2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« ◇ 080820 前場概況 ◇ | トップページ | ◇ 080820 引け後概況 ◇ »

2008年8月20日 (水)

080820信用残コメント

 現物不在の相場が続いているが、今朝の日経新聞で信用取引残が低水準で推移していることが載っていた。昨日私は主体別動向を載せ、個人投資家の動向について信用、現金それぞれについて述べたが、「買い余力が小さい」とした信用動向について日経平均が週末値で戻り高値をとった6/6と先週末の比較を行ってみる。

( 弊社は東証が発表している3市場残を東証1部銘柄、日経平均採用225銘柄の別で計測し、また、個別銘柄について[(信用買い残-信用売り残)*週末株価]で算出される「NET信用金額」を算出していることは長くお読み頂いている方はご存知のことと思う。)

 信用の買いが日経平均(以下225)採用銘柄で行われてきた推移については、この信用動向で折に触れて述べてきたが、この買いが行われたゾーンについても指摘してきた。冒頭で述べた6/6の225は14489円、そして先週末が13019円、およそ1500円の指数の下落であるが、東証発表の信用買い残は1兆9560億円→2兆320億円と760億円程度増加している一方で、弊社が計測している東証1部銘柄買い残(以下東証1部)は1兆7010億円→1兆5640億円と1400億円弱減少している。225についても1兆260億円→1兆60億円と200億円程度の減少である。しかし、東証1部の減少金額が225に比べて大きいため、「225/東証1部」の比率は60.3%→64.3%と大きく上昇している。また、その推移であるが、東証1部の買い残のピークは6/27(指数13544円)であるのに対して、225はその前週6/20(指数13942円)となっている。つまり、14489円から14000円に下落する過程で225は信用買い残を既に増加させてしまったのである。(このことについては当ブログ及びラジオでは数度触れた)6/6~6/20の、指数が14000円オーバーの期間の東証1部の買い金額の増加額はおよそ2000億円であるが、そのうち225は1500億円以上を占める。

 このゾーンのしこりが裁定買い残増加による指数の上昇によってほぐれることが今回の希望であったのだが、ここで述べてきたように13500円~14000円のゾーンのしこりをほんの一部ほぐしてくれたものの、結果的に期待外れに終わってしまい、述べたように裁定買い残17連勝で日経平均は200円程度しか上昇せず、且つ信用評価損率が悪化するということになってしまったのである。この理由には2つのことが考えられる。・春先の上昇は銀行株の上昇に象徴されるように、それまでの外国人のカラ売りの買い戻しが裁定取引とともに牽引したが、今回はカラ売りが溜まっていなかった。・この17連勝中に電機・自動車の主力企業の4-6月期決算が発表され、指数寄与度が高く、信用買い残も大きいこれらの銘柄の株価が不冴えな推移となった、である。

 日経新聞は「相場の下支え役となりやすい個人が積極的な売買を手控えていることが値動きの荒さの一因」としている。私は個人の「現金」が急落時に相場の下支えをする場面には何度も出くわした(ライブドア・ショックしかり、上海ショックしかり、サブプラ・ショックしかり)が、信用買いは相場の下支えというよりは、その残が上値を抑える役目を果たしてきたように思う。現段階で、この信用買いが活発に行われる可能性は極めて低い。その前に整理が必要なときである。実際に指数が200円上昇した8/8の週に225の買い金額は460億円も減少している。指数上昇時にはまだまだ整理売りが続く。

 さて、その整理売りがどこまですすめば信用買い残が重石とならなくなるかであるが、それは6/6、8/15比較における信用買いの比較から推測する。この225の金額については、1兆260億円→1兆60億円と200億円程度減少していることは前段で述べたが、実は、買い株数は10億6000万株→11億7760億株と増加しているのである。つまり、金額ベースの減少は株価の下落によるもので実際の買い株数は増加しているのである。この増加株数1億1860万株に現在の225買い残平均単価(弊社試算)である854円を掛けると丁度1000億円という金額になる。これが225信用買い金額における、“重石とならなくなるために必要な減少金額”であろうと推測する。

 ここに表を載せる。これは6/6と8/15のNET信用金額上位50社ランキングである。この合計の増加額は940億円と上記の金額に近い。これが“重石”である。(因みにNET信用金額が10億円は6/6時点で73位、8/15時点で72位と位置は変わっていない。上位50位の総額が増加したのである。またこの表が225銘柄だけであり、任天堂等は含まれていない。)この間の個別銘柄の動きとしては、金融のNET信用金額増加が目立つ。また、商社、電機、海運、自動車なども相変わらず金額が大きい。そして素材。指数寄与が高いこれらの銘柄が結果的に相場を重くしている。また、本来救われる裁定買い残増加の恩恵を今回受けられなかった銘柄も目立つ。

 因みに、225の信用買い金額は前述のように8/15現在で1兆60億円と丁度1兆円であるが、昨日のNE、CSの2社の先物売買合計における225先物の傾きは▲1500億円(弊社試算)の売り超となっている。信用買い残の7分の1以上の傾きが1日で出てしまっているのである。大きさがお分かり頂けると思う。因みにTOPIX先物を合わせると2社で丁度▲2000億円(弊社試算)の売り越し。日経新聞要約の後半部分「個人が積極的な売買を手控えていることが値動きの荒さの一因」は鶏とタマゴ。値動きの荒さが積極的な売買を手控えさせている一面も大きい。080820_0815_0606net50

« ◇ 080820 前場概況 ◇ | トップページ | ◇ 080820 引け後概況 ◇ »

井上ストラテジー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ◇ 080820 前場概況 ◇ | トップページ | ◇ 080820 引け後概況 ◇ »