもついこの前まで月1回。。。)

先週も書いたが「もう1回、商品と株で仕掛ける?」と周りを見渡しても、なかなか皆が乗りづらい状況である。9月を迎えるにあたり、それまでの3月、6月と同じように金融ドンパチを行っているのにも関わらず反応が薄いことも、売りを煽りたい向きに今までとの違いを感じさせている。やはり、現段階での金融株動向については判断がつかないものの、少なくとも、3月、6月よりは底割れ懸念は確実に小さいといえる。

日本株。相変わらずの動きであるが、裁定は8/7~8/13の期間で1億1692万株減少し再び20億株を割っている。金額も弊社試算で丁度3兆円から2兆7800億円割れと2200億円程度減少した。この間の日経平均の下落幅は▲231円であるが、確実に先週火曜日からは先物の売り場面で解消売りも出されていた。それでも以前書いたように8月~10月は季節的には裁定買い残が大きく減少することはなく、買い残が逓増する季節。この裁定解消動向についても継続性にかけるのはリスキー。

先物動向は他社もそれなりに傾きを示したりはするものの、相変わらず2社の影響が大きい。先週金曜日(15日)の225先物の出来高が10万枚を3日ぶりに割ったのもNEの出来高が少なかったゆえ。

現物に対する外国人の売買意欲の減退に変化なし。ドルベースで指数を見る彼らにとってこの円安傾向は様子見の材料にもなっている。本日も先物主導で荒っぽい展開となっているが、先々週初に書いた先週末までのレンジ(12800円~13500円)を現在もなかなか抜ける動意は見られない。日中の動きは激しいが、オプションのボラティリティーは落ちた。9月限12500円プットの前場引け100円が妙に安く見えてしまう。保険の意味で買うのも一計か?

◇ 080818 前場概況 ◇

日経平均  13250.47円 (前日比+231.06円)

TOPIX    1273.68    (前日比+26.37ポイント)

東証一部出来高     865.17 百万株(概算)

東証一部売買代金   927,726 百万円(概算)

値上がり銘柄数   1489 (87.9%)

値下がり銘柄数    150 (8.8%)

変わらず          54 (3.1%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1349.71 (+2.11%)

中型株     1268.78 (+2.11%)

小型株     1656.73 (+2.19%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 石油、鉄鋼、不動産、銀行、倉庫

値下がり業種上位5社 その他製品

*買戻しの動きが拡がり急伸、ほぼ全面高の様相となる。

18日、東京株式市場の前場では日経平均株価、TOPIXともに大幅に続伸している。寄り付きこそ、CME清算値にサヤ寄せする格好で反落して取引は開始したが、その後は先物市場に断続的な大口の買い注文が入って、9:30頃に13000円を突破すると相場付きは急変することとなった。日経平均株価は、あっという間に200円超上昇し、相場はほぼ全面高の様相となった。

現物市場では、寄付きから異質な動きが見られていた。指数寄与の高い主力株は前週末比安く始まる銘柄が目立っていた一方、信用リスクの高まりから大きく売り込まれていた新興不動産株や四半期決算発表における業績悪から売られた銘柄群には、寄り付きから多くの買い注文が入っていた。先物市場での買いにより指数が上昇したことで、主力株は結果的に切り返す動きとなったが、そのほかに、現物株では直近大きく売り込まれた銘柄を中心に、寄付きから買戻しの動きが別途入っている。

080818 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 1410万/買い 1480万株 差し引き70万株の小幅買い越し。

080818「株価格付け変更」

DeNA(2432) モルガンが「オーバーW」から「イコールW」へ格下げ

SANKYO(6417) 大和が新規「2」

住金(5405) 三菱UFJが「3」から「2」へ格上げ

マブチ(6592) 三菱UFJが「4」から「3」へ格上げ

コマツ(6301) 日興シティが「2H」から「1H」へ格上げ

松田産業(7456) マッコーリーが新規「アウトP」

お知らせ

08年8月15日の米国市場の概況および商品市況につきましては、8月16日付「080816米国市場コメント」及び「080816商品市況」にて配信しておりますのでご参照ください。

2008年8月16日 (土)

080816 来週の主な予定

*海外は19日のPPI、住宅着工など重要経済指標が目白押し

/18(月)

・日銀金融政策決定会合(19日まで開催)

・6月の景気動向指数(改定値)

・7月の全国百貨店売上高

・6月期決算=ドンキホーテ

(米)8月の全米住宅建設業協会住宅市場指数

/19(火)

(米)7月の卸売物価指数(PPI)

(米)7月の住宅着工件数

(米)7月の半導体製造装置BBレシオ

・(米)5―7月期決算=ヒューレット・パッカード、ホーム・デポ、ターゲットなど

/20(水)

・7月の全国コンビニエンスストア売上高

/21(木)

・7月の貿易統計

(米)7月の景気先行指標総合指数

(米)8月のフィラデルフィア連銀景気指数

・(米)5―7月期決算=ギャップなど

/22(金)

・7月の全国スーパー売上高

080816「米国株総じて確りした動き―原油安を好感して、小売株が相場上昇を牽引」

NYダウ      11659.90(前日比+43.97)

ナスダック      2452.52(前日比▲1.15)

昨日の米国株式市場では、NYダウは続伸、ナスダックは小反落となった。週足ベースではNYダウが▲0.63%、ナスダックは+1.59%と5週続伸となった。

昨日は、経済指標、原油相場、金融ネタとも、総じて株式市場にポジティブに作用するものが多かった。まずは経済指標であるが、NY連銀の景気指数は+2.77と4ヵ月ぶりにプラスに転じ、市場予想の▲4.5%を上回ったことを素直に好感する動きとなった。また、鉱工業生産指数も前月比+0.2%と市場予想を上回ることとなり、相場の下支え要因に働いた。

続いて、原油相場であるが、こちらは5/1以来の安値に沈むこととなった。最近の原油相場は、好材料に反応して小反発はするのだが、その後買いは続かずに、直近の安値を切ってくるといった弱気相場の典型的な動きを繰り返している。ただ、厄介なことに原油安に対する株式市場の反応は、ひところの原油安=株高でなく、まちまちの動きとなっている。「原油安=企業業績及び個人消費の巻き返し」と素直に好感するパターンもあれば、「原油安=世界景気減速(石油需要減)」といったシナリオを描くパターン、つまり株式市場にとって弱材料と受け止めてくることもある。昨日は前者のパターンであったが、今後も原油安に対してはケース・バイ・ケースの反応が続きそうだ。

最後に金融ネタ。NYダウが上昇している日は、基本的に金融株も上昇しているといっていい感じだが、昨日はポジティブに働いた金融ネタがあった。格付け会社S&Pは金融保証会社(モノライン)大手のアムバックとMBIAの格下げ方向での見直し対象企業から除外すると発表(今年6月に両社はAAA格を失っている)、両社の株価が大きく上昇したことで、金融株全般に確りした動きとなった。

シカゴ日経平均先物は小反発した。米国株高、原油安を好感して確りした動きとなったが、戻りは鈍いとの印象を受ける。大証では弱かったのだが、CMEは妙に強含んでいた一時の動きは見られなくなった。この日の高値は13065円、安値は12915円。結局、12960円(前日比+5円、大証終値比▲70円)で取引を終えた。

080816商品市況

     ドル高を背景に、商品全面安の展開

 CBOT(シカゴ穀物市場)で主要3穀物は軒並み急落した。産地の乾燥予報など、いわゆる“天候プレミアム”といった買い材料はあったのだが、ドル高・原油安を弱材料視したファンド筋のポジション調整の売りには敵わなかった感じだ。各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=12.19ドル(前日比▲55.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.4950ドル(前日比▲27.75セント)、小麦9月物1ブッシェル=8.2425ドル(▲40.25セント)。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で、取引の中心12月物は前日比▲22.4ドル安の1トロイオンス=792.1ドルで取引を終えた。高値は812.6ドル、安値777.7ドル。水曜日に9日ぶりとなる上昇をみせた金相場であったが、2日続落であえなく撃沈。ドル相場と逆相関の動きにあることと、商品全般から資金が逃げ出している現状では、やはり下落トレンドを変えるのは厳しい。原油と違って、商品そのものの需給を囃すといった材料にも乏しいことからなおさらだ。ただ、日中の動きは相変わらずボラタイルで、トレーダーにとっての収益機会はあるようだ。銀、白金パラジウム、プラチナは続落したが、銅だけは小反発した。

NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物も続落した。WTI9月物は前日比▲1.24ドル安の1バレル=113.77ドルで引けた。高値115.20ドル、安値111.34。OPECが景気減速を理由に2008年の石油需要見通しを下方修正したことが売り材料視された。もちろん、ドルの堅調な動きも弱材料として働いている。7月11日に史上最高値を更新後、実はこの一ヶ月間原油相場が2日続伸したことがない。あれだけ騰勢を強めていた相場だっただけに、どこかで反転上昇するのではないかと見る向きも多かったのだが、結果は一方通行の下げに見舞われることとなった。

2008年8月15日 (金)

◇ 080815 引け後概況 ◇

日経平均  13019.41円 (前日比+62.61円)

TOPIX    1247.31    (前日比+8.38ポイント)

東証一部出来高     1785.04 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,587,024 百万円(概算)

値上がり銘柄数   1068 (62.0%)

値下がり銘柄数    533 (30.9%)

変わらず          118 (6.8%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1321.79 (+0.59%)

中型株     1242.62 (+0.77%)

小型株     1621.24 (+1.03%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 海運、保険、ゴム、輸送用機器、証券

値下がり業種上位5社 卸売、ガス、情報、医薬品、鉄鋼

*4日ぶりに反発するも、動意薄で見送りムード強い。

15日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに4日ぶりに小反発した。昨日の米国株高や110円台に突入した円安基調など外部環境の落ち着きに下支えされたものの、昨日までの3日間で500円近く下落した日経平均株価のリバウンド力は弱かった。東証一部の売買高が“超”が付くほど閑散であることからも明らかなように、休暇中の市場参加者が多い影響から、東京市場は実質開店休業状態となり、積極的な売買は見送られた。既に上場廃止の決定しているアーバンが3億株を超える大商いとなるなど一種マネーゲーム的な様相を呈した一方、残った他の新興不動産銘柄の多くは連日の大陰線を引く格好となり、信用リスクが意識される動きが続いた。

昨日発表された投資主体別売買動向では、個人は売り越しとなり、戻り売りの姿勢が窺えた。今後も上昇局面では一旦13500-14000円水準で買った玉の整理売りが入ってきて、相場の上値を重くすることが予想される一方、センチメントが暗い中で意外と13000円近辺では底堅い動きとなっているもの事実。来週は国内では重要視されるスケジュールはないが、海外特に米国では重要経済指標が相次いで発表される予定。直近13000円を挟んでの膠着相場となっているが、来週は米国市場の動向がそのまま東京市場にも反映されそうな感じである。

080815NARサプライズ(米国市場コメント)

昨日の米国株市場は8時半に発表された7月のCPI(消費者物価指数)が市場予想の+0.4%に対して実値+0.8%であったことが嫌気されて重苦しい雰囲気のなかで始まった。カラ売り規制が解かれてからの2日間で再度金融株が売り基調であったことも市場心理を不安に傾けていたと思われる。このCPIについてはノーコメント。原油先物が現在よりも20%以上高かったときの数字を含んでいる。因みに6月のCPIは+1.1%であったことを考えれば再度1%以下の伸びに留まったと見ることもできる。前年同月比の数字についてもノーコメント。インフレ圧力は“足許”で高まっているかどうかが大きなポイントであり、過去の数字で方向を判断すると誤ることがある。そして、それはトレンドをなぞる動きが終わってインフレ圧力が転機にさしかかったときに多く示現する。今がその時であると判断する。ドイツの7月のCPIが前年同月比で+3.5%と上方修正されたことは若干の意外感があり、トリシェも唸っているかもしれないが、同様の理由でコメントは入れない。この考え方を支持しているのが債券市場。昨日は寄りこそ売られたものの、結局買われて10年米国債は3.888%の引けとなった。債券に与えられた“安全な時間”は長い。

 一昨日に発表された8月のメリルリンチのファンドマネージャー調査における日本株についてのアロケーションに関しての小さな記事をどこかで見たが、今回の調査において重要であったのはインフレと米国に対する見方の変化である。

 世界経済がリセッション入りしているという見方が四分の一まで上昇する一方で、インフレに対する懸念を示す数値(コアベースのインフレが低下する可能性を支持する数値)はここ8年間で最低の水準にまで急落した。7月のCPIを問題にしている場合ではないのだ。メリルリンチのストラテジスト・コメント「インフレは過去の話」。これは昨日このコメントのなかで述べた[それでは、「商品買い、株式売り」が再度大きなトレンドを伴う動きとなるかであるが、「商品買い」については20%以下の確率(「穀物」25%の確率、「金」「原油」10%以下の確率)、「金融株のカラ売り」については50%の確率と見ている。(買いや買戻しの需給と違い、カラ売りの需給を予測して、あんこだけでなく、たい焼きの頭から食べようとすることは非常に危険な行為である。初動での判断はあてっこでしかない。)]の前半部分と通底する。

  話を昨日の相場に戻す。不安に傾いていた市場心理を好転させたのがNAR(全米不動産協会)レポート。その中身であるが、4-6月期の中古住宅販売は前期比▲0.8%となったが、増加した州が13と全米の四分の一近くにのぼったというもの。しかも、中古住宅販売価格の中央値が前期比で+5%と大きく上昇している。プラスに転じるのは5四半期ぶりのこと。ここで思い出して欲しいのが、先週の「080808米国市場コメント~グリンスパン発言から1週間~」での一節。[しかし、この動きに一旦歯止めをかけたのが、昨日の発表で皆がもっとも恐れていた6月の中古住宅販売(仮契約販売指数)。予想の▲1.0%が+5.3%はかなりのサプライズであった。これは昨夏の第一次サブプライムショック後にことの大きさを認識せずに市場が戻っていた昨年10月以来の数字。ゴールドマンはさっそく「中古市場が落ち着きを取り戻しつつある可能性を示している」とのレポート。。。]ケース・シラー住宅価格指数の前年同月比はまだ2桁のマイナスが続いているが、同指数の対毎月下落率は落ち着いている。少しずつであるが、実物である住宅に「価格」と「需要」の関係が戻りつつあることを感じる。

 そして、相場に勢いをつけたのがやはり金融ネタ。SIFMA(米国証券業金融市場協会)がGSE2社の大口ローン(通称:ジャンボローン)を限定的にではあるが、一部住宅ローン市場で流通させるというニュース。前述のとおりここ2日間で大きく下げていた(約▲8%下落)S&P金融株指数は+2.6%の上昇となった。しかし、カラ売り規制で30%上昇、解除後2日で8%下落、1日で2.6%戻す指数。。。実は、先週以降紹介していないが“金融ドンパチ”(金融機関による他の金融機関の収益予想の下方修正及びレーティング引き下げ)が再度起きている。そのなかでの方向感の無い動きが続いている。(昨日のコメントの後半部分)

