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2008年8月14日 (木)

080814カラ売り規制が解けた途端

この有様?というような米国市場であった。日本株式はボックス内ながらも値動きの激しい相場となっているが、米国のボラティリティーはそれ以上である。今回も引き金となったのは穀物市場。7/5の日経新聞のサミット合意文書案報道以来の商品市場と株式市場の動向をまとめた文章を度々載せたが、そこでも指摘したとおり、最も敏感な動きとなるのは穀物。ゆえに毎日商品市況動向を書くのである。正直かなりしんどい作業ではあるが。。。

 「有様」=「商品買い、株売り」であることは言うまでもないが「商品買い」の動きは朝方配信した商品市況をお読み頂きたい。「株売り」の部分はやはり金融株。こちらの引き金はJPモルガン自らが「第3四半期以降も評価損が発生する可能性」を明らかにしたこと。一昨日の「7月以降15億ドルのサブプライム関連の評価損が発生している」に続くカミングアウトに前日同様金融株は敏感に反応し、2日連続でS&P500業種騰落率で「金融」がワーストとなった。

 今はまだ、これが“催促相場の始まり”であると断言することは早計である。周りを見回しながら「もう一回やる?」と顔色を窺っている手探り状態であることは昨日の「金」「原油」の日中のモタモタした値動きからも分かる。これは前述の7/5以降の流れをまとめた中で述べた「穀物を齧っていたネズミ」と「私」がまずは敏感に反応(もっとも、一旦相場が戻ったため、この反応は超短期的に失敗、その後成功)したものの、「金」「原油」は反応が鈍く、再度高値をとりにいってから下落の一途を辿った際の「初動」の裏返しと考えれば説明がつく。「金」「原油」は明らかに「穀物」に比べて鈍感である。

 それでは、「商品買い、株式売り」が再度大きなトレンドを伴う動きとなるかであるが、「商品買い」については20%以下の確率(「穀物」25%の確率、「金」「原油」10%以下の確率)、「金融株のカラ売り」については50%の確率と見ている。(買いや買戻しの需給と違い、カラ売りの需給を予測して、あんこだけでなく、たい焼きの頭から食べようとすることは非常に危険な行為である。初動での判断はあてっこでしかない。)

金融株のカラ売り支援には昔から「ファンダメンタルズ」がついているが、ここに来てもう一つ「資金繰り」が加わってしまった。一昨日非常に気になる数字が発表された。それは、(あまり報道されなかったが)FRBが11日に行ったTAF融資(3月の一連の施策の一環で、ここでもかなり詳しく説明を行った)状況である。FRBは今回初めて28日間だけでなく84日間TAFを行ったのであるが、落札金利がなんと2.754%とFRBが設定した下限金利2.04%を大きく上回ったのである。これはFRB自身かなりショックだったのではなかったかと思う。84日入札を行うこと自体が資金繰りの厳しさを反映、斟酌(しんしゃく)したものであるが、LIBOR(ロンドン銀行間レート)とほとんど差のない水準まで借りられるのであれば、FRB融資の意味、存在感、そして何よりも市場に対して「FRBは金融機関に対してコミットをしている」と思い知らせる効果が薄れてしまう。LIBOR水準なら米国の金融機関はいくらでも資金を借りたいのだ。これは3月のTAF施行開始時に落札金利がほぼFRBが設定した下限金利に近かったことを考えれば異常な事態である。この違いは何か?当時欧米金融機関の自己資本充足に力を貸したオイルマネー、政府系資金が今は静観を決め込んでいることにあると思われる。

しかし、ここ2日間の金融株の下げが19銘柄のカラ売り規制解除によることは明らかである。この部分について、私は[080722米国市場コメント「大恐慌の亡霊が笑ってる」]において、「私がSECならば迷わず銘柄数の拡大を発表する。SEC自身が待たなくてはならないことは、「需給に対する規制」という“最後に抜くべき刀”に自ら既に手をかけたのだという認識である。ここで19銘柄だけ、という中途半端な規制では刀が抜かれたのかそうでないのか市場は判断がつかないであろう。」と述べたが、その心配が杞憂に終わらない可能性が出てきたということである。

この資金繰り状況の悪化は9月の証券会社決算発表に向けて、再度、「金融ドンパチ」と「達磨落し」が始まる可能性を示唆している。7月の地銀数行に続いて破綻する金融機関が出る状況が懸念される。

それでも、それでも、今まで述べてきたように「催促相場」の後には再度「需給に対する規制」という刀を当局は抜くものとみる。

 GDP。昨日の日経新聞夕刊に私のGDPコメントが載ったが、昨日の夕刊、今朝の朝刊とGDPに対する同紙の記事は近年なかったほど力を入れて分析を行っている。これからのストラテジーのなかで度々用いる可能性があるので、再度関連記事をお読み頂きたい。

 さて日本株。先物・裁定コメントにうんざりされていらっしゃるかもしれないが、現在の相場が両者で説明されてしまうことも事実。朝の寄りつきからの15分であれだけ大きなロットを連日見せられ、「ほらほら、今日もこんなにやるよ」とアピールされてしまっては、そうでなくとも方向感、現物需給がない相場はただ動向を見守っているだけの日々となっている。

 乗りかかった船で2社の動向を書く。

         一昨日(12日)NE:225、▲450億円程度の売り、TOPIX、▲25億円程度の売り、CS:225、▲120億円程度の売り、TOPIX、▲200億円程度の売り。2社2先物合計▲800億円程度の売り

         昨日(13日)NE:225、▲310億円程度の売り、TOPIX、▲240億円程度の売り、CS:225、▲680億円程度の売り、TOPIX、▲300億円程度の売り。2社2先物合計▲1500億円程度の売り

          因みに月曜日(11日)は2社2先物合計+1150億円程度の買い(金額等は全て弊社推定で正確さを保証するものではありません。)

 めまぐるしく動向が変わるが、このような相場でも需給と相場方向が一致しているのは、実は先日述べたTOPIX先物需給。ここ6日間の日経平均騰落とCSのTOPIX先物動向を書く。8/6指数+340円、CS+117億円、8/7指数▲129円、CS▲336億円、8/8指数+43円、CS+253億円、8/11指数+262円、CS+160億円、8/12指数▲127円、CS▲200億円、8/13指数▲280円、CS▲300億円。にくたらしいほどピタリと符合。これも事実。

8/8はSQ。前夜NYも大きく下げていたので、このまま安く推移するかと思われたがTOPIX先物の買いでその後指数がプラスになったのは圧巻であった。

 そして、先週あれだけ騒いだCSのTOPIX先物建玉。8/1売り2万7615枚。8/8売り2万7238枚。・・・何も変わっていないのである。ボックスを抜けないわけである。

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