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2008年8月22日 (金)

080822「すごろく」と先物利用の勧め

 まずは、裁定取引について。18日(日経平均が先物主導で上昇し、指数が+146円であった今週月曜日)の先物コメントを入れた際に「裁定買いが入った模様」と述べたが、(毎日裁定を追っている人は既にお分かりのことで恐縮だが)やはり4500万株あまり裁定買い残が増加した。これは17連勝後の減少傾向のなかとても大きな数字に映るが、翌日19日(先物主導で指数▲300円の下落)には一転して4200万株の解消売りが出されている。この両日が如何に先物の荒い動きに振り回され、結果的に裁定の機会を与えたかが分かるが、この裁定の動きは、基本的にモルガン、ドイツ、野村、三菱UFJの4社の先物動向と一致する。この両日を見ても225先物の傾きが同じである。ここに、両日ともCSが裁定を売りに傾けたり、みずほが動いたりとか、また、これらの現物の相手方が225の立会い外で行われたり、TOPIXや一部OPで行われたりということもあるが、それらまでは追っていられないのが個人投資家の実情であると思う。これらは全てノイズ(システム運用などでファクターの動きで説明できない部分の総称を指して言うものであって、雑音という意味ではない)だと考え、この4社の225ラージのザラ場の数字を見ていれば基本的にその履歴は追える。

 さて、「すごろく」であるが、昨日書いたように個人投資家や機関投資家のリスクをとる部分のお金は、結局「すごろく」なのだと思う。振り出しは日本株であったかもしれない。ITバブルや2005年の小型株相場を経て流出した資金は、その後、「中国」「インド」「ベトナム」「トルコ」とどんどん駒を進めていき、「南アフリカ」にまで行ってしまった。すごろくは道が分かれている。途中で「REIT」や「商品」に駒を進めた向きもあったであろう。そのすごろくでとても太い道筋を作った商品がある。「FX証拠金取引」である。

 1ヶ月ほど前のことであるが、マネーパートナーズ社社長の奥山泰全氏とNPO法人日本デイトレーダー協会理事長の砂田洋平氏と久しぶりに一献傾ける機会があった。機知に富んだ両氏の話はとてもおもしろかったが、奥山氏の話からFX証拠金取引の浸透具合のスピードに大きく衝撃を受けた。奥山氏はご存知の方もいらっしゃると思うが、かつてトレーダーズ証券を株先の業者として育て上げた人と言っても過言ではない。それでは、もう一度、株先をやる気はありますか、との私の問いに同氏の答えはあまり前向きなものではなかった。逆に「なぜ、ここまでFX取引が浸透し、拡大していると思いますか?」との問いに私が答えたのはふたつ。「日本の金利が低いから。為替は指数で、且つ、金利がつく指数だから」というものであった。砂田氏が別れ際に言った「日本(株)には、もうリアルマネーが来ないのでしょうかね?」という言葉が印象的であった。

 投資のスタイルは自由である。長期投資で現物だけを手掛ける手法を否定はしない。しかし、金利が低く、結果株式に対する期待収益率も低い日本株運用において、先物とオプションを使わない安定的な運用を私は考えられない。指数(先物)の利用については勧めてからもう7~8年の月日が過ぎる。先物における個人のシェアが拡大しつつあり、また、ミニTOPIXの創設によってTOPIX先物でも少し動意が見られるなど確実に先物が個人の投資スタイルのなかに根付きつつあることを感じるが、いつか個人投資家のシェアが韓国の指数先物のように大きくなって欲しいと願っている。この「先物の利用(活用)」については、やはり3週間ほど前に、カブドットコム証券の臼田琢美常務と同社の多くの著書で知られる藤本誠之氏とミーティングを持った際に両氏も同じ意見であった。

 「先物やOPは投機色が強くて、ちょっと気が引ける」という人は多いが、私は先物もOPも使わずに現物株だけで勝負するということに、とても恐怖を感じる。現物を保有しているのに先物をヘッジで用いない方がよほど投機色の強い運用である。無論、前に記した商品は全て投機である。子供が海外に留学しているのでその送金ヘッジのためというような理由が無い限り、FXも投機である。「投機」というと皆、大きな投機資金のことを思い浮かべてしまうが、小さな資金でも実需が伴わない限り“投機は投機”である。「運用は全て投機だ」で片付けてしまえば楽であるが、日本株の個人が保有している残高、信用買い残を考えると、先物の利用状況の小ささは異常である。このことが結局、株式運用を投機色の強いものにしてしまったのではないか、塩漬けの株を作ってしまったのではないかという疑問が湧く。

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