 話を再度メリルリンチのファンドマネージャー調査に戻す。米国の景気について私は1-3月期、4-6月期と金融を除いた企業収益に対して一貫して「それほど悪くない」という姿勢を採り続けてきた。そして、それが今回の調査でファンドマネージャーの意識のなかにうまれつつあることを感じる。まずは、企業収益見通しで最も伸びが期待される地域で米国が2位となった。1位は無論新興国なのであるが、米国への期待が復活している。このことは通貨見通しでも見てとれる。ドルが過小評価されているとの回答が半数を超え、今後12ヶ月での通貨上昇・下落予想も63対10と差し引きで+53と大きなものとなっている。(先週述べた米国30年国債の入札結果はドルに対する信認行為である)因みに、この差し引き数字を6月から遡って列記すると、+36、+39、+31、+33。今回の8月調査で急増したことが分かる。原油下落とカラ売り規制による株価の安定はこのような意識変化をもたらすのである。現在、市場の米国景気の底割れ懸念は根強いものがある。連日のニュース報道もそうである。しかし、景気に株価が先行してきた歴史には、このようなファンドマネージャーの意識変化が世論に先行して生じてきたという背景があることも認識しておくべきだと思う。

企業収益予想といえばトムソン・ロイター社が有名であるが、同社の見込みはここのところ短期間で数字が大きく変化するので厄介なのであるが、それが金融セクターの見込みが大きく変化するからであると斟酌して数字を見ていくと、方向性としてはズレがなく予想してきたことが分かる。そしてその数字が第3四半期については5四半期ぶりに主要企業で増益に転じるとの見通しを示している。同社の見込みは7/1のクオーター入り日に既にプラス(前期比+13%弱)であった。金融機関の評価損拡大による最終利益の落ち込み見通しによって、どんどんその幅は小さくはなってきているが、先週末の時点でも+6%の見込みとなっている。ニュース等から感じてしまう米国の景気底割れ懸念を鵜呑みにするのは危険な時間帯に入ってきた。

再度、メリルリンチのファンドマネージャー調査。米国に対する見方の変化の一方で急速に日本株に対する関心が薄れているのが気になる。日本株の現在の配分比率のオーバーウェイトは22%に低下(7月30%、6月26%)、逆にアンダーウェイトは34%に上昇(7月28%、6月27%)している。両数字の引き算から6月、7月にやっとゼロ近辺のニュートラルにまで戻していた日本株の期待値(1月~3月が差し引き▲30%程度で推移していたことを考えればかなりのリカバリーであったのだが)が再度低下してしまったということである。これが現物株に対する見方。現物に対する動意が果たして来週以降戻るかというと、はなはだ不安である。裁定と先物の天下がまだ続く可能性が高い。

 映画「パルプ・フィクション」のような構成で恐縮です。

◇ 080815 前場概況 ◇

日経平均  12970.17円 (前日比+13.37円)

TOPIX    1239.66    (前日比+0.73ポイント)

東証一部出来高     881.85 百万株(概算)

東証一部売買代金   655,993 百万円(概算)

値上がり銘柄数    866 (50.9%)

値下がり銘柄数    672 (39.5%)

変わらず          160 (9.4%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1314.00 (▲0.01%)

中型株     1234.90 (+0.14%)

小型株     1608.82 (+0.25%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 保険、海運、倉庫、電機、証券

値下がり業種上位5社 卸売、非鉄、ガス、鉄鋼、情報

*米国株高を反映して4日ぶりに小反発するも、商いは“超”閑散。

東京株式市場の前場は、日経平均株価、TOPIXともに小幅に反発している。米国株高、再び110円台に突入した円安など外部環境的には落ち着いた状況にあるのだが、日経平均株価は昨日までの3日間で500円近く下落した割にリバウンド力が弱い。理由を一言で言ってしまえば、東証一部の前場売買高が6.5億株と低水準であることからも明らかなように、お盆、あるいは夏休みの影響から、東京市場は実質開店休業状態となっている。米国株高、円安うんぬんといった材料がどうこうではなく、本日は主たる投資家が参加していない状況では、方向感のない相場展開も致し方ないところか。

ただこうした中でも、一昨日バルチック指数が24日ぶりに反発、昨日も大幅続伸したことで、海運株に買戻しの動きが見られたり、ここ数日下落した輸出関連株の一角には、円安を材料に短期リバウンドを狙った買いが入るなど個別銘柄物色は行なわれている。

080815 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 2330万/買い 2450万株 差し引き120万株の買い越し。

金額ベースでは70億円程度の売り越しとなっている模様。

米系売り越し、欧州系は買い越し。

080815「株価格付け変更」

国際帝石(1605) UBSが「ニュートラル」から「バイ」へ格上げ

郵船航空(9370) UBSが「ニュートラル」から「バイ」へ格上げ

近鉄エクスプレス(9375) UBSが「ニュートラル」から「バイ」へ格上げ

武田薬品(4502) モルガンが7300円から7600円へ引き上げ

Jオイル(2613) JPMが420円から550円へ引き上げ

味の素(2802) メリルが「買い」から「中立」へ格下げ

アサツーDK(9747) メリルが2800円から2650円へ引き下げ

日通(9062) メリルが500円から450円へ引き下げ

SMC(6273) GSが10500円から10000円へ引き下げ

マブチ(6592) GSが5100円から4500円へ引き下げ

沖電気(6703) JPMが180円から145円へ引き下げ

日ビクター(6792) モルガンが210円から200円へ引き下げ

トレンド(4704) 大和「4」から「3」へ格上げ

北陸電力(9505) 三菱UFJが「2」から「3」へ格下げ

JR東海(9022) みずほが「2」から「3」へ格下げ

セイノー(9076) 日興シティが「2M」から「3M」へ格下げ

日本航空(9205) 日興シティが「2M」から「3M」へ格下げ

上組(9364) 日興シティが「2M」から「1M」へ格上げ

三井倉庫(9302) 日興シティが680円から740円へ引き上げ

アルバック(6728) 三菱UFJが「3」から「2」へ格上げ

080815商品市況

     穀物確りも早くも金安い

 一昨日に主要3穀物ストップ高という離れ技を演じたCBOT(シカゴ穀物市場)であるが、コーン、小麦は続伸したものの、大豆は下げ、まちまちの動きとなった。昨日このコメントで「3日前と同じ筋に加えて短期売買の投機資金の手仕舞いが入った。明日までは買い戻しが続くであろう」との声を紹介したが、コーンには引き続き短期筋の買い戻しが入った模様。中西部で向こう2週間乾燥した気候が続くとの予報も相場を後押ししたが、既に受粉期は峠を越えている。農務省の年間収穫量予想の発表以来、大豆とコーンの動きは発表された数字と逆の反応となっているがこれもやはり短期筋の手仕舞いが相場を主導していることの表れか。各穀物中心限月先物終値、大豆11月物1ブッシェル=12.74ドル(前日比▲10.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.7725ドル(前日比+18.75セント)、小麦9月物1ブッシェル=8.6450ドル(+14.25セント)。コメは反落。

 一昨日9日ぶりに反発した金はCOMEX(ニューヨーク商品取引所)で反落。取引の中心12月物は前日比▲17.0ドル安と大きく下げ1トロイオンス=814.5ドルで取引を終えた。丁度一昨日の上昇分を吐き出した形。CPIの上昇で(蓋然性は低いと思われるが)金利先高感からドルが買われた途端大きく下げた。ここのところのドルが強含む際の金の弱さは先週来指摘しているとおり。6月まで物価の強い数字で金が売られることがなかったことを考えるとやはりこの流れ(下落)を変えるのは難しいことを感じさせる。高値は842.9ドル、安値810.0ドル。日中幅なんと32.9ドル(!)一昨日、金と同じく9日ぶりに反発した銀も急落。銅、パラジウム、プラチナ、ロンドンのアルミ、ニッケル全て下げた。

 一昨日4日ぶりに反発したNYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物も反落。WTI9月物は前日比▲0.99ドル安の1バレル=115.01ドルで引けた。高値117.42ドル、安値112.59ドルとレンジはほぼ一昨日と同じ。金が下げたこととユーロ圏の実質GDPマイナス成長を受けて景気減速による需要減が言われたが、これも先週書いたとおり。金は為替の動きに過剰反応しており、原油は景気指標に敏感になっている

080815「米国株反発―金融株、住宅株に買い戻しが入り反発」

NYダウ      11615.93(前日比+82.97)

ナスダック      2453.67(前日比+25.05)

昨日の米国株式市場では、NYダウ、ナスダックともに3日ぶりに反発した。

昨日の米国市場は、朝方発表された経済指標を受けて、寄り付きは売り先行での取引となった。その注目された経済指標、7月の消費者物価指数(CPI)は、総合指数で前月比+0.8%、コア指数で同+0.3%となった。前年比ではそれぞれ+5.6%、+2.5%となり、これは1999年の湾岸戦争以来の高い伸び率で、ともに市場予想を上回る数字であったことから、インフレ圧力の高まりを警戒する動きから売りが出た。

ただ、下げ幅は限定的で売り一巡後は、徐々に買い戻しの動きが出始めた。まず、買戻しの動きが出たのが住宅関連株。ファニーメイとフレディマックが保証する大口住宅ローンが、モーゲージ債の主要市場で取引が出来るように規制を一部緩和したことで、両社の株価は大きく上昇した。また、全米不動産協会が発表した4-6月期の中古住宅販売において、販売戸数は前期比▲0.8%となったが(一部の州では増加している)、販売価格の方は4・四半期ぶりに上昇するなど、住宅市場の底入れ期待が高まったことで、住宅株全般が大きく上昇した。こうした動きを受けてサブプライムローン絡みで繋がっている金融株にも買戻しの動きが拡がった。オークションレート証券に絡む不正取引についても、ほぼ和解の方向で決着が付いたことも買戻しの要因に働いた(まだ、決算への影響度合いは見えていないが・・・)。

こうして、NYダウは、ザラ場中の原油相場の下落にも後押しされて、一時180ドル超上昇する場面があった。

また本日、日経新聞1面に「ユーロ圏経済が通貨統合以来、初のマイナス成長」となった記事が掲載されたが(直近のドル高進展のきっかけとなった、先日のトリシェECB理事長の発言を裏付ける内容)、ユーロ安・ドル高の動きからも、相対的な比較感によるドル資産の見直し買い(買戻し)が入ってきているようだ。

シカゴ日経平均先物は3日続落となった。売り先行で始まった後、米国株の上昇で下げ幅を縮めたが、完全には戻しきれず。この日の高値は13060円、安値は12850円。結局、12955円(前日比▲30円、大証終値比+5円)で取引を終えた。

2008年8月14日 (木)

◇ 080814 引け後概況 ◇

日経平均  12956.80円 (前日比▲66.25円)

TOPIX    1238.93    (前日比▲7.55ポイント)

東証一部出来高     1763.19 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,895,555 百万円(概算)

値上がり銘柄数   482 (28.0%)

値下がり銘柄数  1113 (64.7%)

変わらず         118 (6.8%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1314.10 (▲0.61%)

中型株     1233.12 (▲0.53%)

小型株     1604.74 (▲0.79%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 海運、鉱業、鉄鋼、卸売、非鉄

値下がり業種上位5社 その他金融、不動産、銀行、その他製品、ゴム

*日経平均株価は13000円を挟んで膠着感が強まる展開。

14日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに小幅に続落した。金融株中心に売りが入って昨日の米国株が続落したことを背景に、東京株式市場でも寄り付きは売りが先行、日経平均株価は13000円を割り込んでのスタートとなった。また昨日、アーバン・コーポレーションが今年最大となる負債額で民事再生法の申請をおこなったことで、不動産セクターが大幅安となり相場の足を引っ張る形となった。しかし、寄り直後の売りが一巡すると、先物市場に買戻しの動きが拡がり始めて、徐々に下げ渋る動きとなった。ただ、寄り前の外資系証券経由の売買注文が2日連続で1000万株超の売り越しとなるなど、上値追いには慎重姿勢となり、大引けにかけては伸び悩む展開となった。“ただ”、とか“しかし”という表現ばかりのコメントで申し訳ありませんが、本日の相場はそれほど方向感の出ない、膠着状態が続いた。上値は重そうだが、かといって、下へと大きく売り叩く動きへも発展せず、まさに、夏休み真っ只中の閑散相場という感じである。

080814カラ売り規制が解けた途端

この有様?というような米国市場であった。日本株式はボックス内ながらも値動きの激しい相場となっているが、米国のボラティリティーはそれ以上である。今回も引き金となったのは穀物市場。7/5の日経新聞のサミット合意文書案報道以来の商品市場と株式市場の動向をまとめた文章を度々載せたが、そこでも指摘したとおり、最も敏感な動きとなるのは穀物。ゆえに毎日商品市況動向を書くのである。正直かなりしんどい作業ではあるが。。。

 「有様」=「商品買い、株売り」であることは言うまでもないが「商品買い」の動きは朝方配信した商品市況をお読み頂きたい。「株売り」の部分はやはり金融株。こちらの引き金はJPモルガン自らが「第3四半期以降も評価損が発生する可能性」を明らかにしたこと。一昨日の「7月以降15億ドルのサブプライム関連の評価損が発生している」に続くカミングアウトに前日同様金融株は敏感に反応し、2日連続でS&P500業種騰落率で「金融」がワーストとなった。

 今はまだ、これが“催促相場の始まり”であると断言することは早計である。周りを見回しながら「もう一回やる?」と顔色を窺っている手探り状態であることは昨日の「金」「原油」の日中のモタモタした値動きからも分かる。これは前述の7/5以降の流れをまとめた中で述べた「穀物を齧っていたネズミ」と「私」がまずは敏感に反応(もっとも、一旦相場が戻ったため、この反応は超短期的に失敗、その後成功)したものの、「金」「原油」は反応が鈍く、再度高値をとりにいってから下落の一途を辿った際の「初動」の裏返しと考えれば説明がつく。「金」「原油」は明らかに「穀物」に比べて鈍感である。

 それでは、「商品買い、株式売り」が再度大きなトレンドを伴う動きとなるかであるが、「商品買い」については20%以下の確率(「穀物」25%の確率、「金」「原油」10%以下の確率)、「金融株のカラ売り」については50%の確率と見ている。(買いや買戻しの需給と違い、カラ売りの需給を予測して、あんこだけでなく、たい焼きの頭から食べようとすることは非常に危険な行為である。初動での判断はあてっこでしかない。)

金融株のカラ売り支援には昔から「ファンダメンタルズ」がついているが、ここに来てもう一つ「資金繰り」が加わってしまった。一昨日非常に気になる数字が発表された。それは、(あまり報道されなかったが)FRBが11日に行ったTAF融資(3月の一連の施策の一環で、ここでもかなり詳しく説明を行った)状況である。FRBは今回初めて28日間だけでなく84日間TAFを行ったのであるが、落札金利がなんと2.754%とFRBが設定した下限金利2.04%を大きく上回ったのである。これはFRB自身かなりショックだったのではなかったかと思う。84日入札を行うこと自体が資金繰りの厳しさを反映、斟酌(しんしゃく)したものであるが、LIBOR(ロンドン銀行間レート)とほとんど差のない水準まで借りられるのであれば、FRB融資の意味、存在感、そして何よりも市場に対して「FRBは金融機関に対してコミットをしている」と思い知らせる効果が薄れてしまう。LIBOR水準なら米国の金融機関はいくらでも資金を借りたいのだ。これは3月のTAF施行開始時に落札金利がほぼFRBが設定した下限金利に近かったことを考えれば異常な事態である。この違いは何か?当時欧米金融機関の自己資本充足に力を貸したオイルマネー、政府系資金が今は静観を決め込んでいることにあると思われる。

しかし、ここ2日間の金融株の下げが19銘柄のカラ売り規制解除によることは明らかである。この部分について、私は[080722米国市場コメント「大恐慌の亡霊が笑ってる」]において、「私がSECならば迷わず銘柄数の拡大を発表する。SEC自身が待たなくてはならないことは、「需給に対する規制」という“最後に抜くべき刀”に自ら既に手をかけたのだという認識である。ここで19銘柄だけ、という中途半端な規制では刀が抜かれたのかそうでないのか市場は判断がつかないであろう。」と述べたが、その心配が杞憂に終わらない可能性が出てきたということである。

この資金繰り状況の悪化は9月の証券会社決算発表に向けて、再度、「金融ドンパチ」と「達磨落し」が始まる可能性を示唆している。7月の地銀数行に続いて破綻する金融機関が出る状況が懸念される。

それでも、それでも、今まで述べてきたように「催促相場」の後には再度「需給に対する規制」という刀を当局は抜くものとみる。

 GDP。昨日の日経新聞夕刊に私のGDPコメントが載ったが、昨日の夕刊、今朝の朝刊とGDPに対する同紙の記事は近年なかったほど力を入れて分析を行っている。これからのストラテジーのなかで度々用いる可能性があるので、再度関連記事をお読み頂きたい。

 さて日本株。先物・裁定コメントにうんざりされていらっしゃるかもしれないが、現在の相場が両者で説明されてしまうことも事実。朝の寄りつきからの15分であれだけ大きなロットを連日見せられ、「ほらほら、今日もこんなにやるよ」とアピールされてしまっては、そうでなくとも方向感、現物需給がない相場はただ動向を見守っているだけの日々となっている。

 乗りかかった船で2社の動向を書く。

         一昨日(12日)NE:225、▲450億円程度の売り、TOPIX、▲25億円程度の売り、CS:225、▲120億円程度の売り、TOPIX、▲200億円程度の売り。2社2先物合計▲800億円程度の売り

         昨日(13日)NE:225、▲310億円程度の売り、TOPIX、▲240億円程度の売り、CS:225、▲680億円程度の売り、TOPIX、▲300億円程度の売り。2社2先物合計▲1500億円程度の売り

          因みに月曜日(11日)は2社2先物合計+1150億円程度の買い(金額等は全て弊社推定で正確さを保証するものではありません。)

 めまぐるしく動向が変わるが、このような相場でも需給と相場方向が一致しているのは、実は先日述べたTOPIX先物需給。ここ6日間の日経平均騰落とCSのTOPIX先物動向を書く。8/6指数+340円、CS+117億円、8/7指数▲129円、CS▲336億円、8/8指数+43円、CS+253億円、8/11指数+262円、CS+160億円、8/12指数▲127円、CS▲200億円、8/13指数▲280円、CS▲300億円。にくたらしいほどピタリと符合。これも事実。

8/8はSQ。前夜NYも大きく下げていたので、このまま安く推移するかと思われたがTOPIX先物の買いでその後指数がプラスになったのは圧巻であった。

 そして、先週あれだけ騒いだCSのTOPIX先物建玉。8/1売り2万7615枚。8/8売り2万7238枚。・・・何も変わっていないのである。ボックスを抜けないわけである。

◇ 080814 前場概況 ◇

日経平均  12983.89円 (前日比▲39.16円)

TOPIX    1239.40    (前日比▲7.08ポイント)

東証一部出来高     897.51 百万株(概算)

東証一部売買代金   955,142 百万円(概算)

値上がり銘柄数    480 (27.9%)

値下がり銘柄数   1094 (63.7%)

変わらず          136 (7.9%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1314.45 (▲0.59%)

中型株     1233.79 (▲0.48%)

小型株     1605.65 (▲0.74%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 海運、鉱業、卸売、非鉄、鉄鋼

値下がり業種上位5社 不動産、銀行、その他金融、石油、証券

*米国株安を反映して小幅続落。先物主導でやや下げ渋る動きも。

東京株式市場の前場は、日経平均株価、TOPIXともに小幅に続落している。引き続き金融株中心に売りが入って昨日の米国株が下落したことを背景に、東京株式市場でも寄り付きは売りが先行、日経平均株価は13000円を割り込んでのスタートとなった。また昨日、新興不動産会社のアーバン・コーポレーションが、今年最大となる負債額で民事再生法の申請をおこなったなどの悪材料も重なって、投資家のセンチメントを暗くしたことも影響している。

しかし、寄り直後の売りが一巡すると徐々に下げ渋る動きとなり、先物市場にも買戻しの動きが拡がり始めて、日経平均株価は9:30過ぎには13000円を回復し、前日比プラス圏での取引となった。ただ、寄り前の外資系証券経由の売買注文が2日連続で1000万株超の売り越しとなるなど、上値追いには慎重姿勢となり、前場引けにかけては伸び悩む展開となった。

ゼファー、アーバンと新興不動産会社の事実上の倒産が続いたことで、不動産セクターが大幅安。個別では▲10%超下落する銘柄が続出した。

080814「株価格付け変更」

ヤマダ電機(9831) モルガンが9700円から12000円へ引き上げ

パイオニア(6773) GSが「強い買い」から「中立」へ格下げ

ソニー(6758) GSが「強い買い」から「買い」へ格下げ

フタバ産業(7241) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

三城(7455) UBSが940円から870円へ引き下げ

ヤマハ発(7272) JPMが1800円から1600円へ引き下げ

三井住友FG(8316) モルガンが新規「オーバーW」

ゼンショー(7550) 三菱UFJが「2」から「3」へ格下げ

エーザイ(4523) 日興シティが「2M」から「3M」へ格下げ

USS(4732) 日興シティが8610円から8690円へ引き上げ

シマノ(7309) 大和が「2」から「3」へ格下げ

メディセオ(7459) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

080814 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 3290万/買い 1790万株 差し引き1500万株の大幅売り越し。

金額ベースでも大幅売り越しとなっている模様。

米系・欧州系ともに売り越し。

売りが目立つ業種・・・自動車、機械、不動産、銀行など

買いが目立つ業種・・・化学、サービスなど

080814商品市況

     主要3穀物買戻しでストップ高!

 昨日のCBOT(シカゴ穀物市場)主要3穀物は、いずれもストップ高を記録した。農務省の収穫量見込みが市場予想に届かなかった大豆の買戻しが3日前に少し入ったことはここで述べたが、昨日はコーン(こちらは農務省の収穫量見込みが上方修正されて市場に失望感が広がった)に買い戻しが入ると、あれよあれよという間にストップ高水準まで3穀物は買われた。「3日前と同じ筋に加えて短期売買の投機資金の手仕舞いが入った。明日までは買い戻しが続くであろう」との声。各穀物中心限月先物終値は、大豆11月物1ブッシェル=12.84ドル(前日比+70.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.5850ドル(前日比+30.00セント)、小麦9月物1ブッシェル=8.5025ドル(+60.00セント)。コメも上昇。「テクニカルから穀物に対して強い買い推奨をしている業者がいる」

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物相場は反発。実に9日ぶりのこと。取引の中心12月物は前日比+16.9ドル高の1トロイオンス=831.5ドルで引けた。高値は836.4ドル、安値811.5ドル。値幅約25ドル。穀物と同じく値ごろ感(というよりも穀物の動きが飛び火した感があるが)から買いが入ったとされているが、昨日も安値を探る時間帯もあり、「穀物の上昇がなかったらやはり下げていたのではないか」との声。銀も9日ぶりに反発。銅、パラジウム、プラチナも連続下落を4日で止め5日ぶりに反発。ロンドンのアルミ、ニッケルも4日ぶりに反発した。

 NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の原油先物も4日ぶりに反発。WTI9月物は前日比+2.99ドル高の1バレル=116.0ドルで取引終了。高値117.46ドル、安値112.87ドル。昨日は週間在庫統計の発表日でガソリン在庫の大幅減を手掛かりとして、じわりと買戻しが入った。「それでも、商品ファンドの売りも見えた」グルジア関連の米大統領声明発表には反応薄。

080814「米国株続落―業績懸念から金融株への売り続く」

NYダウ      11532.96(前日比▲109.51)

ナスダック      2428.62(前日比▲1.99)

昨日の米国株式市場では、NYダウ、ナスダックともに続落となった。

昨日の米国市場は、業績懸念から金融株への売りが続き、寄付きから軟調な展開となった。ここにきて、まるでカラ売り規制解除を待っていたかのように、アナリストの金融株に対するネガティブなレポートが相次いでいる。昨日はメリルリンチのアナリストが、ゴールドマン、リーマン、モルガンスタンレーといった大手金融機関に対する投資判断を軒並み引き下げた。「信用危機の問題は世界的規模に及んでおり、かつ深刻であり、解決には程遠いとした上で、7月以降も住宅価格の下落により、状況は著しく悪化している」ことを理由として挙げている。これを受けて、金融株は軒並み下落し、相場全体の地合いを悪化させた。

金融株以外にも個別の悪材料から下落する銘柄が目立った。格付け会社ムーディーズ社はゼネラル・モーターズの格付けを1ノッチ引き下げて「Caa1」とし、アウトルックもネガティブとした。同社株は▲8%近く下落して、ダウ採用銘柄の下落率トップとなった他、農機大手のディアが市場予想を下回る決算を発表したことを受けて、同業種のキャタピラーにも連想売りが入って安くなるなど、NYダウを押し下げる要因として働いた。また、7月の小売売上高は前月比▲0.1%となり、市場予想とほぼ一致したことで市場に対する影響は限定的であったが、原油相場の反発により、ウォルマートをはじめとした小売株も全般に軟調な展開となった。

NYダウは、午前中は一本調子の下げで200ドル近く下落し、午後に入って買戻しが入り上昇したが、結局買いは続かずに終日マイナス圏での取引が続いた。

一方、ハイテク中心のナスダックは何とか踏みとどまっている。半導体装置大手のアプライド・マテリアルズは8-10月期の受注が前期比5-10%程度増加する見通しを示して逆行高するなど、この2日間はNYダウに比べてナスダックの下落は小幅なものとなっている。

シカゴ日経平均先物は続落した。米国株が終日軟調に推移したことを受けて売りが先行、米国株に連れ安する格好となった。この日の高値は13295円、安値は12870円。結局、12985円(前日比▲275円、大証終値比▲55円)で取引を終えた。

2008年8月13日 (水)

◇ 080813 引け後概況 ◇

日経平均  13023.05円 (前日比▲280.55円)

TOPIX    1246.48    (前日比▲24.94ポイント)

東証一部出来高     1931.44 百万株(概算)

東証一部売買代金   2,013,033 百万円(概算)

値上がり銘柄数   211 (12.3%)

値下がり銘柄数  1432 (83.5%)

変わらず         62 (3.6%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1322.22 (▲2.06%)

中型株     1239.70 (▲1.77%)

小型株     1617.59 (▲1.83%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 海運、空運、水産

値下がり業種上位5社 証券、その他金融、保険、銀行、不動産

*金融株に売り圧力、大幅続落。

12日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに大幅に続落した。金融株下落が主導する形で昨日の米国株が急反落となったことを背景に、東京市場でも米国株同様に金融株が大きく売られるとともに、円相場が108円台まで上昇したことで、ここ数日堅調な動きを見せていた主力の輸出関連株も軟調な展開となった。日経平均株価は、25日移動平均線を割り込むと下げが加速して、一時13000円大台を割り込むこととなった。

後場に入って、再度13000円を割り込み本日の安値を付けにいったが、その後はやや買戻しも入って13000円を挟んでの安値圏での取引が続いた。寄り前に発表された国内4-6月期GDP速報値の前期比▲0.6%(年率換算▲2.4%)は、事前の市場予想とほぼ一致しており、4・四半期ぶりのマイナス成長はマーケットにはある程度織り込み済みであり、本日の急落の要因は、やはり金融株不安再燃による米国株安が大きい。カラ売り規制解除に伴い、金融株に再び売りが入るのではないかとの思惑から、先物市場が過剰に反応してしまったのではないだろうか。果たして、仮に本日の米国株が前日と変わらずの水準で終わった場合でも、CMEの日経平均先物は13000円を割り込むような水準となっているだろうかと、ちょっと考えてみたりもする。

一方、ヘッジファンドの解約売りが継続的に出ているのではないかと思われる節がある。弊社でモニタリングしている「株価割安度」のファクターリターンの下落が顕著となっているからだ(昨年8月以降、ファンド等の解約売りが出ている際に見られる特徴的な動きのひとつ)。マーケットの状況如何に拘らず、解約に対応するためにポジションを手仕舞わなければならない動き(割安銘柄を売って、割高銘柄を買い戻す)もあったものと思われる。

080813GDP_米国株コメント

 GDPが発表された。実質前期比▲0.6%(年率▲2.4%)は織り込み済みの水準であったが、内容的には先に発表された鉱工業生産等との違いが見える。

・鉱工業生産が4-6月期マイナスで2四半期連続のマイナスとなったこと、・7,8月見込みを勘案すると3四半期連続のマイナスとなり、年初から予想された景気の落ち込みが長引く可能性が高まったこと、・また、4-6月期の特徴として(それまでの景気拡大期の牽引役であった(大企業の)設備投資が急激な落ち込みを示したが、それが通常の4-6月期では起きないこと、それが今回示現したのは、それが1-3月期の急激な円高進行による影響であろうことは既に述べたが今回のGDPにおいて懸念された輸出の前期比マイナス寄与は+0.0ポイントでなんとか避けられた形。しかし、前期に比べて寄与度(貢献度)の落ち込みは明らかであり、交易条件の悪化がみてとれる内容である。

・一方で民間最終消費支出が前期比▲0.5%とマイナスとなってしまったが、これは一昨年7-9月期以来のこと。他のマクロ指標では確認されなかった消費の落ち込みが(通常は設備投資に先行して落ち込む消費が今回見てとれなかったこと自体が不思議ではあったが・・・)認識されたことになる。この理由は雇用者報酬の実質、名目の差が表していると思われる。名目で前期比▲0.2%(前年同期比+0.5%)が実質になると前期比▲0.5%(前年同期比▲0.2%)と更に落ち込む。これが物価上昇の影響である。

・結果的に名目GDPは前期比▲0.7%(年率▲2.7%)、対前年同期比で▲0.6%と2四半期連続のマイナス(1-3月期対前年同期比▲0.3%)となり、他のマクロ指標が示している2四半期連続のマイナス成長と符合している。

 米国で昨夜19銘柄のカラ売り規制が解除された。7/16の日本時間での発表後一昨日までの効果を見てみるとダウは約820ドル、+7.5%の上昇となっており、やはり買い戻し圧力が強く相場を上昇させたことが分かる。因みに同期間のS&P金融株指数の上昇率は+25%近いものとなっている。

 以前にも一度紹介した、ダウが上昇した日、下落した日に区分して、その上昇・下落率の合計と同日のシカゴ日経平均先物(CME)の上昇・下落率合計の比較表を載せることとする。

 これによると、昨年10/9~日本市場が大底をつけた3/17までは、ダウ(CME)の上昇率合計46.60%(40.30%)、下落率合計▲61.69%(▲76.80%)と、ダウが上昇しても下落しても日経平均は相対的なパフォーマンスが悪かったものの、3/18~7/15の期間ではダウ(CME)の上昇率合計31.48%(42.18%)、下落率合計▲39.72%(▲34.72%)とダウが上昇しても下落しても日経平均の相対的なパフォーマンスが良好であったことが顕著に表れている。そして、今回のカラ売り規制の期間を見ると、ダウ(CME)の上昇率合計16.80%(14.29%)、下落率合計▲9.32%(▲9.19%)と、下落率合計に差異は見られないものの、ダウが上昇した分ほどは日経平均が上昇できなかったことが分かる。これが買い戻し圧力の存在有無。

 今回、カラ売り規制が解除された後の展開予想については先週来述べてきたが、これで再度カラ売りの嵐となるとは考えていない。それは、商品市場が再度、もし、万が一、上昇するとしても、単なるリバウンドの動きでしかないのと同じである。もう、売ったところで、買ったところで、かつてのように皆が乗ってくる可能性が低いからである。そして、その背景にあるのが、先週も述べた、これから米国市場でもしサプライズが出るとしたら、需給に関するポジティブなサプライズの可能性が高いということである。3月、7月とサプライズな施策がとられたが、それは株式市場が底割れ懸念が高まったときであったことは確かである。そのため、そのような“催促相場”を一時的に投機筋を囃す可能性はあるが、あくまでもそれは、商品がこれから上昇するとしたらの“単なるリバウンドの動き”と同じであり、帰結する結果は同じであろう。ファンダメンタルズと需給の綱引きはまだまだ続く。米国株がボックスを下に切り下げて底割れする懸念がないとの見方に変更はない。080813_cme

◇ 080813 前場概況 ◇

日経平均  13006.58円 (前日比▲297.02円)

TOPIX    1244.96    (前日比▲26.46ポイント)

東証一部出来高     954.14 百万株(概算)

東証一部売買代金   968,231 百万円(概算)

値上がり銘柄数    146 (8.5%)

値下がり銘柄数   1480 (86.7%)

変わらず           74 (4.3%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1321.17 (▲2.14%)

中型株     1237.43 (▲1.95%)

小型株     1613.26 (▲2.09%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 海運、空運

値下がり業種上位5社 その他金融、保険、証券、石油、銀行

*米国株安を反映して、大幅続落。金融株の下げ目立つ。

東京株式市場の前場は、日経平均株価、TOPIXともに大幅に続落している。金融株下落が主導する形で昨日の米国株が急反落となったことを背景に、東京市場でも米国株同様に金融株が大きく売られるとともに、円相場が108円台まで上昇したことで、ここ数日堅調な動きを見せていた主力の輸出関連株も軟調な展開となった。日経平均株価は、25日移動平均線を割り込むと下げが加速して、13000円大台を一気に割り込むこととなり、前場引けはほぼ安値圏で取引を終えている。値下がり銘柄数は1500近くにおよび全面安の状況。

前場急落の要因は、やはり金融株不安再燃による米国株安が大きい。カラ売り規制解除に伴い、金融株に再び売りが入るのではないかとの思惑から、先物市場が過剰に反応してしまったのではないだろうか。

080813 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 3010万/買い 1610万株 差し引き1400万株の大幅売り越し。

金額ベースでも売り越し。米系・欧州系ともに売り越し。

売りが目立つ業種・・・自動車、化学、機械、鉄鋼など

買いが目立つ業種・・・その他製造、電力・ガス、証券など

080813「株価格付け変更」

ヤマハ発(7272) GSが「強い売り」から「売り」へ格上げ

T&DHD(8795) GSが「強い買い」から「中立」へ格下げ

電通(4324) メリルが「中立」から「アンダーP」へ格下げ

三井海洋開発(6269) メリルが3300円から3000円へ引き下げ

シャープ(6753) メリルが1800円から1450円へ引き下げ

IHI(7013) メリルが200円から180円へ引き下げ

住友ベーク(4203) 日興シティが「3M」から「2M」へ格上げ

スクリーン(7735) 大和が「3」から「2」へ格上げ

電通(4324) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

第一三共(4568) マッコーリーが新規「アウトP」

塩野義(4507) マッコーリーが新規「アウトP」

アステラス(4503) マッコーリーが新規「アンダーP」

080813「米国株反落―金融株主導の下落」

NYダウ      11642.47(前日比▲139.88)

ナスダック      2430.61(前日比▲9.34)

昨日の米国株式市場では、NYダウ、ナスダックともに3日ぶりに反落した。

昨日の米国市場は、株安、ドル安、債券高、そして原油安(商品)であった。かつては、トリプル高・安などと表されていた金融市場動向のコメントに、今や完全に原油(商品)が加わって“カルテット”の状況にあるが、昨日は金融株の下落が主導した株安によって、投資家のお金は債券へ流れる「質への逃避」行動となって表れた。

足許の動きから考えると、原油安=株しっかりとなることが想定されたが、そうはならなかった背景は、株式市場が一番敏感に反応する金融ネタがあったから。JPモルガンは7-9月期の住宅ローン関連の評価損が約15億ドル発生していると発表。4-6月期に比べて評価損の額は着実に減少しているのだが、依然として米国住宅市場の価格低下基調は続いており、先行きも予断を許さない状況であると関係者がコメントしたことが嫌気された。一方、スイス銀大手UBSが発表した4-6月期決算は4・四半期連続の最終赤字となり、こちらも先行き景気や金融市場の改善は期待していないと悲観的なコメントを出した。また、一部アナリストが、ゴールドマンの第3四半期の利益見通しの引き下げを行なうなど、昨日は本当に金融機関の業績に関する悲観的なニュースが目白押しとなった。評価損の金額などいずれの内容も特に驚くようなものではなかったと感じるのだが、SECによるカラ売り規制最終日に、金融機関大手の決算絡みの悪材料が出たことで、投資家心理を不安にすることへと繋がったのではないだろうか。ところで、そのカラ売り規制であるが、規制対象銘柄のほとんどは、規制実施前よりも売り残を減少させているが、対象外の金融銘柄の一部は、金融株指数大幅上昇の中、売り残を増加させているものもあった。果たして、カラ売り規制が解ける13日以降の金融株動向は注目される。

最後に、昨日6月の米貿易収支が発表されたが、貿易赤字が前月比4.1%の縮小となった。ドル安を背景に輸出の伸びが堅調となり、この数字は市場予想を下回る結果。これを受けて4-6月期のGDPが上方修正されるのではないかとの思惑が働き、一時株式市場を下支えする要因となった。(毎週土曜日、ブログで配信する「来週の主な予定」のなかで、6月の米貿易収支はタイムスケジュールにちゃんと掲載していたのですが、14日のCPIばかりに目がいってしまい、貿易収支の注目度を軽視しておりました。スミマセン・・・)

シカゴ日経平均先物は反落した。米国株安を背景に売りが先行し、前日比マイナス圏での取引が続いた。この日の高値は13360円、安値は13180円。結局、13260円(前日比▲165円、大証終値比▲50円)で取引を終えた。

080813商品市況

     「金」「銀」8日続落。

 昨日のCBOT(シカゴ穀物市場)主要3穀物は、コーンと小麦が一昨日と逆の動きとなり、大豆は2日続伸となった。注目された農務省の穀物需給は年度収穫量が上方修正され、“ほどよい好天(さほどの気温上昇なし)”効果が表れた。これで春の洪水の影響は完全に消えたと見てよい。しかし、コーンは先週来大きく下げていたことに加えて、一昨日も唯一下げていたことから、値ごろ感と(上方修正の)材料織り込み済みとの見方から上昇した。しかし「買いは買い戻しの域を出ず、動意は限定的」。大豆は逆に年度収穫量が市場予想に届かなかったため続伸した。各穀物中心限月先物終値は、大豆11月物1ブッシェル=12.14ドル(前日比+18.00セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.2850ドル(前日比+11.50セント)、小麦9月物1ブッシェル=7.9025ドル(▲3.50セント)。コメは反落。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物相場は8営業日続落。12月物は前日比▲13.7ドル安の1トロイオンス=814.6ドルで引けた。高値は833.6ドル、安値808.6ドル。一昨日の高値と昨日の安値の幅、65ドル(!)。グルジアの軍事侵攻の際もウイグル地区のテロもドルが下げても、金は買われない地合い。逆にドルが対ユーロで少し上昇するとストンと下げる。年初来安値更新。止まらない銀は8営業日続落。銅、パラジウム、プラチナ(▲50ドル以上の下げ)4日続落。ロンドンのアルミ、ニッケルも大きく下げて3日続落となった。

 NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)で原油先物は3日続落。WTI9月物は前日比▲1.44ドル安の1バレル=113.01ドルで取引終了。高値115.95ドル、安値112.31ドル。上値、下値とも徐々に切り下げる動きが継続している。「ヘッジファンドというよりも商品ファンドの売りが続いている」

2008年8月12日 (火)

◇ 080812 引け後概況 ◇

日経平均  13303.60円 (前日比▲127.31円)

TOPIX    1271.42    (前日比▲8.58ポイント)

東証一部出来高     2035.12 百万株(概算)

東証一部売買代金   2,079,909 百万円(概算)

値上がり銘柄数   312 (18.2%)

値下がり銘柄数  1328 (77.7%)

変わらず         65 (3.8%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1350.04 (▲0.34%)

中型株     1261.99 (▲1.06%)

小型株     1647.77 (▲1.85%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 鉱業、空運、その他金融、保険、その他製品

値下がり業種上位5社 鉄鋼、非鉄、機械、建設、化学

*戻り待ちの売りが優勢の展開。

12日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに反落となった。昨日の米国株が方向感に乏しく、特段買い手掛かり材料もない中、前日大幅高の反動の影響もあって、利益確定の売りが先行する展開となった。売り一巡後は一旦下げ渋る動きを見せたが、心理的節目である13500円に接近するにつれて上値追いには慎重な動きが強まった感じ。ただ、決して心理的な要因だけではなく、6月中旬に積み上げた信用買い残の戻り売りが、やはり出ていたのではないだろうか。また、寄り付き前の外資系経由の売買注文は小幅な買い越し、現物バスケットもやや買いが優勢となっていたが、先物大口注文では売りのみが見えており、なかでも13500円オアベターと思われる5000枚の大口売りがあったことも、本日の先物市場の上値を抑えていた可能性が高い。

日経平均寄与の大きい値嵩株の一角に下げる銘柄はあったが(NT指数は低下)、他の主要指数に比べて大型株指数の下落率は最も小さく、本日のところは決して主力株全般が先導して指数を押し下げたという訳ではない。

080812日本株コメント

 「45日ルール」「欧州系外国証券先物手口」「NT倍率」先週来触れたテーマが本日の日経新聞に並んでいる。(もっとも、「欧州系外国証券先物手口」「NT倍率」は昨日私が取材で語ったので当然といえば当然であるが。。。)この「欧州系外国証券先物手口」について私のコメントが載っているが、今日も書かせて頂く。(先物に興味のない人には申し訳ないが、いつも先物を書いているわけではないのはご案内のとおりで、現在の株価説明力があまりにも高いので載せていることをご了承下さい。また、指数が持ち上げられて「あぁ、やっぱり上だ」とそれまでのショートポジションをドテンしたり、現物を買った途端に相場が下げることはよくあることですが、そのようなことにならないようにするには、やはり今回は先物動向と裁定動向に目を配る必要があると考えます。)

 8/11(日経平均+262円高) NE、225+595億円程度の買い、TOPIX+15億円程度の買い、CS、225+400億円程度の買い、TOPIX+159億円程度の買い、合計2社、2先物で+1170億円の買い

8/8(日経平均+43円高、SQ)NE、225+740億円程度の買い、TOPIX▲85億円程度の売り、CS、225+500億円程度の買い、TOPIX+250億円程度の買い、合計2社、2先物で+1400億円以上の買い

8/7(日経平均▲129円安)NE、225▲540億円程度の売り、TOPIX▲90億円程度の売り、CS、225▲370億円程度の売り、TOPIX▲330億円程度の売り、合計2社、2先物で▲1300億円以上の売り

先週1週間集計。NE、225+1300億円程度の買い、TOPIX▲310億円程度の売り。CS、225+400億円程度の買い、TOPIX+70億円程度の買い、2社合計、225+1700億円程度の買い、TOPIX▲240億円程度の売り。

(数字は全て弊社試算であり、決して正確さを保証するものではありません)

昨日が「先物が盛り上げた相場」という表現は正確には正しくない。確かに日経平均先物は10万枚以上の商い(7/31以来、8/5を除いて日経平均先物は10万枚以上の商いが続いている)であったが、一方でTOPIX先物の昨日の出来高は3万6500枚。これは、6/24の3万2100枚、6/12の3万4800枚、7/22の3万4700枚以来の低水準。この7/22は東証がダウンした日。いかに昨日の商いが低調であったかが分かる。昨日は完全に「日経平均先物が盛り上げた相場」。やはり裁定動向と日経平均先物が鍵を握る。

トピックス

・「45日ルール」解約による売りが一巡したのではないかとのコメントが日経新聞に載っているが、この部分については昨年、一昨年の跛行色を含めて後日述べることとする。

重要な変更。要旨のみ。過去4年間、期中に変更のなかった弊社のドルベース日経平均であるが遂に下方修正のサインが出た。コアレンジが5ドルずつ切り下がり、115ドル~135ドルに変更された。

◇ 080812 前場概況 ◇

日経平均  13335.87円 (前日比▲95.04円)

TOPIX    1277.66    (前日比▲2.341ポイント)

東証一部出来高     963.72 百万株(概算)

東証一部売買代金   948,104 百万円(概算)

値上がり銘柄数    456 (26.8%)

値下がり銘柄数   1111 (65.5%)

変わらず          127 (7.4%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1356.78 (+0.15%)

中型株     1266.47 (▲0.71%)

小型株     1662.35 (▲0.98%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 鉱業、保険、精密、空運、海運

値下がり業種上位5社 鉄鋼、非鉄、食品、建設、化学

*利益確定の売りが先行し、小幅安の展開。

東京株式市場の前場は、日経平均株価、TOPIXともに小幅に反落している。昨日の米国株が方向感に乏しい動きだったことに加えて、前日の大幅高を演じた反動から利益確定の売りが先行する展開となった。売り一巡後は下げ渋る動きを見せたが、上値追いには慎重な動き。心理的節目である13500円に接近したことや、6月中旬に積み上げた信用買い残の戻り売りが出始めている。また、一向に下げ止まらない中国上海株の動きを嫌気した売りも出ていたものと思われる。

需給面では、寄り付き前の外資系経由の売買注文は小幅な買い越し、現物バスケットもやや買いが優勢となっていたが、気懸かりな点は大口先物注文の動向。注文は売りのみ見えており、単日ベースの話とはいえ13500円オアベターと思われる5000枚の大口売りがあったことは気懸かりで、本日の上値を抑えている可能性がある。

080812「株価格付け変更」

昭和電工(4004) リーマンが「イコールW」から「オーバーW」へ格上げ

東京エレク(8035) リーマンが6872円から7022円へ引き上げ

三井海洋開発(6269) GSが5000円から5100円へ引き上げ

東京製鐵(5423) CSが1680円から1690円へ引き上げ

大同特殊鋼(5471) CSが780円から1040円へ引き上げ

トヨタ紡織(3116) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

アステラス(4503) CSが「ニュートラル」から「アンダーP」へ格下げ

凸版印刷(7911) GSが1050円から970円へ引き下げ

太平洋セメ(5233) メリルが220円から190円へ引き下げ

日清オイリオ(2602) 大和が「3」から「2」へ格上げ

シンプレクス(4340) 大和が「2」から「3」へ格下げ

中国塗料(4617) 三菱UFJが「3」から「2」へ格上げ

カカクコム(2371) 三菱UFJが「3」から「2」へ格上げ

りそな(8308) みずほが「2」から「1」へ格上げ

エルピーダ(6665) 三菱UFJが「2」から「3」へ格下げ

板ガラス(5202) 三菱UFJが「4」から「3」へ格上げ

THK(6481) ドイツが「バイ」から「ホールド」へ格下げ

東洋エンジ(6330) ドイツが「バイ」から「ホールド」へ格下げ

味の素(2802) 日興シティが「1M」から「2M」へ格下げ

JR東(9020) 日興シティが「1M」から「2M」へ格下げ

スズキ(7269) 日興シティが3110円から3200円へ引き上げ

九州電力(9508) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

北海道電力(9509) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

沖縄電力(9511) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

080812バスケット観測

「先物」

買い: 見られない

売り: 日経平均  2,500枚 前場執行

売り: 日経平均  5,000枚 13500円 

恐らくオアベターであると思われるが、結構ロットが大きい

「現物」

*やや買いが優勢。

売り:350億円

欧州系 1主体で200億円

200億 40銘柄程度(内需銘柄中心)

国内系 1主体で150億円

150億 80銘柄程度(TOPIX型)

買い:250億円

欧州系 1主体で100億円

100億 30銘柄程度(銀行、証券、ノンバンクなど)

米系 1主体で150億円

150億 (電機、自動車、情報通信など)

(市場の噂を集計したものであり、正確さを保証するものではありません)

080812 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 2310万/買い 2360万株 差し引き50万株の買い越し。

金額ベースでも20億円程度の買い越しの模様。

080812商品市況

     主要商品年初来安値レース、「金」がまずゴール!

 CBOT(シカゴ穀物市場)の主要3穀物は先週金曜日に大きな下げを記録した反動から大豆と小麦に買い戻しが入ったものの上昇幅は両穀物とも金曜の下落幅の半分以下。コーンは小幅に続落。今夜、農務省の穀物需給が発表されるため、イベント前に買い戻した向きがいたとの指摘。「昨日コーンが上昇しなかったのはコーン買い、小麦売りの裁定ポジションがまだあるから」との声も。各穀物中心限月先物終値は、大豆11月物1ブッシェル=11.960ドル(前日比+15.5セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.1700ドル(前日比▲1.25セント)、小麦9月物1ブッシェル=7.9375ドル(+28.50セント)。コメも反発。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物相場は原油・ユーロにツレ安で7営業日続落。12月物は前週末比▲36.5ドル安(!)(!)(!)の1トロイオンス=828.3ドルで引けた。高値は872.7ドル、安値824.5ドル。安値レベルで遂に年初来安値を記録。それにしてもすごい値幅。狼狽売りが出ない限りこのような値幅にはならないであろう。銀も大幅に下げて7日続落、銅、パラジウム、プラチナ3日続落。ロンドンのアルミ、ニッケルも2日続落となった。

 NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)で原油先物は続落。WTI9月物は前週末比▲0.75ドル安の1バレル=114.45ドルで引けた。「手仕舞い売りしか場に見えない」。トルコのパイプラインがやっと鎮火。高値116.90ドル、安値112.72ドル。

【(080808米国市場コメント)より再掲。「大きく下落している商品市況であるが、原油が値ごろ感から再度上昇するとか、また貴金属についても再度上昇に転じる(スイスUBS)という強気なレポートが出されているが、全く琴線に触れない。ここで債券を買わないで商品をロングするグローバルマクロのファンドマネージャーはいない。」】

080812「米国株続伸―注目された経済指標もなく、原油相場の動向に左右される展開」

NYダウ      11782.35(前日比+48.03)

ナスダック      2439.95(前日比+25.85)

昨日の米国株式市場では、NYダウ、ナスダックともに続伸した。

前週末に急騰劇を演じた後だけに、昨日は寄付きから利益確定の売りが先行する展開となった。また、朝方はロシアVSグルジアの戦争の影響を懸念して、原油相場がやや強含みで推移していたことも弱材料として働いた。ただ、特段大きく売り込むような動きは見られず、寄り付き後しばらくは、様子見ムードの展開が続いた。

相場が動意付き始めたのはお昼前頃で、きっかけは原油相場の動向だった。やや強含みで推移していた原油相場であったが、引き続き世界的な景気減速から来る需要減とドル高を売り材料視する動きが徐々に強まり下落に転じると、これに呼応する格好で、株式相場は一気に上げ足を速めることとなり、NYダウは一時130ドル以上上昇する場面があった。しかし、その後原油相場が下げ渋る動きとなると、今度は一転株式市場が伸び悩むこととなった。昨日は、特に注目される経済指標等がなかったこともあって、相場の方向性は原油相場の動向に左右される格好となった。

エネルギー関連株を除いて、ほぼ全体的に確りした展開。アマゾン・ドットコムの電子書籍端末「キンドル」とアップルの「iPhone」向けソフトの販売が好調とのニュースから両社の株価は上昇し、ナスダックの上げを主導することとなった。一方、金融株はまちまちの動きとなった。ただ、個別ではネガティブな材料も出ている。S&P社がフレディマックとファニーメイの格付けを引き下げたことで両社の株価は下落、またムーディーズ社がモルガンスタンレーを格下げしたことで、こちらも株価は下落している。

シカゴ日経平均先物は続伸した。大証からの流れを受けて堅調に推移、米国株が原油安から上昇する場面では上げ幅を拡大した。この日の高値は13510円、安値は13295円。引けにかけてはやや売りが優勢となり、結局13425円(前週末比+125円、大証終値比+35円)で取引を終えた。

2008年8月11日 (月)

◇ 080811 引け後概況 ◇

日経平均  13430.91円 (前日比+262.50円)

TOPIX    1280.00    (前日比+20.07ポイント)

東証一部出来高     1793.42 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,872,204 百万円(概算)

値上がり銘柄数   1129 (66.1%)

値下がり銘柄数    471 (27.5%)

変わらず         103 (6.0%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1354.71 (+1.82%)

中型株     1275.56 (+1.27%)

小型株     1678.82 (+1.02%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 輸送用機器、金属、ゴム、精密、化学

値下がり業種上位5社 水産、卸売、石油、医薬品

*先物主導で買戻しの動きが拡がる。円安好感し、主力の輸出関連株が高い。

11日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに大幅続伸となった。米国株高、円安・ドル高、原油安といった外部環境の良好さを背景に、寄付きから買い先行の動きとなり、日経平均株価は一時300円超上昇する場面があった。ここのところ円安に対しても反応が鈍かった主力の輸出関連株も、本日は110円台に突入した円安を素直に好感する動きを見せており、相場全体の牽引役となっている。また、規模別株価指数では大型株指数が高パフォーマンスを示現していることや、指数寄与の高い値嵩株の上昇によってNT指数が一段高となっている点も特徴的な動きとして捉えられる。

一方、残念ながら出来高の方は活況というには程遠い状況にあり、先物主導で上昇した面が大きいということは否めない。ここから上の水準は6月中旬から下旬にかけて信用残を増加させた水準(13500円-14000円)であり、徐々にヤレヤレの戻り売りが出始めるものと思われる。また、指数押し上げ効果が殆ど見られないまま、急速に積み上がってしまった裁定買い残の動向も気になるところである。

◇ 080811 前場概況 ◇

日経平均  13394.37円 (前日比+225.96円)

TOPIX    1276.24    (前日比+16.31ポイント)

東証一部出来高     850.87 百万株(概算)

東証一部売買代金   808,413 百万円(概算)

値上がり銘柄数    1065 (62.8%)

値下がり銘柄数     516 (30.4%)

変わらず           109 (6.4%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1351.01 (+1.54%)

中型株     1271.04 (+0.91%)

小型株     1674.60 (+0.77%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 輸送用機器、金属、ゴム、非鉄、精密

値下がり業種上位5社 水産、鉱業、その他金融、卸売、医薬品

*外部環境の好転を背景に大幅続伸。ただ、商いは閑散商状。

東京株式市場の前場は、日経平均株価、TOPIXともに大幅に続伸している。先週末の米国株高、円安・ドル高、原油安といった外部環境の良好さを背景に、寄付きから買い先行の動きとなり、日経平均株価は200円を超える上昇となっている。数日前までは円安に対しても反応が鈍かった主力の輸出関連株も、本日は110円台に突入した円安を素直に好感する動きを見せており、相場全体の牽引役となっている。また、週末下方修正を発表した東京エレクやブリヂストンなども、一旦悪材料出尽くしと受け止められて、株価は確りした動きをみせているなど、本日の地合いの良さを反映している。しかし、ここから上の水準は6月中旬から下旬にかけて信用残を増加させた水準(13500円-14000円)へと近づいていくことから、徐々に戻り売りが出始めるものと思われる。本日は指数の上昇幅が大きい割に出来高は閑散であり、売り物が薄い中での上昇。ここから上の戻り売りをこなしていくには、出来高の増加が必要となってくる。

080811日本株ストラテジー

080811nt  まずは、指数の動き。米国市場の買戻しは「商品買い、ドル売り、株売りポジション」のアンワインド(手仕舞い)の動きであるが、これは6/25のFOMC以降述べた「債券がキャッチボールの中心になっても、年初~3月中旬のように株式が3位になるとは限らない。商品市況の軟化シナリオによって2位をキープし、買戻し圧力によって上昇する可能性が高い」というシナリオに沿った動きである。

 この動きが継続するかどうかであるが、まずファンドのアンワインドは継続を見込む。先週、先々週も述べたようにNYSEの買戻し圧力はまだ存在する。注意すべき点は昨日の日経新聞朝刊に私のコメントとして掲載された12日のSECの19銘柄カラ売り規制が解除されることであるが、これによって再度金融株のカラ売りが急激に拡大するとは考えていない。理由は2つ。前述の買戻し圧力の存在と、先週も述べたように現在は、「12日で一旦カラ売り規制を解除し、このまま需給に手をつけない状態で株式市場が安定することを当局は望んでいる。これに対して、再度カラ売りを浴びせることは可能であるが、今までのように、他の金融機関、ファンドが同調するとは限らない。また、それで株価が下落した場合には、再度SECは需給に手をいれてくる可能性が高い」という懸念である。

 一方で日本株。米国株式が7月で一旦の底をうった動きとなっていることは繰り返し述べたが、日本株の動きとしては、他市場との比較で相対的に弱い横バイのボックス圏での動きを想定する。

 

理由はふたつ。まずは、日本株(現物)に春先のような買い戻し圧力がない(カラ売りが溜まっていない)ということ。二点目は、ここまでのストラテジーで「裁定買い残の増加によって指数が上昇し、信用買い残のやや重い13500円~14000円、非常に重い14000円~のゾーンでヤレヤレ売りを消化することを期待」したのであるが、ここもと事ある度に触れているように裁定買い残が急増しているピッチが早すぎるうえに指数上昇に寄与していないという事実である。公表されている8/6現在の裁定買い残株数は20億6120万株、怒涛の17連勝で弊社試算の裁定買い残金額は丁度3兆円に載せた。株数ベースで見ると5/22の水準(日経平均が丁度14000円の水準)であり、その4日前(5/16、日経平均14200円レベル)につけた戻りのピーク22億3000万株弱まであと1億7000万株と迫っている。先週の金曜日はSQであったため、裁定株数が減少していることが推測されるが、それでも現在のペースでいけば今週にも戻りのピークレベルにまで達する勢いである。

ここで注意して欲しいのは、言いたいことは、これから裁定買い残が減少トレンドを描くということではなく、先週述べたようにどのような増加場面でも1週くらいはポジション調整によって裁定買い残が減少し、日経平均が400円~500円程度下落する場面があるということである。そろそろそのレベルに近づいているという懸念をここで述べたいのである。

このシナリオが示現すると、前述の信用買いのゾーンはやはりこれからも重くなってしまうことが予想される。幸いにも今回の裁定買い残増加は現物として日経平均銘柄で行われていることが顕著であるため、(週次の信用動向で繰り返し述べたように、日経平均銘柄を中心に積み上げた)信用買い超銘柄で救われつつある銘柄も散見される。これらのポジションについては一旦軽くすることをお勧めしたい。先週述べた今週までのコアレンジ12800円~13500円を先物中心の荒い動きで超えたとしても、利喰いもあり、その後14000円台を超えていくような上昇トレンドを今月描くことは難しく、レンジを250円程度上方シフトする程度で今月のコアレンジ予想は充分であろうと判断する。

トピックスを3つ。

・私も参加しているとある(機関投資家)ファンドマネージャー調査で今週の日本株の見方が急に強気一色となっている。そして、これが非常にあてにならない。

・裁定買い残の急増がもたらしたもの=NT倍率の上昇。 NTプレイヤーがここから日経平均を買い、TOPIXを売るとは思えない水準。(グラフ後掲)

・先週木曜日、金曜日の2社の先物動向。

8/7NE、225▲540億円程度の売り、TOPIX▲90億円程度の売り、CS、225▲370億円程度の売り、TOPIX▲330億円程度の売り、合計2社、2先物で▲1300億円以上の売り。

8/8NE、225+740億円程度の買い、TOPIX▲85億円程度の売り、CS、225+500億円程度の買い、TOPIX+250億円程度の買い、合計2社、2先物で+1400億円以上の買い。

方向感のない先物主導の展開は続く。イブニングはNEが相変わらずの主役で荒い値動き。

080811「株価格付け変更」

・トヨタ(7203) 大和が「2」→「3」へ格下げ

・三井情報(2665) 大和が「2」→「3」へ格下げ

・中外製薬(4519) CSが1600円→1700円へ引き上げ

・TDK(6762) CSが8000円→8500円へ引き上げ

・東京ガス(9531) リーマンが「イコールウェイト」→「オーバーウェイト」へ格上げ

・東京電力(9501) リーマンが2400円→2860円へ引き上げ

・中部電力(9502) リーマンが2260円→2660円へ引き上げ

・関西電力(9503) リーマンが2250円→2650円へ引き上げ

・中国電力(9504) リーマンが1890円→2100円へ引き上げ   

・東北電力(9506) リーマンが2180円→2550円へ引き上げ   

・四国電力(9507) リーマンが2140円→2500円へ引き上げ   

・北陸電力(9505) リーマンが2150円→2510円へ引き上げ

・九州電力(9508) リーマンが2280円→2530円へ引き上げ

・北海道電力(9509) リーマンが2140円→2500円へ引き上げ

・THK(6481) リーマンが2270円→2000円へ引き下げ   

・古河電工(5801) GSが500円→590円へ引き上げ   

・国際帝石HD(1605) GSが179万円→173万円 へ引き下げ   

080811 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 2680万/買い 2200万株 差し引き480万株の売り越し。

米系・欧州系ともに売り越し。

お知らせ

08年8月8日の米国市場の概況および商品市況につきましては、8月9日付「080809米国市場コメント」及び「080809商品市況」にて配信しておりますのでご参照ください。

2008年8月 9日 (土)

080809 来週の主な予定

*国内は13日の4-6月期GDP(速報値)、海外は14日の米CPIの発表が注目される

/11(月)

・4―6月期決算=味の素、板硝子、太平洋セメ、三菱マ、荏原、HOYA、凸版、三井住友海上、東京海上HDなど

/12(火)

・6月の鉱工業生産指数(確報)

・7月の企業物価指数

・6月中間決算=トレンド

・4―6月期決算=日揮、電通、IHI、T&Dなど

・(米)6月の貿易収支

・(米)7月の財政収支

・(米)5―7月期決算=アプライド・マテリアルズ

/13(水)

4―6月期の国内総生産(GDP)速報値

・6月の国際収支

・4―6月期決算=マツキヨHDなど

・(米)7月の小売売上高

/14(木)

・6月中間決算=東燃ゼネ

・4―6月期決算=三越伊勢丹、OKI、オリックス、東武など

・(欧)4―6月期のユーロ圏の域内総生産(GDP)

(米)7月の消費者物価指数(CPI)

・(米)5―7月期決算=ウォルマート・ストアーズ、JCペニーなど

/15(金)

・(米)8月の消費者態度指数(ミシガン大学調べ)

・(米)8月のニューヨーク連銀景気指数

・(米)7月の鉱工業生産

080809「米国株大幅に反発―原油相場の急落を受けて、ほぼ全面高の様相」

NYダウ      11734.32(前日比+302.89)

ナスダック      2414.10(前日比+58.37)

昨日の米国株式市場では、NYダウ、ナスダックともに急反発となった。週足ベースではNYダウが+3.6%と3週間ぶりに上昇、ナスダックが+4.5%と4週続伸となった。

昨日は、一言でいうと「株売り・ドル売り/原油買い」ポジションの巻き戻し(手仕舞い)の動きが加速したような相場展開であった。では、株、為替、原油の内、どの相場がきっかけとなって、ポジションの巻き戻しが起こったのであろうか?答えは明らかに為替相場でのドル全面高である。そして、ドル上昇のきっかけを作ったのが、一昨日にトリシェECB理事長がユーロ圏経済の減速リスクに言及したことである(昨日、井上が「080808グリンスパン発言から1週間」の中でコメントしているので参照してください)。ドルは対ユーロで大きく上昇(ほぼ五ヶ月前の水準まで戻す)するなど、主要通貨に対して全面高の様相となったことで、今は売り材料に対して過敏に反応する地合いとなっている原油相場が、ドルとの逆相関からくる動きとなって大きく表れて急落することとなった。この原油相場の急落がもたらす、インフレ圧力の沈静化→FRBが景気に配慮して金利をしばらく低位のままで維持、そして個人消費の持ち直しなど直接的に景気に好影響を与える効果を好感して、最終的に株式市場が急上昇する展開へと発展したといえる。もちろん、一昨日の急落の反動高という側面もある。

実は、昨日についていえば、株式市場固有の材料、例えば金融ネタでみると、弱材料の方がむしろ目立っていた。ファニーメイが大幅な赤字決算と減配を発表し株価が▲9%下落したことに加えて、前日のシティー、メリルに続いてオークション・レート証券の買戻しをUBSが行なうと発表するなど、金融株は指数の急騰に助けられた面も大きかった。一昨日の急落を差し引くとNYダウは水曜日比+80ドル程度であり、ショートが溜まっていた分、買戻し圧力の強さから底堅い動きを見せているものの、本格反騰するにはやはり金融株の落ち着きが必要不可欠となろう。

シカゴ日経平均先物は反発した。米国株の急騰を受けて終日堅調に推移した。この日の高値は13355円、安値は12990円。結局、13300円(前日比+230円、大証終値比+130円)で取引を終えた。(小林)

080809商品市況

     ドル高を反映し、すべての商品相場が急落。

 CBOT(シカゴ穀物市場)の主要3穀物概況は軒並み反落した。ドル高の影響から、ファンド筋の買いポジションの手仕舞いが続き、売りが先行する展開となった。また、農務省が来週発表する予定の穀物需給で推定生産量が上方修正される見通しといった需給面からの売り材料も影響した。各穀物中心限月先物終値は、大豆11月物1ブッシェル=11.805ドル(前日比▲58.50セント)、コーン12月物1ブッシェル=5.1825ドル(前日比▲23.75セント)、小麦9月物1ブッシェル=7.6525ドル(▲57.00セント)。コメも下落している。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物相場は6営業日続落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比▲13.1ドル安の1トロイオンス=864.8ドル取引終了。高値は881.3ドル、安値857.5ドル。ここにきて、ドルとの逆相関の動きを強めていた金相場にとって、昨日のドル急騰はさすがに堪えて、約3ヵ月ぶりの安値に沈むこととなった。銀も6日続落、銅、パラジウム、プラチナといった他の主要貴金属も下落した。ロンドンのアルミは4日ぶりに反落、同市場のニッケルも反落となった。

 NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)で原油先物は急反落。WTI9月物は前日比▲4.82ドル安の1バレル=115.20ドルまで下落、ドル高によって割安感が薄れたことで、ファンドの手仕舞い売りが膨らむ展開となり、金相場同様に、約3ヵ月ぶりの安値に沈んだ。7月の高値から明確に20%以上の下落を示現したことで、完全に弱気相場入りしたと見る向きがあった。高値120.08ドル、安値114.62ドル。

2008年8月 8日 (金)

◇ 080808 引け後概況 ◇

日経平均  13168.41円 (前日比+43.42円)

TOPIX    1259.93    (前日比+1.12ポイント)

東証一部出来高     2285.96 百万株(概算)

東証一部売買代金   2,574,531 百万円(概算)

値上がり銘柄数   763 (44.5%)

値下がり銘柄数   834 (48.7%)

変わらず         112 (6.5%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1330.53 (+0.09%)

中型株     1259.60 (+0.10%)

小型株     1661.82 (+0.06%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 輸送用機器、建設、精密、非鉄、陸運

値下がり業種上位5社 海運、保険、銀行、不動産、倉庫

*SQ通過後、先物主導で買戻しの動きが拡がる。トヨタの上昇も安心感を誘う。

8日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに小反発した。金融株下落を背景に米国株が急反落したことが嫌気されて、朝方は売りが先行する動きとなった。しかし、SQ通過後、実需の売りから一時13000円を割り込む場面があったものの、四半期決算としては初となる減収減益を発表したトヨタが確りした動きとなったことに加えて、インテルの上昇により東京エレクやアドバンテストといった指数寄与度の高い電機の値嵩株の一角も堅調に推移していたことから、徐々に買戻しの動きが拡がり始めた。後場に入ると、先物に断続的な買いが入って日経平均株価は前日比プラスへと転じると、その後は安定的にプラス圏での推移が続くこととなった。ただ、本日の反発はINDEX買いに支えられた側面もあり、13000円を挟んだレンジ内での取引に変化は見られない感じ。

値上がり業種のトップには、トヨタの上昇が大きく寄与して輸送用機器が踊り出たほか、建設も大手ゼネコンに買戻しが入り大きく上昇、一方、値下がり業種はバルチック指数の急落とアナリストの格下げが相次いだことで海運が大きく下落している。(小林)

080808グリンスパン発言から1週間

 前日引け後に決算が発表されたAIGが既に時間外で下げていたこともあり(結果的に前日比▲18%の下落)、寄り付きから米国株は軟調な動きであった。昨日発表された経済指標は1勝2敗。まず8時半に発表された先週の新規失業保険申請件数は事前予想の42.5万件を大きく上回る45.5万件で、トレンドを表す4週移動平均も40万件台に乗ったことから雇用の厳しさが改めて認識された。また、民間の調査会社トムソンの7月の既存店売上高(主要小売大手)は+1.1%増(4ヶ月ぶりの低水準)と市場予想(+1.2%増)を下回った。(ICSC7月チェーンストア売上高は前年同月比+2.6%増)。この数字を戻し減税効果が薄れた結果とネガティブにとってウォルマートなど小売株が下落、ダウは9時半過ぎには前日比▲160ドル近く下落していた。雇用と金融というファームな不安に加えて消費も不冴え状況では致し方ないというところ。

 しかし、この動きに一旦歯止めをかけたのが、昨日の発表で皆がもっとも恐れていた6月の中古住宅販売(仮契約販売指数)。予想の▲1.0%が+5.3%はかなりのサプライズであった。これは昨夏の第一次サブプライムショック後にことの大きさを認識せずに市場が戻っていた昨年10月以来の数字。ゴールドマンはさっそく「中古市場が落ち着きを取り戻しつつある可能性を示している」とのレポート。。。

 もっともこの日の主役はECB理事会後のトリシェ発言。最初の段の展開であればドルが売られてしかるべきところが、そうはならなかったのは強く景気の減速リスクを同氏が述べたため。もともと利上げなどしたくなかった同氏が利上げを前回行ったのは“世界3大アレルギーであるドイツのインフレ”に配慮したもの。そのドイツの景気がここのところ明らかに鈍化していることと原油価格が落ち着いていることから、インフレリスクに少し触れた後は言いたい放題の印象。「減速リスクは具体的となっている」「年半ばのGDP成長率は低下する」「4-6月期、7-9月期は特に弱い」直近年末に向けてユーロのドルに対する弱気な見方が市場で支配的になりつつあるが、全く意に介していないのは無論原油価格への効果があるため。これでドイツがおとなしくしていてくれれば同氏にとってコンフォタブルである。

 結果、債券に与えられた“安全な時間”は更に長くなった印象を受ける。6/26に述べたこの「債券」が資金キャッチボールに加わり、「遂には主役に躍り出た」という考えは当面変更する必要はない。先日述べたドイツ国債の動きを見て頂きたい。もたもたしている印象を受けがちな米国債もきちんと戻り歩調である。先週はGSE2社支援の話もあって国債の増発懸念が広がったが、昨日行われた30年国債の入札で応札倍率は2.40倍と、前回の1.82倍を凌ぐものとなった。よく考えて欲しい。前回は2月。つまり狂乱的に債券が買われていった1-3月期に行われた入札よりも結果が良いのである。度々紹介した中央銀行や機関投資家の応札態度である「顧客の応札」は42.9%と、前回の10.7%を上回っている。ドル安懸念を各国中央銀行が抱きながらもこの数字。このままでいけば、散々言われたドルの底割れ懸念も年内はもう言われないのではないかと思われる。7/29のシカゴ通貨先物の投機筋残高でユーロも円もドルに対して売り超となっている。ユーロは6/17以来、円は6/24以来のこと。ただし、誤解しないで欲しいのはドルがこのまま強くなるということを言っているのではない。直近の強さが続くということではなく、「ドル暴落懸念」が消えるということである。

 大きく下落している商品市況であるが、原油が値ごろ感から再度上昇するとか、また貴金属についても再度上昇に転じる(スイスUBS)という強気なレポートが出されているが、全く琴線に触れない。ここで債券を買わないで商品をロングするグローバルマクロのファンドマネージャーはいないであろう。同じく7/29のCOMEX(ニューヨーク商品取引所)の金先物投機筋の建玉、18万2319枚。ピークから2万枚減少したが、まだ同枚数くらいは減少する余地があると見る。

 

となると、同ストラテジーのファンドやCTAにとって、上がろうと下がろうとあまり関係なく、傾けたポジションを採りたくないというのが「株」に対する見方。そのため、日米ともに方向感が薄れたジェットコースターのような展開が続いている。ボラティリティーも大きい。先週のグリンスパン発言以降、特にその動きは強まっている。FOMCも変更なしであったが、結局この1週間、何も変わっていないのである。指数の動きが、ただ金融株が買い戻された日に上昇し、売られた日に下落しただけのこと。これを日本株においては「金融株」を「決算の悪かった主力株」に置き換えて見ればよい。煽っているのが、米国では「金融株をカラ売りしてきた金融機関」、日本では「裁定取引」と「先物ショートであった証券会社」の違いである。容易にボックスを出ない動きが続く。

◇ 080808 前場概況 ◇

日経平均  13050.96円 (前日比▲74.03円)

TOPIX    1247.85    (前日比▲10.96ポイント)

東証一部出来高     1146.51 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,309,051 百万円(概算)

値上がり銘柄数    490 (29.0%)

値下がり銘柄数   1086 (64.4%)

変わらず          109 (6.4%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1326.82 (▲1.59%)

中型株     1257.83 (▲1.49%)

小型株     1664.39 (▲1.50%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 輸送用機器、水産、食品、建設、陸運

値下がり業種上位5社 海運、保険、その他金融、不動産、銀行

*先物主導で売りが先行し反落

東京株式市場の前場は、日経平均株価、TOPIXともに続落している。金融株下落を背景に昨日の米国株が急反落したことが嫌気されて、売りが先行する動きとなった。ミニSQに伴う売買は売り買いほぼ均衡して大きな波乱要因とはならなかったが、実需の売りが入って一時日経平均株価は13000円を割り込む場面があった。昨日、4-6月期決算で四半期決算としては初となる減収減益を発表したトヨタの動向が注目されたが、寄付きから確りした動きとなり、市場の安心感を誘う格好となった。また、インテルの上昇により東京エレクやアドバンテストといった指数寄与度の高い電機の値嵩株の一角も堅調に推移していたことから、一段と売り叩くような動きには発展せず、徐々に買戻しが入り始めた。ただ、寄り前の外資系証券経由の売買注文が1000万株を超える売り越しとなり上値を抑える要因となりそう。(小林)

080808バスケット観測

「先物」

買い: 日経平均 2,500枚 前場執行

売り: TOPIX  2,000枚 前場執行

「現物」

*欧州勢3日ぶりに売りに転じる。

売り:550億円

欧州系 2主体で400億円

200億 40銘柄程度(金融、不動産など)

200億 40銘柄程度(金融、不動産、自動車など)

米系 150億円(30銘柄コア銘柄中心?)

買い:今のところ、観測されていない

(市場の噂を集計したものであり、正確さを保証するものではありません)

080808 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 3540万/買い 2410万株 差し引き1130万株の大幅売り越し。

金額ベースでも140億円程度の売り越しとなっている模様。

080808「株価格付け変更」

松田産業(7456) GSが2600円から3000円へ引き上げ

ヤマダ電機(9831) GSが8500円から9000円へ引き上げ

コニカミノルタ(4902) モルガンが「オーバーW」から「イコールW」へ格下げ

三井造船(7003) GSが「買い」から「中立」へ格下げ

オムロン(6645) UBSが2000円から1700円へ引き下げ

クボタ(6326) 大和が「3」から「2」へ格上げ

アドテスト(6857) 三菱UFJが「4」から「2」へ格上げ

三越伊勢丹(3099) CSが新規「アンダーP」

ダイキン(6367) 大和が「2」から「3」へ格下げ

アルプス(6770) 日興シティが「2H」から「3H」へ格下げ

三井造船(7003) 日興シティが「1H」から「2H」へ格下げ

三井造船(7003) ドイツが「ホールド」から「セル」へ格下げ

DIC(4631) ドイツが「バイ」から「ホールド」へ格下げ

博報堂(2433) JPMが「オーバーW」から「ニュートラル」へ格下げ

エルピーダ(6665) メリルが「中立」から「買い」へ格上げ

日本郵船(9101) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

商船三井(9104) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

川崎汽船(9107) UBSが「バイ」から「ニュートラル」へ格下げ

SANKYO(6417) みずほが「2」から「3」へ格下げ

080808「米国株急反落―AIGの決算を受けて、金融株安が重石に」

NYダウ      11431.43(前日比▲224.64)

ナスダック      2355.73(前日比▲22.64)

昨日の米国株式市場では、NYダウ、ナスダックともに急反落となった。

昨日は、AIGの失望決算、小売売上高の低迷、新規失業保険申請件数の増加など、投資家の株への投資意欲を減退させる材料が相次いだことで、寄付きから売り先行の展開となった。

まずは、一昨日の引け後に発表された保険大手AIGの決算であるが、最終損益が▲53.6億ドルの赤字となり(3・四半期連続の赤字)、過去1年間に計上したサブプライム関連の損失合計440億ドルは、シティーの580億ドルに次いで米金融機関では第2位となった。本業である保険事業も不振とあって、昨日の時間外取引で株価は既に軟調に推移していたが、昨日も寄付きから再度売りを浴びせられる格好となり、結局株価は18%急落した。また、サブプライム関連の損失合計第1位のシティーもオークション・レート証券なるものでの販売行為が、詐欺罪にあたる可能性があるとして、全額販売価格での買戻しに応じることとなり、こちらも株価は大きく下落した。こうなると他の主要な金融株も連れ安状態となり、金融株の下落が市場のムードを暗くした。

7月の小売各社既存店売上高は、軒並み市場予想を下回る結果となった。7月に入って減税効果が薄れ始め、8月には完全にその効果が剥落するとあって(8月の売り上げ見通しを下方修正)ウォルマートをはじめ、ターゲットなど主要小売株は大きく下落することとなった。GDPの約7割を占める個人消費が不振とあっては、なかなか投資家も株には強気になれないところ。

そして、新規失業保険申請件数が6年ぶりの高水準に達したこともネガティブに働いた。先週発表された雇用統計は市場予想より良かったとはいえ、失業率が6%へ向けて上昇中であるなど、景気に対して雇用は遅行性があることを考慮すると、やはり今後も雇用関連指標の悪化が見込まれることから、株式市場の懸念材料の一つとして取り沙汰されるであろう。

嫌な材料が山積する中で、ちょっとだけ明るいニュースがあった。半導体大手インテルの第3四半期売上げガイダンスは達成可能であると一部のアナリストが報じたことで同社株は上昇、これに伴い半導体株指数(SOX)が上昇した。マイクロソフトも続伸し、ハイテク中心のナスダックは一時プラスとなる場面があった。

シカゴ日経平均先物は反落した。米国株の下落を受けて終日軟調に推移した。この日の高値は13320円、安値は13025円。結局、13070円(前日比▲260円、大証終値比▲60円)で取引を終えた。(小林)

080808商品市況

     小麦大きく上昇。原油の上昇はスポットネタによるもの。

金はドルとの逆相関を更に印象づける動き

 CBOT(シカゴ穀物市場)の主要3穀物概況は軒並み反発した。手掛かりは原油相場が上昇したことと米農務省発表の週間輸出額が事前の予想を上回ったこととされているが、自律反発の域を出ない戻り場面と見る。最も上昇が大きかったのは小麦。昨日も書いたが、それまでの“祭り”が小さかったのはコーンや大豆との裁定ポジション(小麦売り、他買い)によるもの。根っこに依然として以前からの裁定取引の残高があるため、このように買い戻し圧力が大きく出る場面がある。ここもと下落率が他の穀物に比べて小さかったのも同じ理由(数字は昨日のコメント参照)。各穀物中心限月先物終値は、大豆11月物1ブッシェル=12.39ドル(前日比+17.00セント)、コーン12月1ブッシェル=5.4200ドル(前日比+14.25セント)、小麦9月物1ブッシェル=8.2225ドル(+56.50セント)。コメも上げている。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物相場は5営業日続落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比▲5.1ドル安の1トロイオンス=877.9ドル取引終了。高値は892.6ドル、安値874.8ドル、値幅17.8ドル。他の商品市況動向からして上昇してもおかしくなかったものの続落となったのは、しつこくて恐縮であるが為替(ドル)との逆相関の高さゆえ。トリシェ発言の余波。銀は5日続落したが、4日ぶりに一昨日反発した銅、パラジウムも下落、2日続伸していたプラチナも下げた。ロンドンのアルミは3日続伸、一昨日7日ぶりに反発した同市場のニッケルは大きく続伸した。

 NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)で原油先物は4日ぶりに反発。WTI9月物は前日比+1.44ドルル高の1バレル=120.02ドルと終値で120ドルを奪回して引けた。英国BP社などが出資しているトルコのパイプライン(地中海~アゼルバイジャン)で爆発が起き、最長で2週間使えなくなるとの見通しから買われたが、日中売られる場面もあった。ここのところ地政学ネタやスポットな需給逼迫ネタにも反応が一時的であることから、昨日も大きく買い上がる動きはなかった。高値121.78ドル、安値117.91ドル。

2008年8月 7日 (木)

◇ 080807 引け後概況 ◇

日経平均  13124.99円 (前日比▲129.90円)

TOPIX    1258.81    (前日比▲18.46ポイント)

東証一部出来高     2029.20 百万株(概算)

東証一部売買代金   2,212,356 百万円(概算)

値上がり銘柄数    289 (16.8%)

値下がり銘柄数   1356 (79.0%)

変わらず          69 (4.0%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1329.35 (▲1.41%)

中型株     1258.35 (▲1.45%)

小型株     1660.77 (▲1.71%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 鉱業、精密、石油、医薬品

値下がり業種上位5社 銀行、倉庫、保険、水産、パルプ

先物主導で売りが先行し反落、SQ控えて見送り商状

7日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに反落した。米国株高やドル高・円安など外部要因からの強材料はあったものの、昨日急騰した反動から利益確定の売りが先行する動きとなった。特に、先物市場に断続的な売りが入ったことで、日経平均株価は一時200円以上下落し、心理的節目である13000円に急接近する場面があった。その後も安値圏での推移が続き、引けにかけてはショートカバーが入って、何とか25日移動平均線近辺まで戻すこととなったが、売り圧力の強さといったらいいのか、あるいは買い意欲の乏しさといったらいいのか、明日にSQが控えているという点を割り引いたとしても、早々に投資家が相場の先行きに対して慎重な見通し・姿勢を崩すつもりはないと感じさせる相場展開であった。(小林)

080807裁定買い残コメント

 裁定買い残の増加が止まらない。繰り返しで恐縮であるが、7/11に株数15億610万株で底を打ち、現在発表されている8/4まで15日連続で増加し、金額も2兆1600億円割れから2兆7300億円程度(弊社試算)にまで増加している。指数動向に関わらず、ここまで一途に増加することは非常に珍しい。

 今年の春先の裁定買い残の底は3/7の週の金額ベースで2兆732億円であったが、①ここから4週間で2兆8000億円程度にまで増加し、②更に4週間で3兆2500億円にまで増加している。ここでなぜ一度刻んでいるかというと日経平均(以下、指数)の推移を述べるためであるが、①の期間で指数は12782円→13293円と500円程度上昇し、②の期間でも13293→14049円と650円程度上昇している。

 しかし、今回については7/11の指数13039円が8/4時点で12933円と逆に100円下落している。一昨日、昨日の相場を考えても裁定買い残が減少したとは思えないことから、現在の指数レベル(13050円(12:45現在))を考えると今回の裁定買いが指数の上昇に寄与していない状況が分かる。これは、日本株のカラ売りが溜まっていなかったことの裏返し(7/17、18と米国市場の買い戻し上昇についていけなかったことからも分かるが)でもある。カラ売りによって指数も下げ、その後カラ売りの買戻しと裁定買い残が増加する際には指数は大きく上昇する傾向にあるが、今回は違うということである。

 こうなると心配なのはこの買い残が解消される時である。裁定の季節動向としては、例年8月~10月というのは実は増加することが多い。それでも、この現在の連日増加が継続することは考えられない。一度ポジションを軽くする動きというのは必ず見られる。過去1年間に裁定買い残が増加する途中で1週間だけ解消売りによって残高が減少した際の指数の動きを検証してみる。

 07年9/7の週、裁定残1400億円減少、指数▲447円下落。07年12/14の週、裁定残4700億円減少、指数▲442円下落、08年5/9の週、裁定残3000億円減少、指数▲394円下落となっている。やはり指数は下落する。今回、指数13500円から上の信用買いが重いゾーンを抜ける前にこの解消週が示現した場合は、ますますこの水準が重く意識されることとなる。

◇ 080807 前場概況 ◇

日経平均  13093.89円 (前日比▲161.00円)

TOPIX    1257.38    (前日比▲19.89ポイント)

東証一部出来高     931.31 百万株(概算)

東証一部売買代金   989,951 百万円(概算)

値上がり銘柄数    334 (19.5%)

値下がり銘柄数   1272 (74.5%)

変わらず           99 (5.8%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1326.82 (▲1.59%)

中型株     1257.83 (▲1.49%)

小型株     1664.39 (▲1.50%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 鉱業、その他製品、卸売、精密

値下がり業種上位5社 銀行、不動産、情報通信、その他金融、保険

*先物主導で売りが先行し反落

東京株式市場の前場は、日経平均株価、TOPIXともに反落している。米国株高やドル高・円安など外部要因の強材料はあったものの、昨日急騰した反動から利益確定の売りが先行する動きとなった。先物市場での断続的な売りをきっかけに(寄り付き前の先物大口注文では、前場執行の売りが観測された:080807「バスケット観測」)、日経平均株価は一時200円近く下落し、25日移動平均線を割り込んで13000円に急接近する場面があった。109円台に突入した円安に対して、電機、自動車といった輸出関連株の反応は総じて鈍かった印象を受ける。寄り前発表された機械受注は前月比▲2.6%と事前の予想より落ち込み幅が小さかったこともあり、機械株の一角には買戻しが入って上昇する銘柄があった。

値下がり業種の上位には、銀行、不動産、その他金融といった直近マーケットが下落する際にお馴染みの常連業種が顔を並べた。

後場は明日のSQを睨んで思惑が働きそうだが、前場執行限定の先物売りが無くなることで、買戻しが入ってくるかどうか注視したい。(小林)

080807バスケット観測

「先物」

買い: 今のところ見られない

売り: 日経平均 3,000枚 前場執行(昨日と同じ筋?)

売り: TOPIX 2,500枚 前場執行

「現物」

*やや売りバスケットが優勢。

売り:370億円

  国内系 1主体で120億円

120億 30銘柄程度(主力銘柄中心)

欧州系 2主体で250億円

150億 40銘柄程度(銀行、証券、ノンバンク、不動産など)

100億 TOPIX型か?(銘柄が分散されている)

買い:200億円

欧州系 1主体で200億円

   200億 40銘柄程度(自動車、精密、造船、機械、鉄鋼など)

今のところ、アジア系のバスケットは観測されていない

(市場の噂を集計したものであり、正確さを保証するものではありません)

080807「株価格付け変更」

エプソン(6724) JPMが「アンダーW」から「ニュートラル」へ格下げ

三井造船(7003) GSが「強い買い」から「買い」へ格下げ

東レ(3402) GSが500円から460円へ引き下げ

トヨタ紡織(3116) JPMが2700円から1900円へ引き下げ

アサヒ(2502) 大和が「1」から「2」へ格下げ

キリン(2503) 大和が「2」から「3」へ格下げ

東京ガス(9531) 三菱UFJが「3」から「2」へ格上げ

ステラケミ(4109) 三菱UFJが「3」から「2」へ格上げ

スミダコーポ(6817) みずほが「2」から「3」へ格下げ

CSK(9737) 三菱UFJが「1」から「2」へ格下げ

国際帝石(1605) 日興シティが「2H」から「1H」へ格上げ

ダイキン(6367) CSが「アウトP」から「アンダーP」へ格下げ

オリンパス(7733) CSが4000円から4100円へ引き上げ

東レ(3402) UBSが「ニュートラル」から「セル」へ格下げ

SUMCO(3436) マッコーリーが「アウトP」から「ニュートラル」へ格下げ

東レ(3402) リーマンが610円から500円へ引き下げ

新生銀行(8303) リーマンが260円から250円へ引き下げ

りそな(8308) リーマンが13万円から11万円へ引き下げ

080807 寄り前外資系動向

13社ベース

売り 2930万/買い 2650万株 差し引き280万株の売り越し。

金額ベースでは110億円程度の買い越しとなっている模様。

米系は売り越し、欧州系は買い越し。

080807商品市況

*穀物下げ止まらず。金、原油も小幅続落。

 CBOT(シカゴ穀物市場)の主要3穀物概況は、大豆とコーンは5日続落、一昨日反発した小麦も下げた。コーンは5連騰後5日続落であるが、期間トータルでは▲19.6%の大きな下げとなっている。昨日、『市場には「商品ファンドの解約売りは峠を越えた」という向きもいるが、これについて私は懐疑的に考えている。』と書いたが、昨日は一転して「大きなファンドの手仕舞いが出ている」との噂が市場を駆け巡った。上記期間での大豆の下落率▲11.7%、小麦▲2.2%、以前も書いたが、やはり“祭りが大きかったほど後片付けは大変”だ。各穀物中心限月先物終値は、大豆11月物1ブッシェル=12.22ドル(前日比▲47.00セント)、コーン12月1ブッシェル=5.2775ドル(前日比▲17.25セント)、小麦9月物1ブッシェル=7.6575ドル(▲14.25セント)。尚、コメも下げている。

 COMEX(ニューヨーク商品取引所)で金先物相場は4日続落。4日間での下げ幅は▲39.7ドルとなった。中心限月の12月物は前日比▲3.1ドル安の1トロイオンス=883.0ドル。高値は894.6ドル、安値880.5ドル、値幅14.1ドル。この値幅が小さく見えてしまうほど、今まで値幅の大きな展開が続いた。この3週間、為替市場でドルが強含む場面で売りが加速することを度々述べてきたが、昨夜も同じ状況で、一時6月下旬レベルにまで下落する場面もあった。それでも、他の商品に比べればカレンダーでは手前にある方。銀は4日続落したが、銅、パラジウムは4日ぶりに反発、プラチナは2日続伸となった。ロンドンのアルミも続伸、昨日6日続落の数字を書いた同市場のニッケルも7日ぶりに反発した。

 NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)で原油先物は小幅に下げ3日続落となった。WTI9月物は前日比▲0.59ドル安の1バレル=118.58ドル。高値120.49ドル、安値117.11ドル。週間在庫統計で原油在庫が市場予想以上に増加したため売りが広がったが、「先週のガソリン在庫減発表のときに買われた記憶があり、寄り前から売り叩こうという動きはなかった」とのこと。

080807「米国株続伸―金融株安をハイテク株高が下支え、原油相場続落も好感される」

NYダウ      11656.07(前日比+40.30)

ナスダック      2378.37(前日比+28.54)

昨日の米国株式市場では、NYダウ、ナスダックともに続伸した。

寄り付きは失望的な決算発表を受けて、売りが先行する展開となった。注目されたフレディマックの4-6月期決算は、最終損益が▲8.2億ドルの赤字となり(4・四半期連続の赤字)、合わせて減配も発表した。この数字は事前のアナリスト予想の3倍近い赤字幅であったことから株価は急落、同業のファニーメイはもちろんのこと、他の金融株にも売りが波及して、NYダウは一時100ドル近い下落に見舞われることとなった。

こうして午前中の株式市場は、金融株の下落から軟調な展開が続いていたが、昼以降の反発のきっかけを作ったのが、原油相場の下落だった。朝方は上昇していた原油相場であったが、週間石油在庫統計で原油在庫が増加したことから売りが優勢となり、一時117ドル台前半まで下落する場面があった。これを受けて、株式市場は急速に切り返し始めることとなった。

加えて、朝方はフレディマックの決算に目を奪われる格好となってしまったが、前夕に好決算を発表していたシスコ・システムズは、寄付きから堅調な動きを継続しており、ハイテク株全般を牽引する格好となった。また、アナリストによる最大200億ドルの自社株買い実施予測が発表されたマイクロソフトも株価が上昇し、ハイテク株の上昇に一役買った。昨日は金融株下落による指数の下押し圧力を、ハイテク株が必死に上へと押し返す構図が鮮明な展開であった。

最後に、金融保証会社(モノライン)大手のアムバックが、金融株全般が軟調な中で異彩高となっている。4-6月期決算において新しい会計基準を適用したことで、従来に比べて52億ドル程度多く利益が出るかたちとなり、1株当たり利益が+2.80ドルの黒字となったことが理由(ちなみに新基準を適用しないベースでは1株当たり▲1.53ドルの赤字)。同社株は24%の急騰、同業もMBIAも連れ高している。

シカゴ日経平均先物は続伸した。寄り付きは米国株の下落を受けてもたつく場面があったが、その後は米国株の戻りとともに上昇した。この日の高値は13335円、安値は13180円。結局、高値圏に近い13330円(前日比+155円、大証終値比+100円)で取引を終えた。(小林)

2008年8月 6日 (水)

◇ 080806 引け後概況 ◇

日経平均  13254.89円 (前日比+340.23円)

TOPIX    1277.27    (前日比+29.56ポイント)

東証一部出来高     2274.38 百万株(概算)

東証一部売買代金   2,447,846 百万円(概算)

値上がり銘柄数   1472 (85.7%)

値下がり銘柄数   201 (11.7%)

変わらず         44 (2.5%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1348.31 (+2.20%)

中型株     1276.89 (+2.54%)

小型株     1689.74 (+3.11%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 ゴム、ガラス、証券、建設、機械

値下がり業種上位5社 ガス、陸運、医薬品

*米国株高を受けて4日ぶりに大幅反発、ほぼ全面高の様相となる。

6日の東京株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに大幅に反発した。昨日の米国株が原油安と早期の利上げ観測後退から急伸したことを好感して、寄付きから買い先行の動きとなり、日経平均株価は早々に13000円台を回復すると、その後も高値圏での取引が続いた。単日ベースでの300円以上の上昇は7月22日以来のこととなるが、前回も下値不安を抱えている中で、先物主導の上昇によって13000円への台替りを一気に見せた場面であった。

買いの主体が買戻し中心で、実需の買いが積極的に入っているような雰囲気はなかったことから、買い一巡後も25日移動平均線を上回る水準を維持できるか懸念されたところだったが、本日はさしてダレるような場面もなく、終日堅調に推移した(寄り付き前のバスケット観測が久しぶりに買い優勢となったことも下支え要因となった)。

値上がり上位には、証券、建設、鉄鋼など直近下落の目立った業種が顔を出し、リターン・リバーサル色の強い相場展開となっている。また、短期リバウンド狙いから、高ベータ・高ボラティリティー銘柄を買う動きが見られたことから、本日は「株価変動性」のファクターリターンが急激に上昇している。(小林)

080806日本株(先物)コメント

 また先物レポートとなってしまい恐縮であるが、昨日のニューエッジ(以下NE)はザラ場(立会外含む)で225先物(ラージ換算)933枚の買い、TOPIX先物で595枚の買い(合計195億円の買い越し)。“夜な夜な主役の舞台”となるイブニングで225先物(ラージ換算)1175枚の買い(152億円の買い越し)と大きさが目立った。先ほど書いたように欧州市場がソシエテジェネラル決算を好感して上昇したことと符合。クレディ・スイス(以下CS)はザラ場で225先物(ラージ換算)1871の買い(金額243億円の買い越し。しかし既報のとおり一昨日は、ほぼ同枚数の売りがあった。TOPIX先物は172枚の売り(金額21億円)。イブニングで225先物(ラージ換算)909枚の売り(金額118億円)。(全て弊社推計と市場で言われている数字であり、無論正確さを保証するものではない。)

 先物レポートとなってしまう理由は昨日書いたとおりであるが、今週はオプションSQであるが、13000コールにNEの3500枚超の買い、ドレスナーの2500枚超の買い、UBSの1400枚超の買いがある見込み(弊社推計と市場の話はこの枚数でほぼ一致しているが、無論正確さを保証するものではない)、13000プットにドイツの4400枚超の買い、大和SMBCの2000枚超の買い、UBSの1600枚超の買いがある見込み(同)。4月と同じくSQまでは特にデリバティブ主導の動きが相場を支配する展開が続きそう。

昨日の答え。「外国人のTOPIX先物の売買動向」

以前にも述べたかと思うが、昨年の上海ショックまで、外国人の現物と先物の動向が同方向であることが多かったものの、同ショック以降、現物は買ってもTOPIX先物は売るという動向が年末まで続いた。そのため、外国人が買い越したと言ってもTOPIX先物が売り越しとなっている期間はあまり大きな指数の上昇は見られなかったのであるが、今年に入り現物、TOPIX先物が同じ方向になる傾向に戻っており、それが、指数に大きな方向性を持たせている。表の最終7/22-25はそれが顕著に出た週であったということである。現在のTOPIX先物の建玉上位証券会社を見ても、ドイツ、CS、GS、UBS、NE、パリバなど外資系がずらりと並ぶ。080806topix

◇ 080806 前場概況 ◇

日経平均  13201.90円 (前日比+287.24円)

TOPIX    1269.93    (前日比+22.22ポイント)

東証一部出来高     973.78 百万株(概算)

東証一部売買代金   1,057.897 百万円(概算)

値上がり銘柄数    1392 (81.1%)

値下がり銘柄数     229 (13.3%)

変わらず           94 (5.4%)

「東証規模別株価指数」

大型株     1340.28 (+1.59%)

中型株    1270.64 (+2.04%)

小型株     1677.53 (+2.36%)

「業種別騰落率ランキング」

値上がり業種上位5社 ゴム、証券、ガラス、電機、鉄鋼

値下がり業種上位5社 陸運、銀行

*米国株高を反映して、4日ぶりに大幅反発

東京株式市場の前場は、日経平均株価、TOPIXともに急反発している。昨日の米国株が原油安と早期の利上げ観測後退から急伸したことを好感して、寄付きから買い先行の動きとなり、日経平均株価は早々に13000円台を回復、その後も高値圏での取引が続いている。寄り付き前のバスケット観測が久しぶりに買い優勢となったことも安心感を誘っている。しかし、買いの主体は買戻しが中心であるものと思われ、実需の買いが積極的に入っているような雰囲気はなく、買い一巡後も25日移動平均線(前引け段階で13135円)を上回る水準を維持できるかがポイント。

昨日、4-6月期決算において純利益が前年同期比▲66%となったことを発表した三菱UFJフィナンシャルが逆行安となり、他のメガバンクも全般に冴えない動き。値上がり上位には、鉄鋼など直近下落の目立った業種が顔を出し(家電向け鋼材の値上げという材料もあった)、リターン・リバーサル色の強い相場展開となっている。また、短期リバウンド狙いから、高ボラティリティー銘柄を買う動きも見られた。(小林)

080806 FOMC声明文反応の違い

 まずは、マーケットメモを素に小林が起こしている今朝の米国株概況をお読み頂きたいが、ソシエテ・ジェネラルの決算が発表されたのは昨日の日本時間の午後2時過ぎであった。純利益が前年同期比で6割を超える減益となったことから、欧州市場での反応が非常に注目されたのであったが、その欧州株が総じて堅調で特に金融株の上昇(買戻し)が目立ったため、FOMC前にあのような上昇トレンドを米国株は描くこととなった。

 思い出して欲しいのは前回FOMC(6/25)のこと。翌日のストラテジーで声明発表からの1時間で、私が強く感じたことを述べた。その後も度々引用したこの時の文章の一部を再掲させて頂く。

【 しかし、昨日の声明、及びその後の1時間足らずの相場が二つの大きなインプリケーションを与えた。重要なことを述べる。一つは「債券」に“安全な時間”が与えられたということ(この“安全な時間”とは買って安心な時間という意味であるが、勝手に私が作った言葉なので、あまりよそでは使わないほうがいいです)である。先週末と昨日、金利先物がどのレベルまで利上げを織り込んでいるかを述べたが、現在、50%程度まで再上昇している次回(8月)の利上げ織り込み数値はこれから徐々に下落していくものと考える。~中略~「商品」「株式」間のキャッチボールに完全に「債券」が加わる、しかも一つ目の理由によってかなり中心的な受け手となる可能性さえあるということである。4月の終わりに「株式」と「原油」の逆相関が急激に高まりつつあることを述べたが、その後の経過はご覧のとおりである。~中略~今回、株式上昇のリスクシナリオとして「債券」に再度資金が向かうことを述べてきたので、この部分についてもコメントを加えなくてはならない。一時的に先物主導で連動性が高まるものと思われるが、「株式現物」のポーションを落として「債券」に振り向ける動きは限定的であると考えている。資金の中心も新たな円キャリートレードであろう。1-3月とはこの点が大きく違う。一時的な連動性の高まりの後、ミニクラッシュを経て株式が買い戻されるまでの期間限定の動きである。また、原油相場が下落基調となれば、「債券」とともに「株式」も玉の受け手となる可能性もある。この点もこれまでと違うところである。~中略~時間軸を考える。イメージは米国株式が7月初旬~中旬には底入れ、8月利上げなし、米国マクロ指標での住宅を除く底入れ感が出る、利上げは早くて9月。今回の声明文によってFRBは充分に市場との対話時間を持つことを示したと思われる。 (その後利上げについては年内なしと述べた) 

そして、昨夜も前回と同じく金利政策の変更なしとなったが、反応は大きく違うものとなった。FOMCのコメントについて前回と今回のニュアンスの違いは、それぞれの時点で市場へ配慮を行った結果であると考えている。

まずは前回(6/25)であるが、異例であった一連の“ドル防衛発言”を行い、「利上げ→ドル高→原油高封じ込み」という事前のシナリオがFOMC前2週間の経済指標の悪化によって利上げを見送らざるを得なくなったことを受けて、「インフレ圧力の存在(利上げの可能性残し)、景気悪化懸念は後退(利上げできなかった代わりに、利下げの可能性を否定)」と手詰まりとなったFRBが精一杯のリップサービスを行ったのであるが、今回は商品市場が壊れてくれたのでインフレ亢進リスクは薄れているものの(ここもとの物価指数について私がコメントを入れないのは商品市場が動揺を示す前、6月の数字であるから)、「ドル高政策の為にも利上げの可能性を捨てるコメントはできない」ので、その代わりに、株式市場、景気悪化懸念に配慮して「利下げの可能性も捨てていないコメントを入れる必要があった」のである。それが、「景気下振れリスクは幾分縮小した」という文言削除につながったと私は考えている。市場との対話時間を持つ姿勢をきちんとFRBは守っている。

これからの米国市場の動向について考察するうえで考えなくてはならないのが、この景気下振れリスクと株式需給であることは言うまでもない。

米国の企業決算であるが、私は1-3月期に続いて4-6月期も金融、住宅、自動車を除けば、事前の懸念よりは良い印象を受ける。7-9月期は減税効果の剥落による落ち込みが予想されているが、これから先のテーマはこの剥落と商品バブルの剥落との綱引きである。無論、政府部門支出が与えるGDP数値の落ち込みと後者が指標に与える好影響ではスピードが違うためV字の回復は望むことはできないが、金融、住宅を除いたミクロ指標の底割れは想定していない。しかし、マクロ指標としては雇用と住宅が市場の材料として注視されがちで、マクロとミクロの市場が感じる誤謬はまだ続くであろう。

そして株式市場であるが、月曜日にまだ金融株の買い戻し圧力が大きく存在することを述べたが、気になるのがSECの19銘柄のカラ売り規制がいずれ期日を迎えるということと、この延長が認められた際に銘柄数の拡大が見送られたということである。FRBは市場との対話時間を持つ姿勢を守っていると書いたが、3月、7月にFRB、SECが時間を待たずに対応策をまとめたことに対して私は評価を与えているものの、残念なことにそれらは全て「株式市場が大きく下落し、市場が催促するのを待って」まとめられたモノである。このようなところにも対話時間を持ってしまっている。SECコックス議長がここで述べた私案と同じくカラ売り規制銘柄数の拡大を示唆したものの、それが決定されなかったのはヘッジファンド業界の猛反対であった。そういえばポールソン財務長官はヘッジファンド向けのプライムブローカーとして1位、2位を争う証券会社の会長兼CEO出身である。

FRB、財務省、SECの期待していることは、これ以上需給に手を加えない状態で市場が買い戻しによって下値不安が薄れていくことであるのは確かである。しかし、19銘柄の期日が終わり9月の証券会社決算に向けて再度信用不安の広がりが起きて株価が下落した場合は再度需給に対して刀を抜く施策を打つものと考える。つまり、期待する展開となる場合はもちろんのこと、そうでない場合も株式市場の底割れはないと考えている。それほどカラ売り残は多い。

まとめると、米国株式市場はことある度に雇用と住宅関連材料で景気悪化懸念がスポットを浴びて下落するものの、買戻しの存在によって反発するボックス内の動きがまだ、続きそうである。しかし、月曜日の繰り返しになるが、米国市場においてサプライズな材料としてはネガティブ要因よりはポジティブ要因の方が起きる可能性が高いと考えている。昨日の急騰は、もしそのような材料が出た場合の反応を示唆しているものと思われる。(サプライズ材料の参照は「080804日本株ストラテジー2」)